高血圧診療Q&A155 エキスパートからの回答
北風政史 編集
B5判 442頁
定価9,900円(本体9,000円 + 税)
ISBN978-4-498-03526-3
2014年03月発行
在庫なし
高血圧診療Q&A155 エキスパートからの回答
北風政史 編集
B5判 442頁
定価9,900円(本体9,000円 + 税)
ISBN978-4-498-03526-3
2014年03月発行
在庫なし
緒言
「銅鉄(どうてつ)主義」という言葉が人口に膾炙して久しい.これは「銅」で明らかになったことを「鉄」で証明することで,その行為は非常に安易ととらえられている.そのため,この「銅鉄主義」は別名「二番煎じ」といい,大いに世間からの批判の対象となる.実際,特にオリジナリティーを重んじる科学研究・基礎医学研究に従事する者にとっては,きっと避けなくてはいけない方法論である.たとえばACE阻害薬を用いて心筋細胞で証明された現象を,内皮細胞を用いて証明したときに,その事実は,確かに論文にして投稿することができるが,科学的には高く評価されない.それは,オリジナリティーが乏しいからである.私どもは,基礎研究に従事する若い先生に対しては,口をすっぱくして「それは決してしてはいけないことだ,それは時間の無駄だ」と教える.
だが,実臨床においては,「銅鉄主義」は決して貶められるものではなく,むしろそれを武器として疾病に立ち向かうことが医療の本質である.ガイドラインや教科書にかかれている治療法をAさんに施しうまくいけば,それを引き続き同じ疾患のBさんに施行し,それを同様にCさんに当てはめて,うまくその3人の病態が改善されれば万々歳である.つまり「銅鉄主義」どころか「銅・鉄・錫・鉛・ニッケル主義」が臨床医学の本質である.実臨床においては,毎回,同じレベルの治療法を患者さんに届けることが特に大事で,その手法の中に格段のオリジナリティーは不要である.
しかし,患者さんの病態は,千差万別であり,すべてのガイドラインや教科書の知識を総動員しても解決しない.その解決のためには,科学研究・基礎研究はやはり不可欠である.といいながらも,実臨床においては,自分でその病態に対して科学研究・基礎研究をすることは不可能である.それでは医師人生がいくらあっても足りない.特に,高血圧治療は,血圧のレベル,合併症,病態,保護するべき臓器が幅広く異なるため,その道のベテランの先生に伺った方が確実である.つまり,実臨床においては「銅鉄主義」大いに結構です,ということなのだ.実は,そのようなコンセプトで企画したのが本書である.数年前に,同じ出版社から同様の『心不全診療Q&A』という本を編集させていただいた.その企画は「銅鉄主義」とおしかりを受けるかもしれないが,『心不全診療Q&A』は医療関係者の諸氏に大変好評である.「わかりやすい」「実学に沿っている」と.そこで「2匹目のドジョウ」を狙うがごとく,今回は,高血圧の診療に対しての皆さんの疑問について,専門家の先生方にお答えいただく企画をした.前回の成功を同じパターンでそのまま「銅鉄主義」を狙っているように思われるが,実はそうではない.というのも,心不全治療は,心臓が悪くなってきてからの治療であるために,その方法論はある程度収束しているが,高血圧治療は,あまりにも守備範囲が広いため,このような企画がうまくいくかどうかはなはだ疑問だったわけである.
幸い,今回,この高血圧・周辺分野のトップレベルの先生方に執筆をお願いしたため,皆が大変満足いく本になったのではないかと私自身が自己満足している.そしてこの「銅鉄主義」こそが,本書のオリジナリティーではないかと考えている.つまり本書は,高血圧に対してQ&Aを繰り返すことにより,その各医師の中にある高血圧の見方・考え方をうまく浮き彫りにして,皆の前にさらすことができたのではないか,と考えている.本書により,高血圧の理解がより深くなり,高血圧疾患・心臓病・脳血管疾患・腎疾患克服に従事する医師・コメディカルの方々だけでなく,いまからこれらの疾患のプロを目指す学生さん・若い先生方のよりどころになれば幸いである.
実臨床は,医師には単調であるが,患者さんにとってはとても意義深い「銅鉄主義」そのものである.日本全国の医療関係者がこの考えに賛同して,実臨床において偉大な「銅鉄主義」を導入することを心から望む.そして,そこから,「カモメのジョナサン」よろしくすばらしい・新しい・新規性に富む基礎・臨床研究を編み出す者の出現を心から望むものである.
