目次
第1部 呼吸
1.フックの業績と大著「マイクログラフィア」
弾性の法則と物理学
フックの変わった人工呼吸法
顕微鏡とマイクログラフィア
気質とポートレイトと
2.1920年代のpH測定:化学者Clarkについて
電極開発者のクラークについて
もう一人のクラーク:1910年代からのpHの研究者
クラークの書籍でみるpH測定の苦労
間違いの源
3.炭酸脱水酵素:精製と性質
論文の要旨
序論にみる当時の状況
論文の本体部分:作用の確認と酵素の抽出など
第一著者Meldrumのことなど
4.ヘモグロビンを4量体と確定し4段階結合説を提案したアデアの業績
アデアの2つの業績までの道
アデア:4量体の確定
4段階結合説への道
5.鉄の肺の開発と普及
人工呼吸の歴史
鉄の肺の装置の記述
代謝への作用
胸郭と横隔膜の動きの鑑別
臨床応用
著者の所属について
鉄の肺から陽圧式人工呼吸へ
6.Fenn,Rahn,Otisの高空の肺胞気組成の解析:O2/CO2ダイアグラム
論文の流れ:1−4まで
論文の流れ:5−10まで
おわりに50
7.1952年コペンハーゲンでのポリオ蔓延と陽圧式人工呼吸の創始
最初の経緯
気管切開施行の優先
治療の原則・各面のスタッフと会議
嚥下困難と気道内分泌蓄積の問題
おわりに
筆者の注
8.ARDSを確立した金字塔
タイトルと序論の魅力
症例提示と分析方法
結果はどうなっているか
どう考察したか
充実した内容にこの論文の価値が
9.アセタゾルアマイドで高地順化が促進される
炭酸脱水酵素の働き
高山病とアセタゾルアマイドの作用
高地移動の呼吸:低酸素刺激は二酸化炭素の調節能で打ち消される
アセタゾルアマイドが高山病や高地順化に効くメカニズム
薬物としてのアセタゾルアマイド
10.睡眠時無呼吸を解き明かす
この論文の重要性
睡眠観察パラメーターが充実
麻酔科医の視点から
精神科医の論文
11.IMVの端緒とウィーニングへの応用
ウィーニングの問題点
IMVによるウィーニングの主張
症例6例の提示
筆者のコメント
12.酸塩基平衡に関するStewart理論と“Strong ion difference”
酸塩基平衡に対するStewartのアプローチ
Stewartのアプローチの狙い
Stewartの提案への優れた解説
Stewartの提案に対するコメントと疑問
おわりに
13.蘇生時には混合静脈血の二酸化炭素が著増する
論文の内容
この論文の問題点
酸素供給障害でPCO2が上昇するメカニズム
嫌気性代謝の二酸化炭素当量
悪性高熱の高二酸化炭素血症もこれ
14.バークロフトの教科書に失望
書籍の基本データと第一章
ヘモグロビン酸素解離曲線の考察
ヘモグロビンと酸素親和性への酸とくに二酸化炭素の影響
本書への感想とコメント
その他の書籍について
第2部 循環
15.フォルスマンの心臓カテーテルの論文
論文の冒頭部分
屍体での検討
自分自身での生体実験
臨床応用例
その他のコメント
フォルスマンの人生と子供たち
論文と英訳について
16.コムロウの大動脈小体の論文
まずサマリーから
論文の構造にとまどう
論文の内容
背景・意図・意義など
17.クールナンと心臓カテーテル
論文の基本構造
もう一つの論文について
18.循環系のガイトンモデルの創始
論文サマリーの紹介
重要な概念と研究手順
数式の提案
コンピュータモデル
19.冠状動脈バイパス手術の創始
画期的な論文は単純
CABGまでの道
Favaloro氏のたどった道
良好な成績が印象的
書籍のこと
おわりに
索引