1 治療法選択の原則 〈宝金清博〉
1.脳動脈瘤治療の目標設定
2.情報の重要性
a)動脈瘤そのものの情報
b)周辺構造との関連
c)治療戦略に関する情報
d)開頭術(クリッピング)か,コイル塞栓術か?
3.患者と医師との情報共有と意思決定
2 血管内外科治療の選択 〈江面正幸 松本康史〉
1.瘤内閉塞療法
a)離脱型バルーンの時代
b)離脱型コイルの出現
c)ISAT
d)瘤内塞栓療法と開頭クリッピング術の違い
e)瘤内塞栓療法の選択
f)実際の対応
2.親血管閉塞療法
3.動脈瘤に対する脳血管内治療の展望
3 外科治療の選択 〈塩川芳昭〉
1.治療選択に影響を与える因子と外科治療
a)動脈瘤固有の問題
b)患者背景
c)医療環境の問題
2.コイリングと対比させた場合のクリッピングの優位性
3.外科治療の選択の根拠
4.クリッピング以外の外科治療の選択
a)クリップを用いない動脈瘤頸部の閉塞ないし補強
b)親動脈の治療的閉塞
4 画像診断
A.CT scan(3D−CTA) 〈佐々木真理〉
1.頭部単純CT
2.3D−CTA
B.MRアンジオグラフィー(MRI) 〈井田正博〉
1.TOF MRAの撮像原理
a)MRI撮像の原理
b)MRI撮像シーケンス
c)血流のMR信号の原理
2.MRAによる脳動脈瘤の読影と診断に際しての基本事項
a)TOF MRA信号の特徴
b)FSE法T2強調画像のflow voidの特徴
c)FSE法FLAIRの有用性
d)造影MRAの原理と有用性
e)画像viewerにおける基本事項
C.DSA:脳動脈瘤の診断と治療における
脳血管造影装置の進歩 〈安陪等思 広畑 優〉
a)脳動脈瘤の診断における各種modalityを概観
b)現代のDSA装置に求められる基本性能
c)脳血管内治療に役立つアプリケーション
d)治療後の経過観察
e)デジタルデータの利点を活用
f)放射線被曝の低減化への努力
5 脳動脈瘤の外科治療のルーチン
A.内頸動脈瘤
1.海綿静脈洞部動脈瘤 〈近藤 礼 嘉山孝正〉
a)手術適応と術式の選択
b)手術手技
c)合併症の予防・対策
2.内頸動脈傍床部動脈瘤 〈河本俊介〉
a)手術プラン
b)開頭
c)硬膜内操作(前床突起削除以降)
d)クリッピングのコツ
e)合併症とその予防
3.内頸動脈−後交通動脈瘤,内頸動脈−前脈絡叢動脈瘤,内頸動脈先端部動脈瘤 〈波出石 弘〉
a)手術プラン
b)開頭
c)硬膜内操作(Sylvius裂の開放)
d)クリッピングのコツ
e)合併症とその予防
B.前大脳動脈瘤
1.前大脳動脈水平部動脈瘤 〈佐々木雄彦〉
a)手術プラン
b)開頭
c)硬膜内操作
d)クリッピングのコツ
e)合併症とその予防
2.前交通動脈瘤 〈中山若樹〉
a)手術プラン
b)interhemispheric approach
c)pterional approach
3.前大脳動脈末梢部動脈瘤 〈佐々木雄彦〉
a)手術プラン
b)開頭
c)硬膜内操作
d)クリッピングのコツ
e)合併症とその予防