2014年3月 春寒の折
北風政史
目次
1章 高血圧の発症と臓器障害
1 高血圧の発症機序について教えてください. [茂木正樹・堀内正嗣]
2 高血圧の心血管障害機序について教えてください. [泉 康雄・岩尾 洋]
3 高血圧の腎障害機序について教えてください. [光山勝慶]
4 高血圧の脳血管障害機序について教えてください. [土肥栄祐・松本昌泰]
2章 高血圧の疫学
1 [総説]高血圧の疫学について教えてください. [小久保喜弘]
2 日本人の高血圧者の頻度とその推移について教えてください. [三浦克之]
3 高血圧と脳卒中の関連とその推移について教えてください. [宮森 勇]
4 高血圧と心疾患はどのように関連しますか? [今井 潤]
5 高血圧と慢性腎臓病(CKD)の関連はどのようなものですか? [今井 潤]
6 高血圧とメタボリックシンドロームとの関連性を教えてください. [宗像正徳]
7 日本人の高血圧の病態生理上の特徴は何ですか? [宗像正徳]
8 日本人の高血圧の公衆衛生上の特徴は何ですか? [三浦克之]
9 日本人の高血圧の治療実態について教えてください. [坂田智子・福原正代・清原 裕]
10 高血圧症に緯度や人種差で発症率の違いはありますか
(黒人,ヒスパニック,アジアなど)? [福原正代・清原 裕]
11 高血圧症に人種間で薬効の違いはありますか? [野村恭子・大久保孝義]
12 高血圧の合併症の種類を教えてください. [浅山 敬・大久保孝義]
3章 血圧の測定と臨床評価
1 [総説]血圧測定と臨床評価について教えてください. [島田和幸]
2 血圧の左右差はルーチンで測定すべきでしょうか? [堀尾武史]
3 診察室血圧の測定について教えてください. [堀尾武史]
4 家庭血圧の測定について教えてください. [石川鎮清]
5 24時間自由行動下血圧の測定について教えてください. [石川鎮清]
6 白衣高血圧・仮面高血圧・早朝高血圧とその意味を教えてください. [石川鎮清]
7 夜間血圧とその測定意義とは何でしょうか? [石川鎮清]
8 中心血圧とは何で,どういう意味があるのでしょうか? [山科 章]
9 収縮期高血圧と脈圧の意味を教えてください. [山科 章]
10 拡張期血圧についてはどのように留意したらよいですか? [山科 章]
11 血圧値の分類を教えてください. [有田幹雄]
12 血圧に基づいた脳心血管リスク層別化について説明してください. [有田幹雄]
13 高血圧診療における病歴と身体所見の取り方について教えてください. [橋爪俊和・有田幹雄]
14 高血圧診療における臨床検査について教えてください. [橋爪俊和・有田幹雄]
15 高血圧診療における臓器障害(脳)の評価方法を教えてください. [羽野卓三]
16 高血圧診療における臓器障害(心臓)の評価方法を教えてください. [羽野卓三]
17 高血圧診療における臓器障害(腎臓)の評価方法を教えてください. [羽野卓三]
18 高血圧診療における臓器障害(血管)の評価方法を教えてください. [山科 章]
19 高血圧診療における臓器障害(自律神経)の評価方法を教えてください. [羽野卓三]
4章 治療の基本方針
1 [総説]高血圧治療の基本方針について教えてください. [石光俊彦]
2 高血圧治療の対象,目的,目標値を教えてください.
また,その結果,どういった効果がどの程度得られるのでしょうか? [勝谷友宏]
3 初診時の高血圧管理計画を教えてください. [勝谷友宏]
4 生活習慣修正の具体的な方法とその効果・限界について教えてください. [久代登志男]
5 薬物治療の基本的な考え方とはどのようなものでしょうか? [久代登志男]
6 長期治療を継続するためのポイントはどんなことでしょうか? [大和田雅彦・川村 実]
7 生活習慣の是正からどのタイミングで薬剤治療を開始したらよいでしょうか?
[橋本朋子・川村 実]
8 降圧薬投薬の開始の目安について教えてください. [坂本和太・川村 実]
5章 生活習慣の修正
1 [総説]生活習慣の修正について教えてください. [河野雄平]
2 食塩制限について方法とその効果を教えてください. [河野雄平]
3 野菜,果物,脂肪酸などの摂取と高血圧の関係について教えてください.
