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書籍詳細

しびれ,痛みの外来診療

そのポイントとコツを教えます

しびれ,痛みの外来診療

井須豊彦 編著

A5判 122頁

定価(本体2,400円 + 税)

ISBN978-4-498-22800-9

2012年11月発行

在庫あり

脊椎・脊髄のエキスパートである著者が,その豊富な臨床経験をもとに外来診療のすすめかた,こつ,落とし穴,さらには患者との付き合いかたまでをわかりやすく具体的に解説した.

編著者略歴
井須豊彦
1973年9月 北海道大学医学部卒業
1973年10月 北海道大学医学部脳神経外科入局
1975年4月 旭川赤十字病院脳神経外科研修
1976年4月 北海道大学医学部神経内科研修
1976年10月 秋田脳血管研究センター放射線科研修
1979年10月 苫小牧市立病院脳神経外科勤務
1981年5月 北海道大学歯学部放射線科助手
1982年4月 室蘭日鋼記念病院脳神経外科
1983年4月 北海道大学医学部脳神経外科助手
1985年4月 北海道大学医学部脳神経外科講師
1986年10月 アメリカフロリダ大学脳神経外科留学
1989年10月 釧路労災病院脳神経外科部長 現在に至る

脊髄関係役職
  日本脊髄外科学会    理事
  日本脊髄外科学会認定  指導医
  日本脊髄障害医学会   評議員
  東北海道脊髄疾患研究会 代表幹事

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 受験シーズンを迎えると,思い出すことがあります.北大医学部の入試前夜,私は突然,39℃台の熱が出て具合が悪くなりました.当時は,今のように夜間の救急体制が整っておらず,母親は心配して近所に住む国立病院の内科の先生に診察をお願いしました.先生は夜遅くにもかかわらず,快く診察して薬を処方してくれました.不安でいっぱいの私の体に当てられた聴診器の感覚は,忘れられません.おかげで体調が悪いながらも,どうにか試験を受けて合格し,小さいころからのあこがれだった医者の道に進むことができました.今から思うと,診療に疲れ,寝ようとしていた時に,突然,連絡があり,病院の仕事でもないのに御迷惑であったと察します.高校生であった私自身は,医者がどんな生活をしているかなんてわかりませんでしたので,単に,一人の受験生として救われた気持ちになりました.医療の原点を見た思いであり,今でも,感謝しています.
 私は脊椎脊髄外科を志して,25年以上経ちますが,外来診療において,外科医の思いを患者さんに正確に伝えることの難しさを痛感しています.外科医は「こんなに診断能力が向上し,手術成績が良くなっているのに,なぜ?」と感じ,患者さんや家族は「医療技術が進歩しているので,病気を治せないはずはない,悪くなったのは医療ミスが原因だ」と感じていることが原因の一つだと思います.この両者間の温度差の違いが医療トラブルの根幹を成しています.私は,患者さん,家族とのトラブルを回避するための方策を模索しています.医者と患者さんとのトラブル防止が,患者さんの利益につながると信じるからです.外来は,最初に患者さんやその家族と出会うところであり,病気の診断を適切に行い,治療を進めていく上で,非常に大切な場です.
 本書では,一般病院に勤務する外科医が最低限,外来診療で行わなければいけないことのみを記載しています.そのため,脊椎脊髄外科の専門医には少し,物足りない内容になっているかもしれません(特に,神経学的所見の取り方や画像所見の見方).脊椎脊髄疾患に関する本は多数,出版されていますので参考にしていただければ幸いです.本書の特徴は,外来診療の場において,どのように患者さんや家族と接し,診察を行うべきかを詳細に記載していることです.私の診察法は独善的ではありますが,しびれや痛みの患者さんを診察する機会のある先生方の診療の参考になると思います.また,随所に,「神経外科医のつぶやき」の欄を設け,私の診療に対する思いをエッセイ風に述べました.読んでいただければ幸いです.
 最後に,脳神経外科入局時の教授であった故都留美都雄先生〔1920(大正9)年10月13日-1993(平成5)年10月26日,享年74歳〕に本書を捧げたいと思います.

