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書籍詳細

ER虎の巻 ピットフォールから学ぶ救急診療の要

ER虎の巻 ピットフォールから学ぶ救急診療の要

安田英人 編著 / 柏浦正広 編著 / 新里祐太朗 編著

A5判 422頁

定価5,280円(本体4,800円 + 税)

ISBN978-4-498-16658-5

2023年11月発行

在庫あり

救急現場の「どうしよう?」と「やばい!」をクリアできる!

救急外来や当直で出会うよくある疾患・症状ごとに必須知識とピットフォール回避術を解説.専門研修医・若手医師が真っ先におさえておくべき診断・治療・患者管理に重要なポイントを1冊でマスターできる!ガイドラインには書かれていない,エキスパートの+αの思考を学べる,楽しく読んでレベルアップできる新しい必読書.

序 文

 「救急外来で誤診をしてしまったら……」.これは,救急医療従事者であれば誰しもが心に秘めた恐れ,そして患者さんに対する誠実な思いの表れでしょう.私たちが直面する医療現場は,瞬時の判断を求められる場であり,その判断の背後には患者さんの命や未来がかかっています.救急外来という舞台は,緊急性を限られた時間で瞬時に見極めなければならない状況下で未知なる原因と戦い,治療も同時に行わなければならないという一種のカオスの現場でもあります.そのため,一冊の教科書や基本トレーニングで網羅できる範囲を超えており,予測不能な症状や病態に遭遇することは日常茶飯事なのです.
 このような状況において最も価値あるものは,確固たる診断力です.疾患に関する知識は確かに最初は書籍から得ることが多いですが,非典型例の患者さんが急に訪れることがある救急外来においてはそれだけでは十分ではありません.真の診断力は,患者さんとの対話や論理的思考の研磨,そして実践を通した「経験」から生まれるものです.
 しかし,診断力を向上させるには経験こそ重要とはいえ,全教訓を自らの経験だけで学ぶには時間が足りません.また,避けるべき「誤診」のリスクも伴うでしょう.そんな時は,先人たちの経験や知識を有効活用して,陥りやすいピットフォールをあらかじめ学習しておけばよいのです.それにより安全かつ効果的に診断力を向上させることが可能となるはずです.
 とは言ってもそんな経験と知識を有する先人が常に横にいてくれるわけではありません.では,どうしたらよいのでしょうか.そんな時はやはり「教科書」で学習するしかありません.しかし,現行の多くの書籍は診断推論において注意すべき鑑別疾患をただ並べるだけに留まっていることが多く,「なぜ誤診しがちなのか?」という問題に対して,解剖学・病態生理学,疫学などの基礎的な視点から詳しく教えてくれないことが多いです.このような表面的な知識だけでは,真の臨床現場における判断力は養われません.
 そこで,臨床の深層を探るためのガイドとして誕生したのが本書『ER虎の巻』です.本書では,臨床のフィールドで遭遇する難解な症例を元に,罠となるポイントやピットフォールをあたかも経験豊富な先人が横にいてくれるような感覚で学習できるような実践的なアドバイスや知識が凝縮されています.本書により,非典型例において陥りやすいピットフォールをあらかじめ学習し,臨床の現場で働く皆さんを不安な「誤診」から守ってくれるような確固たる診断力を育むことが可能となります.
 このような目的で作成された本書が,読者の皆さんを誤診の恐怖から自由にしてくれることを期待したいと思います.

2023年10月
安田英人 柏浦正広 新里祐太朗

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目 次

 

内因性疾患

 

 

意識障害

 1  意識障害の鑑別フローチャート―beyond AIUEOTIPS 〈平良 悠>

 2  心因性による意識障害診断の落とし穴―それって本当に心因性? 〈波多野裕理〉

 3  敗血症性脳症って診断するときってどんなとき? 〈岸原悠貴〉

 

失神

 4  それって本当に失神?―意識障害とどのように鑑別するか 〈平良 悠〉

 5  心原性失神のピットフォール (1).―構造的心疾患による失神 〈小池 翠〉

 6  心原性失神のピットフォール (2).―不整脈 〈小池 翠〉

 

めまい

 7  めまいでも歩行可能な脳梗塞―MRI撮像を過信しない 〈波多野裕理〉

 8  それって本当にめまい?―前失神を意識する 〈波多野裕理〉

 