また,DASH食とはどのような食事内容なのでしょうか? [松浦秀夫]
4 適正体重と運動と高血圧の関係について教えてください. [松浦秀夫]
5 飲酒および喫煙と高血圧の関係について教えてください. [坂田智子・土橋卓也]
6 運動療法の具体的な処方について教えてください. [坂田智子・土橋卓也]
7 運動療法の頻度と量について教えてください.
やってはいけない運動はありますか? [坂田智子・土橋卓也]
6章 降圧薬治療
1 [総説]降圧薬治療について基本的な考え方を教えてください. [小林 竜・梅村 敏]
2 第一選択薬の種類とその適応や効果について教えてください. [藤野貴行・長谷部直幸]
3 第一選択薬の副作用,禁忌,慎重投与の病態について教えてください.
[藤野貴行・長谷部直幸]
4 α遮断薬,交感神経抑制薬,K保持性利尿薬(アルドステロン拮抗薬)
の適応,効果,副作用,禁忌などについて教えてください. [井口朋和・堀尾武史]
5 実際の臨床での薬剤の調節のポイント,注意点を教えてください. [堀尾武史]
6 2剤併用の場合,その組み合わせには優劣があるのでしょうか?
また,その基本的な考え方を教えてください. [堀尾武史]
7 3剤以上を併用する場合,その組み合わせ方や注意する点は
どこでしょうか? [澤井俊樹・伊藤正明]
8 治療抵抗性高血圧とは何でしょうか?
その頻度や要因と対策について教えてください. [長浜一史・大屋祐輔]
9 薬を増量するタイミングを教えてください. [長浜一史・大屋祐輔]
7章 臓器障害を合併する高血圧
A. 総説
1 高血圧症の方をみたときに評価しておくべき合併症を教えてください.
[大蔵隆文・檜垣實男]
B. 腎障害を有する高血圧
1 [総説]腎障害と高血圧の関係について教えてください. [山田 元・伊藤貞嘉]
2 慢性腎臓病と高血圧と心血管疾患の関係について教えてください. [柏原直樹]
3 腎障害を有する高血圧の生活習慣について修正項目や目標を教えてください. [柏原直樹]
4 薬物治療の方法や期待される効果,注意するべきポイントを教えてください. [中村敏子]
5 糖尿病性腎症,慢性糸球体腎炎,腎硬化症における降圧治療のエビデンスを教えてください.
[中村敏子]
6 慢性腎盂腎炎や多発性嚢胞腎における血圧管理方法について教えてください.
糸球体疾患と異なる点はどのあたりにあるのでしょうか? [吉原史樹]
7 血液透析患者における血圧の意義は非透析患者とは異なりますか? [吉原史樹]
8 血液透析(HD)患者の血圧コントロールの方法と目標を教えてください. [椿原美治]
9 血液透析(HD)患者でHD前は180 mmHg近い高血圧を呈しているのに,
HD中に突然血圧が下がって,ショックを起こします.
またHD終了後には“立ちくらみ”がひどくて,自宅まで送迎が必要です.
どのように管理すればよいのでしょうか? [椿原美治]
10 血液透析(HD)患者でHD前は140 mmHg程度ですが,
HD中除水を行っているにもかかわらず,血圧が170 mmHg以上に上昇します.
どうなっているのでしょうか? またどのように対処すればよいのでしょうか? [椿原美治]
11 腎機能の程度と目標血圧について教えてください. [猪阪善隆]
12 ACEI/ARBの使い分けについて教えてください. [猪阪善隆]
C. 虚血性心疾患を有する高血圧
1 [総説]虚血性心疾患を有する患者に対する降圧療法の基本的な考え方を教えてください.
[宮城唯良・安田 聡]
2 虚血性心疾患を有する患者の血圧目標値とそのエビデンスを
教えてください. [秋山英一・木村一雄]
3 高血圧を合併する狭心症患者にはCa拮抗薬とβ遮断薬のどちらを
選択するべきでしょうか? 各々の薬剤にも多くの種類がありますが,
どのような薬剤を選択するべきでしょうか? [東 純哉・森下竜一]
4 心筋梗塞の既往を有する高血圧患者に対するβ遮断薬の投与法,
また,そのエビデンスについて教えてください. [石原正治]
5 心筋梗塞の既往を有する高血圧患者に対するRA系抑制薬
(アルドステロン拮抗薬を含む)の適応や開始時期,投与方法について
具体的に教えてください. [飯田維人・平山篤志]
6 心筋梗塞の既往を有する高血圧患者にCa拮抗薬を投与する場合,
どのようなことに注意するべきでしょうか?