2012年10月
釧路労災病院脳神経外科部長 井須豊彦

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目 次

はじめに

第1章 外来受付から診察までの流れ
 1.脳神経外科を受診したい患者はすべて診察
  症例1 他科を紹介されそうになった腰痛例(50歳代男性)
  症例2 頸椎疾患は脳神経外科,腰椎疾患は整形外科と勝手に思い込んでいた症例(50歳代男性)
 2.問診票の記載(紹介状の確認を含む)
 コラム 私の問診票〈井須豊彦〉 
 3.問診票をチェックして検査の指示
 4.検査から診察までの流れ
  症例3 長時間待たされたため怒り出した症例(50歳代女性)
  症例4 長時間待って診察を受けた症例(60歳代女性)

第2章 初回診察
 1.診察前に検査所見の確認
 2.診察室のドアを開けてから診察椅子に腰かけるまで
 3.問診票をみながら再度,問診
  症例1 L5神経根痛を呈したL4/5レベルの腰部脊柱管狭窄症(40歳代男性)
  症例2 L5神経根痛を呈したL5/S1レベルの腰椎椎間孔狭窄症(60歳代女性)
  症例3 L3神経根痛を呈したL2/3レベルの腰椎椎間板ヘルニア例(50歳代男性)
  症例4 両下肢全体のしびれ,感覚鈍麻を訴えた胸椎黄色靭帯骨化症例(50歳代男性)
  症例5 左C7神経根症を呈したC6/7レベルの椎間孔内頸椎椎間板ヘルニア例(50歳代男性)
  症例6 頸椎症と診断された手根管症候群例(50歳代女性)
  症例7 頸椎術後(C5/6レベル)も症状が改善しなかったC8神経根痛を呈した頸椎症例(40歳代男性)
  症例8 両側足底前方部のしびれ,痛みを呈した足根管症候群例(50歳代女性)
  症例9 左側下腿外側─足背のしびれを呈した絞扼性腓骨神経障害例(50歳代女性)
  症例10 歩行にて腰痛,下肢痛が悪化した腰部脊柱管狭窄症例(50歳代男性)
  症例11 間違って頸椎の手術をされそうになった手根管症候群例(60歳代女性)
  症例12 他院での治療歴を隠したがる症例(60歳代女性)
 4.神経学的検査法ならびに理学所見のとり方
  症例13 腰部脊柱管狭窄症の診断で手術をされそうになった仙腸関節障害例(60歳代女性)
  症例14 脊椎外科専門病院では診断がつかなかった足根管症候群例(60歳代女性)
 コラム Tinel様徴候:外来診察時に触れるべき箇所〈金 景成〉 
 5.診察後の説明
  症例15 診察時,受診の目的を伝えてくれなかった症例(50歳代女性)
  症例16 MRI所見のみに興味があった症例(50歳代女性)
  症例17 画像所見のみで手術をされそうになった症例(70歳代女性)
 Coffee Break 診察時,エチケットは必要〈井須豊彦〉 
 6.外来での保存的治療
 Coffee Break 私の処方箋 〈井須豊彦〉 
 Coffee Break ジェネリック医薬品を希望されたら〈井須豊彦〉 
 コラム 腰痛の頻度と原因疾患 〈森本大二郎〉 
 コラム 腰椎椎間板ヘルニアの自然経過 〈金 景成〉 
 7.病気のパンフレット(脊椎変性疾患ならびに末梢神経疾患)

第3章 再度の診察(検査終了後)
 1.診察前に検査所見を確認
  症例1 腰椎変性すべり症の治療を希望して受診した腰椎椎体骨折例(70歳代女性)
 2.問診
 3.病気ならびに治療方針の説明
 4.脊髄造影,CT脊髄造影の適応
 5.神経ブロック治療の適応
 6.他科ならびに他院紹介のタイミング
 コラム 見逃してはいけない病気〈金 景成〉 
 コラム 外来で経過をみる際のポイントと問題点〈金 景成〉 

第4章 手術治療に関するインフォームドコンセント

第5章 手術後の外来診察

第6章 外来診療をスムーズに行うためのコツ

第7章 外来診察時の心得

第8章 おわりに─時代おくれの診察,治療を目指して

索 引

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執筆者一覧

井須豊彦 釧路労災病院脳神経外科部長 編著
金 景成 日本医科大学千葉北総病院脳神経外科講師 
森本大二郎 横浜新緑総合病院脳神経外科 
菅原 淳 岩手医科大学脳神経外科 
佐藤雅美 しらかば鍼灸整骨院院長・医学博士 

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しびれ,痛みの外来診療
   定価2,592円(本体2,400円 + 税)
   2013年08月発行
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