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書籍詳細

はじめての精神科作業療法

はじめての精神科作業療法

山口芳文 

B5判 296頁

定価5,390円(本体4,900円 + 税)

ISBN978-4-498-07648-8

2011年05月発行

在庫あり

精神科作業領域でのリハビリテーションについて,精神科医療の基礎理論から,精神科作業療法における評価学,治療学,地域での援助学,そして臨床実習までをまとめたテキスト.


「はじめての精神科作業療法」は,精神科領域でのリハビリテーションを実施するにあたり,基礎から臨床実践までを網羅した教科書である.作業療法を学ぶ学生および臨床で活躍している作業療法士に対して系統的な学習ができるような組み立てを基本方針とした.
「はじめに」では,知識や経験が少ない状況にある初心者にとって,精神障害領域における作業療法,精神科医療・福祉をどうとらえるかの視点から,これから精神科作業療法を学ぶことへの動機付けとなる内容とした.
第1章では,精神科医療についての多方面からの理解が今後の学習の基礎となるため,実際的な臨床内容を網羅し現状を把握できるようにした.さらに,現在までの対象者理解や治療法に関連した各種の理論や捉え方についての精神障害領域での基礎理論を充実させ,精神科作業療法の評価および治療を進める上での基盤となるような内容とした.
また,作業療法士が精神障害領域で従事している臨床の場面とその内容についての解説を行い,活躍の場の広さを紹介した.
第2章では,対象者を全体的に把握するために必要な精神科作業療法における評価学について,情報収集,観察,面接,検査に関する実際的な内容を分かりやすく解説し,精神科作業療法を学ぶ学生にとっての臨床実習に備えられる構成とした.
第3章では,精神科作業療法における治療学の基礎として,治療の枠組みである治療構造について治療者の態度,作業活動,集団の利用,時間・頻度,場所の設定方法を示した.
第4章では,疾患別作業療法では臨床の場で担当する主な12の疾患・障害群の精神疾患について,病理と成因,行動の特徴,治療構造の観点からその実践過程を総合的に解説した.
第5章では,精神障害領域での地域作業療法学として,今後の作業療法士にとって不可欠な内容である,ケアマネジメント,訪問看護,包括型地域生活支援プログラム,および就労移行支援について実際的内容を解説した.
第6章では,対象者の社会資源を活用した支援に必要な福祉制度と関係法規について,最新の内容を紹介した.
第7章では,作業療法学生と臨床実習指導者のための臨床実習の項目を加えた.
本書は作業療法士養成校で精神科作業療法を学ぶ学生諸君にとって,精神科医療の基礎,各種理論,評価学,治療学,そして地域での援助学を順序立て系統的に学ぶのに最適な教科書である.また,臨床で日々実践している作業療法士にあっては,再学習の書として活用できるものである.

2011年3月
山口芳文 

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目次

はじめに 〈山口芳文〉
 1.精神障害領域における作業療法
  A.精神障害とは
  B.精神科医療・福祉の中での作業療法
 2.精神科医療・福祉をどうとらえるか?