使用するべき薬剤と,その投与量を教えてください. [松岡秀洋・福本義弘]
D. 心不全を有する高血圧
1 [総説]心不全を有する患者に対する降圧療法の基本的な考え方を教えてください.
[山室 惠・小川久雄]
2 高血圧性心臓病について教えてください. [井口孝介・今泉 勉]
3 左室収縮不全による心不全を伴う高血圧患者の降圧治療について,
薬剤選択,開始時期,投与方法について教えてください. [赤澤 宏・小室一成]
4 左室拡張不全による心不全を伴う高血圧患者の降圧治療について,
薬剤選択,開始時期,投与方法について教えてください. [松島将士・筒井裕之]
5 心不全を有する患者に対して,ACEI/ARBおよびβ遮断薬の導入の
仕方を具体的に教えてください. [後岡広太郎・下川宏明]
6 心不全を有する患者に対する利尿薬の選択に関して教えてください. [安斉俊久]
7 アルドステロンと高血圧の関係について教えてください. [安斉俊久]
E. 脳血管障害を有する高血圧
1 [総説]脳血管障害を有する患者に対する降圧療法の基本的な考え方を教えてください.
[土肥栄祐・細見直永・松本昌泰]
2 脳血管障害による超急性期(発症3時間以内)の高血圧管理について
教えてください.脳梗塞の血栓溶解療法の有無により高血圧管理に
違いがあるのでしょうか? [豊田一則]
3 脳血管障害による急性期(1〜2週間)の高血圧管理について教えてください.
管理目標値の病態生理学的な根拠やエビデンスにはどのようなものが
あるのでしょうか? [矢坂正弘]
4 脳血管障害の慢性期の血圧管理に投与する降圧薬の選択と投与方法について教えてください.
[長束一行]
5 無症候性脳血管障害を有する患者に対しての降圧治療について教えてください.
[北川一夫]
F. 糖尿病を有する高血圧
1 [総説]糖尿病を有する患者に対する降圧療法の基本的な考え方を教えてください.
[原口美貴子・植木浩二郎]
2 糖尿病と高血圧の関係について教えてください.病態生理や臓器合併症
への影響はどのように関連しているのでしょうか? [筒井恵美子・大村千恵・綿田裕孝]
3 糖尿病を有する高血圧患者の治療目標とその根拠を教えてください.
また,そのエビデンスはどの程度あるのでしょうか? [岸本一郎]
G. 末梢血管障害を有する高血圧
1 [総説]末梢血管障害を有する高血圧患者の治療目標と目標値および
降圧薬の選択と投与方法について教えてください. [松尾 汎]
2 PADで足趾潰瘍の場合,血圧を下げると血流が患肢まで行きにくくなりそうですが,
それでも降圧薬は続けた方がよいのですか? [坂本伸吾・河原田修身]
H. 大動脈疾患を有する高血圧
1 [総説]大動脈解離の治療における血圧管理について教えてください.
目標血圧と降圧薬の選択と投与方法はどのようなものでしょうか? [宮地秀樹・圷 宏一]
2 大動脈瘤の治療における血圧管理について教えてください.
胸部大動脈瘤と腹部大動脈瘤とではエビデンスに違いがあるのでしょうか? [原田光一郎]
I. COPDを有する高血圧
1 [総説]気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患と高血圧との関連について教えてください.
また,降圧治療における注意点とはどのようなものでしょうか?
[辻 隆夫・青柴和徹]
2 気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患でβ刺激薬を用いていますが,
β遮断薬を降圧薬として選択すると悪化させると先輩先生が
言っていましたが本当でしょうか? 使うコツは? [佐田 誠]
J. 脂質異常症を有する高血圧
1 [総説]脂質異常を有する高血圧患者の血圧管理について,
目標血圧と降圧薬の選択と投与方法はどのようなものでしょうか? [小原健司・加来浩平]
2 脂質異常症と高血圧には関連があるのでしょうか? [田蒔基行・松久宗英]
3 メタボリックシンドロームにおける血圧上昇機序と食事療法,
運動療法について教えてください. [平田 歩・下村伊一郎]
4 メタボリックシンドロームにおける血圧管理について,
目標血圧と降圧薬の選択と投与方法はどのようなものでしょうか? [上嶋健治]
K. 閉塞性睡眠時無呼吸症候群を有する高血圧
1 [総説]閉塞性睡眠時無呼吸症候群を有する高血圧患者の血圧管理について,
目標血圧と降圧薬の選択と投与方法はどのようなものでしょうか? [赤柴恒人]
2 閉塞性睡眠時無呼吸症候群と高血圧の関連を教えてください.