頭痛

 9  一次性雷鳴頭痛を意識しよう―安易に一次性雷鳴頭痛と診断するなかれ 〈田戸雅宏〉

 10 若年者の頭痛のピットフォール 〈田戸雅宏〉

 11 頭痛は頭蓋内疾患だけにあらず―頭蓋外疾患による頭痛 〈田戸雅宏〉

 12 椎骨脳底動脈解離をどのようなときに疑うのか? 〈田戸雅宏〉

 

痙攣

 13 その痙攣,本当にてんかん発作?―急性誘発性発作の鑑別を意識する 〈田村洋行〉

 14 失神で痙攣はするのか?―失神に伴って痙攣する病態を意識する 〈平良 悠〉

 15 痙攣―偽痙攣 / 心因性非てんかん発作との鑑別やピットフォール 〈田戸雅宏〉

 

胸痛

 16 胸痛の知られざる鑑別―Precordial catch症候群 〈小池 翠〉

 17 忘れてはいけない吸気時痛 〈岸原悠貴〉

 18 非典型的なfive killer chest painを見逃さない 〈新里祐太朗〉

 

呼吸困難

 19 上気道閉塞の緊急度を見誤らない! 〈崎原永立〉

 20 臥位になると呼吸困難症状が軽減する⁉―なぜ? その原因は? 〈岸原悠貴〉 

 21 Silent chestをみたらどうする? 〈伊勢義仁 岸原悠貴〉 

 22 X線で肺野が黒い呼吸困難症状に出合ったら 〈中島千里 安田英人〉 

 

吐血・下血

 23 忘れてはならない大動脈腸瘻による吐下血 〈田村洋行〉 

 24 吐血は原因とそのまた原因を鑑別せよ!―マロリー—ワイスのその前は…… 〈田村洋行〉 

 

腹痛

 25 救急外来初診時で診断のつかない腹痛はどうする? 〈田村洋行〉 

 26 下腹痛主訴の尿路結石症―下腹部痛主訴の患者の鑑別に尿路結石症をあげられますか? 〈安田英人〉 

 27 他覚所見に乏しい急性腹症に出合ったら 〈新里祐太朗〉 

 

悪心・嘔吐

 28 悪心・嘔吐で見逃されやすい原因を忘れない?―消化器疾患編 〈平良 悠〉 

 29 悪心・嘔吐で見逃されやすい原因を忘れない?―消化器疾患以外編:腹部以外が原因の悪心・嘔吐に焦点を当てよう 〈平良 悠〉 

 

下痢

 30 腹痛・嘔吐・下痢,それって急性胃腸炎? 〈新里祐太朗〉 

 31 下痢があればイレウスは除外できる? 〈田村洋行〉 

 32 抗菌薬関連下痢症はClostridium difficile感染症のみですか?―Klebsiella oxytocaを見逃すな! 〈波多野裕理〉 

 33 入院後の下痢をどのように鑑別するのか?―入院後下痢症は抗菌薬関連と決めつけていませんか? 〈小池 翠〉 

 

腰痛・背部痛

 34 背部痛のない大動脈解離 〈小澤継史〉 

 35 腰背部痛のred flag―大動脈解離だけじゃない 〈小澤継史〉 

 36 腰痛+血尿は尿管結石でよいか? 〈中島千里 安田英人〉 

 

乏尿・無尿

 37 尿閉+発熱は尿路感染症か? 〈新里祐太朗〉 

 38 尿が出ない……―尿の立場で考えると見えてくるもの 〈小池 翠〉 

 39 尿が出ないのは高齢者の病気?―子どもを襲う尿閉とは 〈大石高稔〉 

 

高体温・低体温

 40 高体温には必ず原因がある! 〈崎原永立〉 

 41 発熱と高体温を鑑別するポイントとそれぞれの鑑別疾患! 〈崎原永立〉 

 42 低体温症には必ず原因がある! 〈新里祐太朗〉 

 

倦怠感・脱力感

 43 脱力が主訴で来院する脊髄硬膜外血腫を見逃さない 〈守谷 俊〉 

 44 Guillain—Barré症候群,あなたは鑑別にあげられる? 〈守谷 俊〉 

 45 脱力感はただの疲れ?―電解質異常の鑑別を忘れずに 〈伊勢義仁 岸原悠貴〉 

 

異常な皮膚所見

 46 痛みが先行の帯状疱疹 〈小澤継史〉 

 47 やばい! この皮膚所見をみたら全身検索しろ‼ 〈小澤継史〉 

 

