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書籍詳細

頭部MRI診断のための画像解剖

頭部MRI診断のための画像解剖

土屋一洋 著

B5判 94頁

定価3,740円(本体3,400円 + 税)

ISBN978-4-498-02964-4

2002年04月発行

在庫なし

日常の読影に際して病変の局在を正確に判断するため,機能と症候による神経画像解剖の知識を解説したまったく新しいテキスト.
前半でMRIにより描出される各種病態の診断に必要な正常構造,解剖を必要十分な範囲で示したのち,後半では大脳皮質,内包,基底核など部位ごとに,主として病態に対応する局所の機能解剖を記述した.
これまでにない視点からまとめられた書であり,神経領域のが造診断に関わるスタッフにとっては必携の書である.


 同じ頭部のMRIの画像を目の前にしても,脳神経外科医と神経内科医では視点に大きな違いがある.すなわち前者では病変が外科的治療の対象になるかが中心になるのに対し,後者では病因論的な見方,つまり異常所見と症状との対応が大きな関心事となる.これはいうまでもなく大まかな「傾向」であって,日常臨床では該当しないことも多いが,やはり読影とその結果としての報告書の記載において,画像診断医には検査を依頼した側が脳神経外科をはじめとする外科医か神経内科を主とする内科医かを考慮することも必要である.日々頭部のMRIを前にしながら画像の見かたや所見の解釈のしかたに関してこのような見地からアプローチした書物があってもいいのではと考えていた.これが本書を世に出すことになった契機である.そして解剖学的に脳神経外科医と神経内科医の両者に説得力のある脳のMRIの読み方を可能にする一助となれば,というのが筆者の思いであった.
 一見してわかるように本書は前半の正常解剖編と後半の病態編からなっている.前半の内容は読影に際し,依頼科にかかわらず把握しておきたい解剖学的事項である.したがって現在の一般的な装置でのMRI画像で描出され,各種病態の診断に必要な構造に重点が置かれている.これらは筆者のこれまでの臨床経験に基づき選択・記述した.よって「解剖」とはいっても系統解剖学や神経学の教科書の記述法とはやや異なる.MRIの立場から包括的に解剖を記したものとしてはすでに東北大学放射線診断科の高橋昭喜教授の編著になる「脳MRI 1 正常解剖」(秀潤社)という優れた教科書がある.
 他方後半は主に病態に対応する局所の機能解剖の記述である.臨床的に遭遇する頻度が高い症候とその原因となる異常を極力多くの臨床例を呈示しながら解説した.この部分は2001年2月の日本医学放射線学会関東地方会セミナー「日常診療に役立つ画像診断」で「機能と症候による神経画像解剖」として述べた内容を土台としたものである.病変の局在を中心にした内容であることから個々の疾患のMRI所見に関しては画像の解説で触れるに留めた.これについては多くの既存の書籍に詳しいのでそれらを参照して頂ければと思う.
 上述した当初のねらいに対し,出来上がった内容は必ずしも完全に合致するものではなかった.やや神経内科的な見地に偏ったきらいもある.これらについては筆者の力量不足によるものであり,ご寛容願いたい.ただ日常の読影に際して病変の局在を的確に判断し,外科系・内科系を問わず臨床サイドに充分な情報を提供する上で役に立ちうる内容を盛り込めたと考えている.また逆に各臨床科の諸先生にもMRI画像の解釈に際して本書が役立つことがあればと希う.
 最後に本書の企画・制作に尽力頂いた中外医学社の小川孝志氏と久保田恭史氏に心から感謝申し上げます.