血圧上昇機序はどのようなものなのでしょうか? [佐田 誠]
L. 痛風・高尿酸血症を有する高血圧
1 [総説]痛風・高尿酸血症を有する高血圧患者の血圧管理の方法を教えてください.
[浜田紀宏・久留一郎]
2 痛風・高尿酸血症と高血圧との関連を教えてください.
高血圧患者では痛風が多いのでしょうか? [宮崎 聡・久留一郎]
8章 高齢者高血圧
1 [総説]高齢者高血圧について教えてください. [楽木宏実]
2 高齢者の血圧の特徴と高血圧に至る機序について教えてください. [大石 充]
3 高齢者高血圧治療のエビデンスについて教えてください.
降圧目標値はどれくらいがベストと考えられているのでしょうか? [大石 充]
4 J型現象について教えてください.過度な降圧はどの程度危険であると認識するべきなのでしょうか?
[青山琢磨・湊口信也]
5 生活習慣の修正について高齢者で注意すべき点はどのようなことでしょうか?
[青山琢磨・湊口信也]
6 高齢者高血圧患者の血圧管理について,
降圧薬の選択と投与方法はどのようなものでしょうか?
また,どういう組み合わせが併用療法として優れているのでしょうか? [佐藤敦久]
7 高齢者に合併頻度の高い,慢性閉塞性肺疾患,誤嚥性肺炎,末梢動脈疾患,
骨粗鬆症を有する場合の降圧薬選択について教えてください. [佐藤敦久]
9章 女性の高血圧
1 [総説]女性の高血圧について教えてください. [鈴木洋通]
2 挙児希望の高血圧患者に対して降圧薬をどうすればよいでしょうか?
[三戸麻子・村島温子]
3 妊娠中の降圧薬治療について教えてください. [三戸麻子・村島温子]
4 妊娠5週で妊娠に気がついて,そのとき降圧薬を投与していたら
どうすればよいでしょうか? [吉松 淳]
5 妊娠高血圧症候群の発症機序とその診断法について教えてください. [吉松 淳]
6 妊娠高血圧症候群の非降圧薬治療と降圧薬治療について教えてください.
目標血圧と降圧薬の選択と投与方法,また,授乳についての注意点とは? [吉松 淳]
7 更年期女性の高血圧発症機序について教えてください.
エストロゲン補充療法は血圧を上昇させるのでしょうか? [市原淳弘]
8 更年期女性の降圧薬治療にはどのような注意点があるのでしょうか? [市原淳弘]
10章 小児の高血圧
1 [総説]小児の高血圧について教えてください. [内山 聖]
2 小児高血圧の血圧上昇機序について教えてください.
出生体重と小児高血圧の関連はどの程度あるのでしょうか? [内山 聖]
3 小児高血圧の基準について教えてください. [内山 聖]
4 小児高血圧における生活習慣の修正はどのような点に注意すべきか,
また,どの程度の効果が期待できるのか教えてください.
[辻 章志・金子一成]
5 小児高血圧の血圧管理において目標血圧と降圧薬の選択と投与方法はどのようなものでしょうか?
[辻 章志・金子一成]
11章 特殊条件下の高血圧
1 白衣高血圧の定義とその意義を教えてください.
どのような患者で薬物治療が必要になるのでしょうか? [藤原健史・星出聡・苅尾七臣]
2 仮面高血圧の定義とその意義を教えてください.
どのような場合に薬物治療が必要になりますか?
コントロール目標と降圧薬についても教えてください. [藤原健史・星出 聡・苅尾七臣]
3 早朝高血圧の定義とその意義を教えてください.
どのような場合に薬物治療が必要になりますか?
コントロール目標と降圧薬についても教えてください. [大塚邦明]
4 夜間高血圧の定義とその意義を教えてください.
どのような場合に薬物治療が必要になりますか?
コントロール目標と降圧薬についても教えてください. [大塚邦明]
5 ストレス下高血圧とはどのようなものでしょうか?