精神症候

 48 精神疾患の顔をした内科疾患,見抜けるか 〈守谷 俊〉 

 49 精神症状を主訴に来院した患者が帰宅希望,本当に帰してよい? 〈小池 翠〉 

 



外因性疾患

 

外傷

 50 外傷で来院した患者,評価すべきは傷のみか……? 〈小池 翠〉 

 51 経過観察すべき外傷とは―腸管損傷は遅れて現れる 〈波多野裕理〉 

 

熱傷

 52 初診じゃわからない熱傷の深達度 〈小澤継史〉 

 53 電撃傷,出口を探せ! 〈岸原悠貴〉 

 54 気道熱傷! リスクがわかれば怖くない?―注意すべきは熱傷のみにあらず 〈波多野裕理〉 

 

急性中毒

 55 疑わなければ始まらない―中毒診療の初めの一歩 〈酒本健汰 柏浦正広〉 

 56 薬物中毒は病歴だけでなく身体所見も非常に重要―トキシドロームから原因薬剤を類推する 〈酒本健汰 柏浦正広〉 

 57 尿中薬物スクリーニングキット,その結果は本物? 〈柏浦正広〉 

 58 中毒診療ではトレンドを押さえておく 〈柏浦正広〉 

 

アナフィラキシー

 59 皮膚所見がないアナフィラキシーを見逃さない 〈大石高稔〉 

 60 胸痛を伴うアナフィラキシーに注意!―Kounis症候群を見逃さない 〈崎原永立〉 

 61 それって本当にアナフィラキシー?―アナフィラキシーmimics 〈崎原永立〉 

 

 

他領域疾患

 

小児

 62 小児の痙攣,診療のプロセス 〈大石高稔〉 

 63 小児の全身状態良好,不良って何⁉ 〈大石高稔〉 

 64 泣いている子ども,本当に帰していいの? 〈大石高稔〉 

 

産婦人科

 65 急性腹症の女性をみたら妊娠を疑う 〈横田美帆 桑田知之〉 

 66 妊婦の腹痛,どう診断する?―女性の腹痛+妊娠特有の腹痛を並行して検索 〈横田美帆 桑田知之〉 

 67 妊娠の腹部外傷時の対応 〈横田美帆 桑田知之〉 

 

耳鼻科

 68 喉頭蓋炎の診断のTips 〈谷口貴哉〉 

 69 緊急! すぐさま! コンサルト!?―耳鼻咽喉科編 〈澤 允洋〉 

 70 吐血したら内視鏡!とは限りません―from鼻腔 〈高橋英里〉 

 

形成・整形外科

 71 緊急! すぐさま! コンサルト!?―形成外科編 〈富永経一郎〉 

 72 自力歩行可能な大腿骨頸部骨折を見逃さない―MRIが必要な症例とは 〈富永経一郎〉 

 

泌尿器科

 73 無症候性細菌尿の治療対象 〈崎原永立〉 

 74 緊急! すぐさま! コンサルト!?―泌尿器科編 〈大石高稔〉 

 75 男性の尿路 / 性器感染症を疑ったら前立腺を触診しよう 〈新里祐太朗〉 

 

眼科

 76 緊急! すぐさま! コンサルト!?―眼科編 〈富永経一郎〉 

 77 眼外傷をちゃんと診断できますか? 〈富永経一郎〉 

 

 

 索引 

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執筆者一覧

安田英人 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 編著
柏浦正広 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 編著
新里祐太朗 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 編著
平良 悠 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 
波多野裕理 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 
岸原悠貴 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 助教 
小池 翠 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 
田戸雅宏 すずき整形外科 脳神経外科部長 
田村洋行 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 助教 
崎原永立 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 
伊勢義仁 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 
中島千里 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 
小澤継史 虎の門病院 集中治療科 
大石高稔 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 
守谷 俊 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 教授 
酒本健汰 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 
横田美帆 自治医科大学附属さいたま医療センター 産婦人科 
桑田知之 自治医科大学附属さいたま医療センター 産婦人科 教授 
谷口貴哉 自治医科大学附属さいたま医療センター 耳鼻咽喉・頭頸部外科 
澤 允洋 自治医科大学附属さいたま医療センター 耳鼻咽喉・頭頸部外科 助教 
高橋英里 自治医科大学附属さいたま医療センター 耳鼻咽喉・頭頸部外科 
富永経一郎 自治医科大学附属さいたま医療センター 救急科 助教 

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   定価5,280円(本体4,800円 + 税)
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