目 次
第1章 リスクマネジメントの考え方
1)用語の定義
2)従来の定義
a)厚生省保健医療局国立病院部政策医療課リスクマネジメントマニュアル作成指針
b)国立大学病院付属病院長会議
c)札幌医科大学
d)山口大学
e)藤田保健衛生大学医療安全管理指針
3)本書における考え
4)合併症の分類
5)罹病率と死亡率(MorbidityandMortality)
6)エビデンスに基づいた用語の整理
第2章 脳神経外科診療のリスク
1)脳神経外科の安全度
2)脳神経外科臨床のリスクの特徴
第3章 インフォームドコンセント
1)インフォームドコンセントの要素
2)医師−患者関係
3)脳神経外科のインフォームドコンセント
参考資料 未破裂脳動脈瘤の開頭,クリッピング手術
第4章 手術室のリスク
A.脳神経外科手術室の一般的リスク
1.概説
1)一般的なリスク
2)脳神経外科手術の特徴とリスク
2.体内異物遺残
深部での綿片遺残
脳室内の綿片遺残
脳表面の手術での綿片遺残
縫合針遺残
シラスコンチューブの先端の残存
体内遺残物の防止策(札幌医科大学手術室)
遺残物対策の効果
3.体位に伴うリスク
1)体位による神経損傷
尺骨神経麻痺
腕神経叢障害
2)3点固定ピンに伴うトラブル
3点固定ピンによる陥没骨折と硬膜外血腫
3)頭位に伴うトラブル
嗅神経障害
4.術中ショック
イソジンアレルギー性ショック
5.術後感染症
開頭術後の感染症
6.患者・術野・左右誤認
術野左右の間違い
B.未破裂脳動脈瘤手術のリスク
1.概説
2.穿通枝障害
穿通枝梗塞(1)
穿通枝梗塞(2)
3.術中破裂
術中破裂と母動脈閉塞による脳梗塞
術中破裂に伴う穿通枝梗塞
4.母動脈閉塞
母動脈の閉塞
ラッピング素材による脳梗塞
5.静脈損傷
静脈損傷
6.脳神経障害
C.血行再建術のリスク
1.概説
2.CEAの合併症
CEA後の過灌流
3.バイパス手術の合併症
微小血管吻合の閉塞
動脈瘤に対する高血流バイパスの閉塞
バイパス手術後の出血合併症
4.もやもや病の合併症
もやもや病に対するバイパス手術後の虚血合併症
5.過灌流障害
血流遮断・再開通後の過灌流
D.水頭症手術のリスク
1.概説
2.感染
腹腔端の感染
3.シャントチューブの迷入
シャントチューブの胸腔内迷入
4.シャント圧の不全
シャント後の硬膜下血腫
5.シャントチューブの位置の不全
シャントチューブの位置不全
6.その他
フィブリン糊によるマジャンディー孔の閉塞
E.脳腫瘍手術のリスク
1.概説
2.術後出血
髄膜腫の術後出血
Gliomaの術後出血
遠隔部位の出血
3.血管損傷(動脈)
穿通枝障害1
穿通枝障害2
内頸動脈損傷
脳血管れん縮
穿通枝障害
4.血管損傷(静脈)
正常静脈の損傷による術後の出血
海綿静脈洞髄膜腫術後のシルビウス静脈閉塞
5.脳実質損傷
神経核損傷
6.頭蓋底外科に伴う合併症
感染症
頭蓋底手術における静脈損傷
F.神経内視鏡手術
第3脳室開窓術に伴う脳底動脈損傷
G.脊椎・脊髄手術のリスク
1.概説
2.頸椎前方手術に伴うリスク
頸椎前方固定術でのレベルの間違い
頸椎前方固定術での食道損傷
頸椎前方固定術による反回神経麻痺
頸椎前方固定術中の硬膜損傷
頸椎前方固定術後の腸骨採取部の骨折
3.脊椎後方手術に伴うリスク
頸椎後方除圧術での術後急性硬膜外血腫
脊髄腫瘍術後の髄液漏
頸椎椎弓形成術後の術創感染
胸椎レベルの椎弓切除のレベル間違い
脊髄腫瘍手術中の脊髄損傷
第5章 脳血管内手術
1.概説
2.虚血性病変治療におけるリスク
1)頸動脈ステント留置術
穿刺部位のトラブル
ステント周術期の心筋梗塞
ステント治療中の脳出血
2)局所線溶療法
局所線溶療法術後の脳出血
局所線溶療法中の血管穿孔
3.脳動脈瘤塞栓術に伴うリスク
穿刺部位に関するトラブル
脳動脈瘤塞栓中のcoilmigration
Smallunrupturedaneurysmの術中穿孔
4.硬膜動静脈瘻治療のリスク
緊急で塞栓術を追加した頸動脈海綿静脈洞瘻
小脳出血をきたした内頸動脈海綿静脈洞瘻
第6章 病棟のリスク
1.概説
2.ドレナージ関連のリスク
腰椎ドレナージからのoverdrainage
髄液ドレナージ回路のクランプ解除の遅れ
3.動脈・静脈ラインのトラブル
中心静脈ルートのトラブル
外傷患者の動脈ライントラブル
4.投薬関連のリスク
脳神経外科の化学療法でのリスク
化学療法(ACNU,VCR)に伴うサイトメガロウイルス肺炎による死亡例
抗トロンビン剤による大動脈瘤切迫破裂
フェニトインの血管外漏出による組織壊死
リドカインの過量投与
注射剤の誤投与
5.転倒・転落
ベッドサイドでの転倒
窓からの転落
転倒・転落防止
6.静脈血栓症
肺動脈血栓塞栓症
第7章 検査リスク
1.概説
1)X線検査のリスク
2)造影検査のリスク
3)脳血管撮影のリスク
4)MR検査のリスク
5)脳血流検査SPECT/PET
2.血管造影の際の神経合併症
脳血管撮影中の多発性梗塞
血管撮影中の血栓塞栓症
3.血管造影に伴うNonNeurologicalな合併症
4.造影剤によるショック
MR造影剤(マグネビスト)による血管造影
5.ペースメーカーとMRI
ペースメーカー患者のMRI検査
6.小児の鎮静
第8章 脳神経外科外来のリスク
1.概説
2.投薬関連
外来投薬の内服薬の説明不十分
3.入院の判断
入院が必要であった患者
索引