どのような対策をとればよいのでしょうか? [小原克彦]
6 高血圧緊急症と高血圧切迫症の定義と分類およびその治療法について教えてください.
どのような薬剤をどのように投与し,何を注意するべきですか? [小原克彦]
7 外科手術前後または歯科治療時の血圧管理について教えてください. [小出優史・前村浩二]
8 一時的な高血圧に対する降圧薬頓服について,どのような薬剤が勧められますか?
[小出優史・前村浩二]
12章 二次性高血圧
1 腎血管性高血圧の診断と治療について教えてください.
どのような場合に専門医を紹介するのですか?
降圧薬治療と経皮的腎動脈形成術の使い分けは? [井上博之・宮下和季・伊藤 裕]
2 原発性アルドステロン症の診断と治療について教えてください.
どのような場合に疑い,どのような場合に専門医を紹介するのですか? [栗原 勲・伊藤 裕]
3 クッシング症候群,クッシング病,異所性ACTH産生腫瘍の診断と治療について教えてください.
どのような場合に専門医を紹介するのですか? [成瀬光栄]
4 サブクリニカルクッシング症候群について教えてください. [成瀬光栄]
5 褐色細胞腫の診断と治療について教えてください.
どのような場合に疑い,どのような場合に専門医を紹介すればよいのでしょうか? [岩嶋義雄]
6 大動脈炎症候群以外の血管炎による高血圧にはどのような疾患があるのでょうか?
また,それらの治療方法について教えてください. [岩嶋義雄]
7 中枢神経疾患による高血圧について教えてください.
また,延髄腹外側部への動脈圧迫による血圧上昇機序とその治療はどうすればよいのですか?
[廣岡良隆]
8 遺伝性高血圧の原因遺伝子はどの程度同定されているのでしょうか?
また,それらの臨床的特徴とはどのようなもので,どのような治療方法が
あるのでしょうか? [神出 計]
9 薬剤誘発性高血圧について教えてください.どのような薬剤で高血圧が
誘発されるのでしょうか? その機序や臨床上の特徴は?
治療戦略についても教えてください. [神出 計]
13章 高血圧ガイドラインの特徴と今後の課題について
1 日本の高血圧治療ガイドラインの特徴について教えてください. [楽木宏実]
2 2014年に高血圧治療ガイドラインが改訂予定であることが公開されていますが,
その改訂のポイントについて教えてください. [島本和明]
14章 腎デナベーション治療について
1 腎デナベーション治療の現状について教えてください. [木村玄次郎]
2 腎動脈内デナベーションの降圧効果の機序について教えてください.
[熊谷裕生・大島直紀・内田貴大]
15章 大規模臨床研究からのエビデンスについて
1 DIME Studyについて教えてください. [植田真一郎]
2 COLM Studyについて教えてください. [荻原俊男]
3 COPE Trialについて教えてください. [島田和幸]
4 HOMED-BP Studyについて教えてください. [今井 潤]
5 VALISH Studyについて教えてください. [楽木宏実]
6 CASE-Jについて教えてください. [上嶋健治・中尾一和]
7 JATOSについて教えてください. [河野雄平]
索引
執筆者一覧
北風政史 国立循環器病研究センター臨床研究部・心臓血管内科部長 編集
茂木正樹 愛媛大学大学院医学系研究科分子心血管生物・薬理学准教授
堀内正嗣 愛媛大学大学院医学系研究科分子心血管生物・薬理学教授
泉 康雄 大阪市立大学大学院医学研究科分子病態薬理学准教授
岩尾 洋 大阪市立大学大学院医学研究科分子病態薬理学教授
光山勝慶 熊本大学大学院生命科学研究部生体機能薬理学教授
土肥栄祐 広島大学大学院医歯薬保健学研究院脳神経内科学
松本昌泰 広島大学大学院医歯薬保健学研究院脳神経内科学教授
小久保喜弘 国立循環器病研究センター予防健診部医長
三浦克之 滋賀医科大学社会医学講座公衆衛生部門教授/アジア疫学研究センターセンター長
宮森 勇 内灘温泉病院院長
今井 潤 東北大学大学院薬学研究科医療開発構想講座教授
宗像正徳 東北労災病院高血圧内科部長・勤労者予防医療センター相談指導部長
坂田智子 九州大学大学院医学研究院病態機能内科学
福原正代 九州大学大学院医学研究院環境医学特任講師
清原 裕 九州大学大学院医学研究院環境医学教授
野村恭子 帝京大学医学部衛生学公衆衛生学講座准教授
大久保孝義 帝京大学医学部衛生学公衆衛生学講座主任教授
浅山 敬 ルーヴェン大学/東北大学大学院薬学研究科医薬開発構想講座
島田和幸 新小山市民病院病院長
堀尾武史 川崎医科大学総合内科学3教授
石川鎮清 自治医科大学医学教育センター教授
