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書籍詳細

患者さんのための呼吸リハビリ入門

イラストでわかる

患者さんのための呼吸リハビリ入門

上月正博 編著 / 海老原 覚 著 / 後藤葉子 著

B5判 104頁

定価1,980円(本体1,800円 + 税)

ISBN978-4-498-06732-5

2021年02月発行

在庫あり

低下した呼吸器機能の改善を目指すとともに増悪や再発を予防し,また患者さんの寿命を延ばすためにも重要な「呼吸リハビリ」についてやさしく解説した患者向けガイドブック.呼吸器の構造と呼吸の仕組み,呼吸器病の検査、危険因子,呼吸リハビリや運動療法,食事療法の実際などについて,イラストをもとにわかりやすく解説します.


 リハビリテーション(リハビリ)といえば,外科術後や脳卒中で行う歩行訓練や機能訓練のように,自宅への退院や職業復帰ができればその目的を達成したとお考えになっていることと思います.
 しかし,呼吸リハビリの目的はそれだけではありません.自宅への退院や職業復帰だけでなく,医学的評価,運動,教育およびカウンセリングを通して増悪や再発を予防し,寿命を延ばすことも重要な目的です.そのために,呼吸リハビリでは患者さんに運動療法や生活改善などのためのきちんとした教育を行う必要があります.しかし, 呼吸器病や呼吸リハビリに関する書物というと,難解な分厚い専門書あるいは数頁だけのパンフレットばかりで,患者さん向けの簡明でかつ必要十分な要点がまとまったものは見当たりません.本書はこのような背景のもとに作られました.本書のべースは東北大学病院内部障害リハビリ科で行われている患者さんやご家族向けの呼吸リハビリ講義です.
 本書の特徴として呼吸リハビリの基本から最新知識までを9つの章に分け, どこからでも読めるようにしました.内容に関しては呼吸リハビリの専門家が責任を持って吟味するとともに,図を多用し,説明文は少なめとし,患者さんでも一目で見てわかる読み物にしました.本書をもとに容易に質の高い患者教育を行うことが可能になり,医療関係者の患者教育への負担を減らすことが可能です.
 患者さんの病態や症状はさまざまであり,本書に書かれたすべてを行うのではなく,個々に合わせた呼吸リハビリを行うことが必要です.その点で患者さんが独習する場合は,主治医に相談の上実施してください.
 呼吸リハビリのやり方を知っているのと知らないのでは,呼吸器病とのつき合いやすさが天と地ほどにも違ってきます.本書を読んで実践することで,患者さんはきっと大きく変わっていくのを実感するはずです.
 書籍化にあたり執筆者各位に感謝するとともに, 企画・編集で何かと手を煩わせた中外医学社の岩松宏典氏にも感謝いたします.本書が正しい呼吸リハビリの普及に役立つ座右の書となれば著者としてこれに勝る喜びはありません.

 2020年12月
                   著者を代表して 上月正博

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目 次

1 呼吸器の構造と呼吸の仕組みについて
   (1)呼吸器の構造と機能(1)
   (2)呼吸器の構造と機能(2)
   (3)呼吸の仕組み
   (4)呼吸に必要な筋肉

2 呼吸器病の検査について
   (5)呼吸機能検査(スパイロメトリー)
   (6)肺年齢やCOPDの診断は?
   (7)血液ガス分析
   (8)酸素飽和度測定
   (9)呼吸困難の評価
   (10)画像検査
   (11)ボルグスケール(自覚的運動強度)
   (12)運動負荷試験

3 呼吸器病と危険因子について
   (13)呼吸器病ではどんな症状が出るの?
   (14)とってもこわい呼吸器病
   (15)COPD(慢性閉塞性肺疾患)ってどんな病気?
   (16)COPDの早期発見のためのチェック表
   (17)COPDは全身に病気を引きおこす
   (18)COPDの治療と管理目標
   (19)喘息とは?
   (20)肺炎とは?
   (21)間質性肺炎とは?
   (22)肺がんとは?
   (23)危険因子(喫煙)について タバコは百害あって一利なし(1)
   (24)危険因子(喫煙)について タバコは百害あって一利なし(2)
   (25)あなたのニコチン依存度は?
   (26)禁煙に役立つ秘訣

4 呼吸リハビリについて
   (27)呼吸リハビリとは
   (28)呼吸リハビリの効果
   (29)活動レベルに応じたADL基本動作トレーニング
   (30)急性期から回復期のメニュー
   (31)安定期のメニュー
   (32)口すぼめ呼吸と腹式呼吸(呼吸を楽にする呼吸法)
   (33)横隔膜を鍛えよう
   (34)呼吸筋トレーニングと呼吸介助
   (35)排痰法

5 運動療法について
   (36)運動の大切さについて
   (37)日常生活の活動量が余命に大きく影響
   (38)安静の生活は要注意!〜1日で2歳も老化する〜
   (39)安静によっておこる弊害〜廃用症候群〜
   (40)活動的生活には持久力が必要!
   (41)運動療法とは
   (42)運動療法の種類
   (43)運動の前に確認しましょう
   (44)どのくらいの強さで運動すればいいの?
   (45)運動療法の適応
   (46)運動療法の禁忌
   (47)運動療法の中止基準
   (48)仰向け・座位のストレッチ(柔軟性トレーニング)
   (49)呼吸筋のストレッチ体操(柔軟性トレーニング)
   (50)上肢の筋力トレーニング
   (51)下肢の筋力トレーニング
   (52)自転車エルゴメータとトレッドミル(全身持久力トレーニング)
   (53)歩行(全身持久力トレーニング)
   (54)階段歩行(全身持久力トレーニング)

6 栄養療法について
   (55)栄養療法
   (56)食事中の息切れ緩和の方法(栄養療法)
   (57)栄養補充療法

7 酸素療法と薬物療法について
   (58)在宅酸素療法(1)
   (59)在宅酸素療法(2)
   (60)在宅酸素療法(3)酸素流量と吸入酸素濃度
   (61)在宅酸素療法(4)外出時の注意点
   (62)薬物療法

8 急性増悪とその予防について
   (63)COPD増悪の予防
   (64)COPD増悪の診断と管理
   (65)うがいの方法
   (66)手洗いの方法
   (67)ワクチン接種
   (68)新型コロナウイルスの感染が疑われる人がいる場合
   (69)咳エチケットとマスク
   (70)“3つの密”を避ける

9 日常生活の工夫について
   (71)息苦しくなりやすい動作を知りましょう
   (72)息苦しい動作をするときの対処法を知りましょう
   (73)着替え〜服を着るとき〜
   (74)着替え〜ズボン・スカート・靴下〜
   (75)整容〜歯みがき・洗顔・整髪など〜
   (76)排尿・排便
   (77)測定データ(排尿・排便時の低酸素)
   (78)入浴・洗髪
   (79)測定データ(入浴・洗髪のときの低酸素)
   (80)食事
   (81)家事動作
   (82)臥位で呼吸を楽にする方法(パニックコントール)(1)
   (83)座位で呼吸を楽にする方法(パニックコントール)(2)
   (84)立位で呼吸を楽にする方法(パニックコントール)(3)
   (85)毎日、体の状態をチェックしましょう
   (86)日誌

作業強度の分類 メッツ(METs)表

索引

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執筆者一覧

上月正博 東北大学医学系研究科内部障害学分野教授 編著
海老原 覚 東邦大学医学研究科リハビリテーション医学講座教授 著
後藤葉子 札幌医科大学保健医療学部作業療法学科准教授 著

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