第1章 作業療法で援用できる基礎知識 ▶▶
 A.基礎知識(1)
  1.精神科作業療法の歴史 〈山口芳文〉
   A.世界の精神科作業療法の歴史
   B.日本における精神科リハビリテーションと作業療法の歴史
  2.我が国の精神科医療状況 〈渡辺雅幸〉
   A.我が国の精神科医療の歴史
   B.精神科受診患者
   C.我が国における精神科医療機関
   D.精神科入院状況
  3.精神科医療状況の実際(外来-入院-退院-地域) 〈渡辺雅幸〉
   A.精神科における外来診療の意義
   B.新患外来
   C.通常外来
   D.精神科救急医療
   E.入院の必要性
   F.入院形態
   G.行動制限
   H.入院治療
   I.退院へ
   J.退院後
   K.一般(総合)病院精神科の役割
   L.就労支援
   M.職場のメンタルヘルス
   N.心神喪失者等医療観察法
 B.基礎知識(2)
  1.精神医学概論(疾患分類,症候論,治療法) 〈渡辺雅幸〉
   A.精神障害とは
   B.精神障害の分類
   C.症候学
   D.治療法
  2.精神分析学と力動精神医学 〈山口芳文〉
   A.精神分析学,力動精神医学とは
   B.精神分析学の特徴
   C.精神・性発達論
   D.精神分析療法のねらい
   E.精神分析学で使われる用語
   F.統合失調症の症状の理解
  3.行動理論 〈奥原孝幸〉
   A.行動理論とは
   B.行動療法とは
  4.認知行動療法〈奥原孝幸〉
   A.認知行動療法の誕生:行動療法と認知療法の合流
   B.認知行動療法の基本概念
   C.認知行動療法の2つの基盤
   D.認知行動療法の基本モデル
   E.認知行動療法の基本原則
   F.認知行動療法の治療法〜CBTの鍵となる技法
   G.主な疾患別CBTの特徴
  5.ストレス理論,リラクセーション 〈奥原孝幸〉
   A.ストレス理論;ストレスとストレッサー
   B.ストレス対処・マネージメント
   C.ストレス関連疾患
   D.リラクセーション
  6.発達理論 〈山口芳文〉
   A.フロイトの発達理論
   B.エリクソンの発達理論
   C.ピアジェの発達理論
  7.来談者中心療法 〈山口芳文〉
   A.精神分析療法と来談者中心療法の違い
   B.治療者の態度
   C.注意点
  8.集団理論 〈河野達哉〉
   A.集団力動に焦点をあてた捉え方
   B.集団凝集性に焦点をあてた捉え方
   C.集団が変化していく過程に焦点をあてた捉え方
  9.薬物療法 〈渡辺雅幸〉
   A.抗精神病薬
   B.抗うつ薬
   C.気分安定薬(抗躁薬)
   D.抗不安薬
   E.睡眠薬
   F.抗てんかん薬
   G.精神刺激薬(覚醒剤)
   H.抗認知症薬
   I.抗酒薬
  10.情報処理理論 〈鈴木久義〉
   A.選択的注意とは
   B.フィルター説とは
   C.過包摂理論とは
   D.ワーキングメモリー障害説とは
  11.生活臨床 〈渡辺雅幸〉
  12.家族研究 〈渡辺雅幸〉
   A.古典的家族研究
   B.心理教育的家族療法
  13.予後と再発 〈渡辺雅幸〉
   A.統合失調症の経過と予後
   B.統合失調症の予後に影響する要因
   C.気分障害の経過と予後
  14.病識 〈渡辺雅幸〉
 C.基礎知識(3)
  1.障害論 〈山口芳文〉
   A.国際障害分類(ICIDH: International Classification of Impairments, Disabilities and Handicaps)〔世界保健機関(WHO)1980〕
   B.国際生活機能分類(ICF: International Classification of Functioning, Disability and Health)
  2.治癒係数 〈山口芳文〉
   A.治癒係数とは
   B.治癒係数の項目評定の内容
  3.自己理解 〈山口芳文〉
   A.自己理解の必要性
   B.自己理解の方法
  4.モゼーの発達理論 〈山口芳文〉
  5.感覚統合療法 〈山口芳文〉
   A.感覚統合療法で使われる感覚の種類
   B.統合失調症に対する感覚統合
  6.作業行動理論と人間作業モデル 〈鈴木久義〉
   A.人間作業モデル
   B.理論的特徴
   C.作業機能障害と介入
   D.人間作業モデルを使用する際の注意点
  7.生活技能訓練(SST) 〈鈴木久義〉
   A.発展の背景
   B.生活技能訓練の特徴
   C.基本訓練モデル
   D.生活技能訓練における他の技法
   E.生活技能訓練の実施上の注意点
   F.今後の課題
  8.音楽療法 〈宮下裕之〉
   A.評価・情報収集
   B.歌唱プログラム
  9.就労場面での行動特徴 〈山口芳文〉
   作業遂行時の統合失調症者の行動特徴
 D.作業療法での臨床の場と内容
  1.精神科作業療法 〈河野達哉〉
   A.病院の作業療法の枠組みを決定付ける要因
   B.作業療法の役割
   C.具体的なプログラムの例
  2.外来作業療法 〈河野達哉〉
   回復期に応じた利用目的
  3.精神科デイケア,デイナイトケア,ショートケア 〈河野達哉〉
   A.デイケアとは
   B.デイケアの利用目的99
   C.デイケア運営の考え方100
  4.急性期治療病棟 〈宮下裕之〉
   A.段階的な行動拡大
   B.作業・活動の目的,効果の実感
   C.リハビリテーションの方向性の獲得
  5.精神療養病棟 〈奥原孝幸〉
   A.精神療養病棟の概要
   B.精神療養病棟での作業療法の目的
   C.精神療養病棟での作業療法の役割
   D.精神療養病棟での作業療法の注意すべき事項
  6.重度認知症治療病棟 〈河野達哉〉
   A.作業療法の目的
   B.生活機能回復機能訓練における集団プログラム
   C.個別アプローチの必要性
  7.精神保健福祉センター 〈埜㟢都代子〉
   A.目標
   B.組織
   C.業務内容
  8.その他 〈埜㟢都代子〉
   A.作業所
   B.グループホーム