山科 章 東京医科大学循環器内科主任教授
有田幹雄 和歌山県立医科大学附属病院紀北分院内科教授
橋爪俊和 国立病院機構南和歌山医療センター循環器科医長
羽野卓三 和歌山県立医科大学大学院医学教育・集団医療学教授
石光俊彦 獨協医科大学循環器・腎臓内科教授
勝谷友宏 勝谷医院院長
久代登志男 日本大学医学部教授・日本大学医学部総合健診センター所長
大和田雅彦 岩手県立中央病院総合診療科医長
川村 実 岩手県立中央病院診療部長
橋本朋子 岩手県立中央病院総合診療科
坂本和太 岩手県立中央病院総合診療科
河野雄平 国立循環器病研究センター生活習慣病部門長/高血圧・腎臓科部長
松浦秀夫 済生会呉病院院長
土橋卓也 製鉄記念八幡病院高血圧センター長
小林 竜 横浜市立大学大学院医学研究科病態制御内科学
梅村 敏 横浜市立大学大学院医学研究科病態制御内科学教授
藤野貴行 旭川医科大学内科学講座循環・呼吸・神経病態内科学分野院内講師
長谷部直幸 旭川医科大学内科学講座循環・呼吸・神経病態内科学分野教授
井口朋和 川崎医科大学総合内科学3講師
澤井俊樹 三重大学大学院医学系研究科循環器・腎臓内科学
伊藤正明 三重大学大学院医学系研究科循環器・腎臓内科学教授
長浜一史 琉球大学大学院医学研究科循環器・腎臓・神経内科学
大屋祐輔 琉球大学大学院医学研究科循環器・腎臓・神経内科学教授
大蔵隆文 愛媛大学大学院医学系研究科循環器・呼吸器・腎高血圧内科学准教授
檜垣實男 愛媛大学大学院医学系研究科循環器・呼吸器・腎高血圧内科学教授
山田 元 東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座腎・高血圧・内分泌学分野
伊藤貞嘉 東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座腎・高血圧・内分泌学分野教授
柏原直樹 川崎医科大学腎臓・高血圧内科学教授
中村敏子 国立循環器病研究センター高血圧・腎臓科医長
吉原史樹 国立循環器病研究センター高血圧・腎臓科医長
椿原美治 大阪大学大学院医学系研究科腎疾患統合医療学寄附講座教授
猪阪善隆 大阪大学大学院医学系研究科老年・腎臓内科学病院教授
宮城唯良 国立循環器病研究センター心臓血管内科
安田 聡 国立循環器病研究センター心臓血管内科部門長
秋山英一 横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター
木村一雄 横浜市立大学附属市民総合医療センター心臓血管センター教授
東 純哉 大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学
森下竜一 大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学教授
石原正治 国立循環器病研究センター心臓血管内科部長
飯田維人 日本大学医学部内科学系循環器内科学分野
平山篤志 日本大学医学部内科学系循環器内科学分野主任教授
松岡秀洋 久留米大学医学部心臓・血管内科准教授
福本義弘 久留米大学医学部心臓・血管内科主任教授
山室 惠 熊本大学大学院生命科学研究部循環器内科学
小川久雄 熊本大学大学院生命科学研究部循環器内科学教授
井口孝介 福岡山王病院循環器内科
今泉 勉 国際医療福祉大学教授/福岡山王病院循環器内科
赤澤 宏 東京大学大学院医学系研究科先端臨床医学開発講座特任准教授・循環器内科学
小室一成 東京大学大学院医学系研究科循環器内科学教授
松島将士 北海道大学大学院医学研究科循環病態内科学
筒井裕之 北海道大学大学院医学研究科循環病態内科学教授
後岡広太郎 東北大学大学院医学系研究科循環器内科学
下川宏明 東北大学大学院医学系研究科循環器内科学教授
安斉俊久 国立循環器病研究センター心臓血管内科部長
細見直永 広島大学大学院医歯薬保健学研究院脳神経内科学講師
豊田一則 国立循環器病研究センター脳血管部門長
矢坂正弘 国立病院機構九州医療センター脳血管・神経内科科長
長束一行 国立循環器病研究センター脳神経内科部長
北川一夫 大阪大学大学院医学系研究科神経内科学准教授
原口美貴子 東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科
植木浩二郎 東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科准教授
筒井恵美子 順天堂大学大学院医学研究科代謝内分泌内科学
大村千恵 順天堂大学大学院医学研究科代謝内分泌内科学准教授
綿田裕孝 順天堂大学大学院医学研究科代謝内分泌内科学教授