2002年1月
土屋一洋

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目 次

第1編 正常解剖
第1章 天幕上
 A.脳表解剖(脳回・脳溝)
  1.前頭葉 frontal lobe
  2.頭頂葉 parietal lobe
  3.中心溝 central sulcus
  4.側頭葉 temporal lobe
  5.後頭葉 occipital lobe
  6.大脳半球内側
 B.脳室・脳槽
  1.側脳室 lateral ventricle
  2.第三脳室 third ventricle
  3.脳槽 cisterns
 C.灰白質・白質
  1.白質の主要構造
   a)大脳白質と関連構造
   b)脳弓 fornix
   c)透明中隔 septum pellucidum
  2.大脳深部灰白質の主要構造
   a)視床 thalamus
   b)視床下部 hypothalamus
   c)尾状核 caudate nucleus
   d)レンズ核 lentiform nucleus
   e)前障 claustrum
   f)扁桃体 amygdaloid body,amygdala
 D.トルコ鞍とその近傍
  1.トルコ鞍 sella turcica
  2.下垂体 pituitary gland
  3.傍鞍部
   a)海綿静脈洞 cavernous sinus
   b)Meckel洞 Meckel's cavum

第2章 天幕下
 A.脳幹(中脳,橋,延髄)
  1.中脳 midbrain
  2.橋 pons
  3.延髄 medulla oblongata
 B.小脳
  1.小脳虫部 cerebellar vermis
  2.小脳半球 cerebellar hemisphere
 C.第四脳室・天幕下脳槽
  1.第四脳室 fourth ventricle
  2.天幕下脳槽

第2編 病態編
第1章 大脳皮質 cerebral cortex
 A.前頭葉
  1.精神障害
  2.片麻痺や単麻痺
  3.共同偏視 conjugate deviation
  4.焦点運動発作 focal motor seizure
  5.運動失語(Broca)motor aphasia
  6.嗅覚消失 anosmia
  7.Foster-Kennedy症候群
 B.頭頂葉
  1.皮質性感覚障害
  2.失行 apraxia
  3.病態失認 anosognosia
  4.失読失書 alexia with agraphia
  5.視野欠損
 C.頭頂後頭葉移行部
  Gerstmann症候群
 D.側頭葉
  1.側頭葉てんかん temporal lobe epilepsy
  2.感覚失語(Wernicke)sensory aphasia
  3.記銘・記憶障害
  4.視野欠損
  5.Kluver-Bucy症候群
 E.後頭葉
  1.視野欠損
  2.視覚失認
  3.皮質盲 cortical blindness

第2章 内包 internal capsule
  1.片麻痺
  2.深部反射亢進
  3.病的反射の出現 pathologic reflexes
  4.筋トーヌスの異常
  5.半身感覚鈍麻 hemihypesthesia

第3章 基底核 basal ganglia
  1.パーキンソン症状 parkinsonism
  2.舞踏病 chorea
  3.ヘミバリズム hemiballismus
  4.アテトーゼ様運動 athetosis
  5.ジストニー dystonia
  6.ミオクローヌス myoclonus

第4章 間脳 diencephalon
 A.視床
  1.反対側全感覚鈍麻
  2.視床痛と視床症候群
 B.視床下部
  1.Horner症候群や縮瞳
  2.尿崩症
  3.体温異常
  4.抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)と高Na血症
  5.肥満またはやせ
  6.睡眠障害

第5章 脳幹 brainstem
  1.Weber症候群
  2.Claude症候群
  3.Benedikt症候群
  4.Parinaud症候群
  5.Millard-Gubler症候群
  6.Foville症候群
  7.Wallenberg症候群
  8.内側縦束症候群(MLF症候群)
  9.One-and-a-half syndrome
  10.「Top of the basilar」syndrome

第6章 小脳 cerebellum
  1.平衡障害 dysequilibrium
  2.運動失調 ataxia
  3.構語障害 dysarthria
  4.眼振 nystagmus
  5.振戦 tremor

第7章 その他の特定症状
  1.動眼神経麻痺 oculomotor palsy
  2.眼球突出 exophthalmos
  3.瞳孔不同 anisocoria
  4.耳鳴 tinnitus
  5.難聴 hearing impairment
  6.顔面神経麻痺 facial nerve palsy
  7.視野障害 visual field defect(特に両耳側半盲と同名半盲)
  8.視力障害 visual acuity loss
  9.内分泌症状

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