第2章 作業療法評価学 ▶▶
 A.評価の流れ 〈山口芳文〉
  評価から治療計画まで
   A.精神科作業療法での評価の特徴
   B.評価から治療計画までの流れ
   C.評価手段
   D.評価手段の実施順序による違い
   E.評価する上での注意点
 B.評価手段
  1.情報収集 〈山口芳文〉
  2.観察
   観察の視点
  3.記録法,個人情報保護 〈山口芳文〉
   A.記録の基本
   B.記録時の個人情報保護
   C.個人情報保護についての学会での例
  4.面接法 〈山口芳文〉
   A.面接を実施する場
   B.対象者を理解するための面接時の態度
   C.初回面接の進め方
   D.面接のための学習法
  5.集団評価 〈河野達哉〉
  6.検査法 〈山口芳文〉
   A.検査法の定義
   B.検査法実施時の注意点
   C.精神科作業療法で行われている検査法の例
   D.代表的な心理検査
  7.興味チェックリスト 〈山口芳文〉
   A.興味についての6つの定理
   B.興味チェックリストの実施内容
   C.興味チェックリストのレポート例
  8.HTPテスト 〈山口芳文〉
   A.投影法の原理
   B.検査でわかること
   C.実施方法
   D.観察
   E.解釈
   F.使用する道具と材料
  9.カナダ作業遂行測定 〈鈴木久義〉
   A.クライエント中心ということ
   B.カナダ作業遂行モデル
   C.実践のための諸段階
   D.カナダ作業遂行測定の諸段階
   E.実施上の注意点
  10.社会機能評価 〈埜㟢都代子〉
   A.日常生活行動評価
   B.Rehab
   C.職業関連評価
 C.評価から治療計画作成 〈山口芳文〉
  1.評価から治療目標設定まで
   A.評価手段
   B.評価のまとめと治療目標設定までの流れ
  2.担当症例の治療目標
   A.主治医よりの処方目的
   B.実習学生があげた短期目標
  3.障害論 ICFの例

第3章 作業治療学 ▶▶ 〈山口芳文〉
 A.作業治療学概論
  治療過程と治療構造
   A.治療過程
   B.治療構造の設定
   C.治療構造の設定までの流れ
 B.治療・援助構造
  1.治療的態度,関わり方
   A.基本的な治療的態度
   B.治療的態度
  2.作業活動
   A.作業活動のもつ治療的な意味
   B.対象者の1日からみた作業活動の特徴と治療的利用
   C.精神科作業療法での作業活動
   D.事例を通して作業活動を考える
  3.集団
   A.治療的集団の形成の基本
   B.集団利用による治療効果(ヤーロム)
   C.集団の扱い方
   D.集団内での対象者の行動特徴
  4.時間,頻度
   A.「対象者の全体像」からの設定
   B.「対象者の治療目標」からの設定
   C.「対象者への治療者の態度」からの設定
   D.「対象者が行う作業活動内容」からの設定
  5.場所
   A.精神科作業療法実施の場所
   B.場所という空間
   C.空間を構成するもの