岸本一郎 国立循環器病研究センター糖尿病・代謝内科医長
松尾 汎 松尾クリニック理事長
坂本伸吾 国立循環器病研究センター心臓血管内科
河原田修身 国立循環器病研究センター心臓血管内科医長
宮地秀樹 日本医科大学付属病院集中治療室
圷 宏一 日本医科大学付属病院集中治療室講師
原田光一郎 国立循環器病研究センター心臓血管内科医長
辻 隆夫 東京医科大学茨城医療センター内科(呼吸器)講師
青柴和徹 東京医科大学茨城医療センター内科(呼吸器)教授
佐田 誠 国立循環器病研究センター呼吸器・感染症診療部医長
小原健司 川崎医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科
加来浩平 川崎医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科特任教授
田蒔基行 徳島大学糖尿病臨床・研究開発センター
松久宗英 徳島大学糖尿病臨床・研究開発センター特任教授
平田 歩 大阪大学大学院医学系研究科内分泌・代謝内科学
下村伊一郎 大阪大学大学院医学系研究科内分泌・代謝内科学教授
上嶋健治 京都大学医学部附属病院臨床研究総合センターEBM 推進部特定教授
赤柴恒人 日本大学医学部睡眠学・呼吸器内科学分野教授
浜田紀宏 鳥取大学医学部地域医療学准教授
久留一郎 鳥取大学大学院医学系研究科再生医療学教授
宮崎 聡 十字会野島病院診療統括副部長
楽木宏実 大阪大学大学院医学系研究科老年・腎臓内科学教授
大石 充 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心臓血管・高血圧内科学教授
青山琢磨 岐阜大学医学部循環器内科講師
湊口信也 岐阜大学医学部循環器内科教授
佐藤敦久 国際医療福祉大学三田病院内科部長/国際医療福祉大学教授
鈴木洋通 埼玉医科大学腎臓内科教授
三戸麻子 国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター母性内科
村島温子 国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター主任副センター長
吉松 淳 国立循環器病研究センター周産期・婦人科部長
市原淳弘 東京女子医科大学高血圧・内分泌内科主任教授
内山 聖 新潟県地域医療推進機構魚沼基幹病院長
辻 章志 関西医科大学小児科学准教授
金子一成 関西医科大学小児科学教授
藤原健史 自治医科大学内科学講座循環器内科学部門
星出 聡 自治医科大学内科学講座循環器内科学部門講師
苅尾七臣 自治医科大学内科学講座循環器内科学部門主任教授
大塚邦明 東京女子医科大学名誉教授
小原克彦 愛媛大学大学院医学系研究科老年・神経・総合診療内科学特任教授
小出優史 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科循環病態制御内科学/長崎大学病院循環器内科講師
前村浩二 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科循環病態制御内科学教授
井上博之 慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科
宮下和季 慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科特任講師
伊藤 裕 慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科教授
栗原 勲 慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科専任講師
成瀬光栄 国立病院機構京都医療センター内分泌代謝高血圧研究部部長
岩嶋義雄 国立循環器病研究センター高血圧・腎臓科医長
廣岡良隆 九州大学大学院医学研究院先端循環制御学教授
神出 計 大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻総合ヘルスプロモーション科学教授
島本和明 札幌医科大学学長
木村玄次郎 労働者健康福祉機構旭労災病院病院長
熊谷裕生 防衛医科大学校腎臓内分泌内科教授
大島直紀 防衛医科大学校腎臓内分泌内科講師
内田貴大 防衛医科大学校腎臓内分泌内科
植田真一郎 琉球大学医学部臨床薬理学教授
荻原俊男 森ノ宮医療大学学長
中尾一和 京都大学大学院医学研究科メディカルイノベーションセンター特任教授
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