第4章 状態別および疾患別作業療法 ▶▶
 A.状態別作業療法 〈山口芳文〉
  不安,無為,自閉,退行,妄想,うつ,躁の理解と作業療法の概要
   A.不安の状態
   B.無為,自閉の状態
   C.退行の状態
   D.妄想の状態
   E.うつの状態
   F.躁の状態
 B.疾患別作業療法
  1.統合失調症 〈鈴木久義〉
   A.病理と成因
   B.分類
    統合失調症―成因論 〈渡辺雅幸〉
     A.遺伝と環境
     B.脳病変と脳機能
     C.神経化学
    統合失調症―陽性症状と陰性症状〈渡辺雅幸〉
  2.気分(感情)障害 〈埜㟢都代子〉
   A.病理と成因
   B.原因
   C.症状と行動の特徴
   D.医学的な治療の流れ:主治医の一般的な方針
   E.作業療法の治療目標
   F.治療構造
   G.薬物治療
  3.神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害 〈奥原孝幸〉
   A.不安障害
   B.解離性障害(精神症状として出現するもの)
   C.身体表現性障害(転換性障害を含む身体症状として出現するもの)
  4.認知症 〈作田浩行〉
   A.定義と原因
   B.症状と行動の特徴
   C.治療目標
   D.治療構造
  5.てんかん 〈奥原孝幸〉
   A.全体像
   B.てんかん発作の分類
   C.てんかんに伴う精神障害
   D.治療
   E.てんかんへの作業療法
  6.境界性パーソナリティ障害 〈河野達哉〉
   A.境界性パーソナリティ障害とは
   B.病理と成因
   C.症状と行動の特徴
   D.各種治療内容
   E.作業療法での治療
   F.作業療法での治療構造
   G.作業療法の治療過程
   H.対人関係上の留意点
   I.作業活動選択時の留意点
  7.アルコール依存症と薬物依存症 〈奥原孝幸〉
   A.精神作用物質使用による精神および行動の障害
   B.精神作用物質
   C.薬物(アルコールを含む)依存の3要素
   D.依存性薬物の分類
   E.依存の種類
   F.精神作用物質による障害の種類
   G.アルコール依存症
   H.薬物依存症
  8.症状性を含む器質性精神障害 〈増山英理子〉
   A.病因と成因
   B.症状と行動の特徴
   C.治療目標
   D.治療構造
  9.摂食障害 〈埜㟢都代子〉
   A.病理と成因
   B.症状と行動の特徴
   C.治療目標
   D.治療構造
  10.知的障害 〈大澤 彩〉
   A.病因と成因
   B.症状と行動の特徴
   C.治療目標
   D.援助,治療内容
  11.広汎性発達障害 〈大澤 彩〉
   A.病因と成因
   B.症状と行動の特徴
   C.治療目標
   D.援助,治療内容
  12.注意欠陥多動障害,学習障害 〈大澤 彩〉
   A.注意欠陥多動障害
   B.学習障害

第5章 地域作業療法学 ▶▶
 A.地域生活支援
  1.ケアマネジメント 〈奥原孝幸〉
   A.ケアマネジメントとは
   B.ケアマネジメントの必要性
   C.ケアマネジメントの原則
   D.ケアマネジメントの過程
   E.ケアマネジャーの機能
  2.訪問看護 〈埜㟢都代子〉
  3.包括型地域生活支援プログラム(ACT) 〈鈴木久義〉
   A.包括型地域生活支援プログラムの特徴
   B.包括型地域生活支援プログラムが生まれる背景と重要な概念
   C.包括型地域生活支援プログラムで提供されるサービスとその効果
   D.わが国における包括型地域生活支援プログラムの広がりと今後
 B.就労支援 〈埜㟢都代子〉
  就労への移行支援
   A.職業志向と選択
   B.職業獲得と継続就労

第6章 福祉制度と関連法規 ▶▶ 〈山口多希代〉
 A.社会保障・福祉制度
 B.福祉制度および社会資源
 C.関連法規

第7章 臨床実習 ▶▶ 〈山口芳文〉
 1.症例研究の様式
 2.臨床実習の流れとポイント
  A.臨床実習の流れ
  B.基本的事項
  C.実習で起こりうること

索 引

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執筆者一覧

山口芳文  東京医療学院大学保健医療学部教授 
渡辺雅幸  大正大学客員教授 
奥原孝幸  神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部准教授 
河野達哉  社会医学技術学院作業療法学科 
鈴木久義  昭和大学保健医療学部作業療法学科教授 
宮下裕之  昭和大学附属烏山病院 
埜㟢都代子 昭和大学保健医療学部作業療法学科准教授 
作田浩行  昭和大学保健医療学部作業療法学科准教授 
増山英理子 昭和大学保健医療学部作業療法学科講師 
大澤 彩  昭和大学保健医療学部作業療法学科講師 
山口多希代 駒木野病院サービスステーション駒木野室長 

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