目 次
1章●がん医療における認知機能障害の重要性〈谷向 仁〉
1.がん医療における認知機能障害の現状
2.がんに伴う認知機能障害とケモブレイン
2章●がん医療における認知機能障害の文献レビュー〈華井明子〉
1.がん関連認知機能障害の背景・症状評価
2.認知機能障害に関する代表疾患別の研究
3.認知機能障害に対する介入研究
3章●認知機能障害を示す様々な背景
3-1 高齢者および認知症〈谷向 仁〉
1.がん医療における現状(疫学や意義など)
2.認知機能障害の特徴
3.評価のポイントと注意点
4.介入法と注意点(特にがん患者に関して)
3-2 がん薬物療法に伴う認知機能障害〈平本秀二〉
1.がん薬物療法における認知機能障害の現状と機序
2.がん薬物療法における認知機能障害の特徴
3.がん薬物療法における認知機能障害の評価のポイントと注意点
4.がん薬物療法における認知機能障害に対する介入法とこれから
3-3 放射線療法に伴う認知機能障害〈小川朝生〉
1.現状,疫学
2.放射線障害の特徴
3.放射線障害と認知機能障害
4.評価のポイントと注意点
5.介入と注意点
3-4 身体的苦痛が認知機能に与える影響〈佐伯吉規,川原玲子〉
1.がんに伴う身体的苦痛と認知機能障害,その現状と意義
2.疼痛が認知機能に及ぼす影響と特徴
3.倦怠感,睡眠障害が認知機能に及ぼす影響と特徴
4.呼吸困難と認知機能障害の関連,特徴
5.身体的苦痛が精神的苦痛に与える影響とそのメカニズム
6.評価および鑑別のポイントと注意点
7.介入法と注意点
3-5 支持療法に伴う認知機能への影響〈岡本禎晃〉
A.医療用麻薬
1.がん医療における現状
2.認知機能障害の特徴
3.評価のポイントと注意点
4.介入方法と注意点
B.抗精神病薬
1.がん医療における現状
2.認知機能障害の特徴
3.評価のポイントと注意点
4.介入法と注意点
3-6 睡眠障害に伴う認知機能への影響〈足立浩祥〉
1.がん医療における現状(疫学や意義など)
2.認知機能障害の特徴
3.評価のポイントと注意点
4.介入法と注意点(特にがん患者に関して)
3-7 精神的問題(不安,抑うつ)に伴う認知機能への影響〈倉田明子,岡本泰昌〉
1.がん患者の不安・抑うつによる認知の質的な障害
2.がん患者の不安・抑うつによる認知機能低下(量的障害)
3-8 せん妄に伴う認知機能への影響〈奥山 徹〉
1.がん医療における現状(疫学や意義など)
2.認知機能障害の特徴
3.評価のポイントと注意点
4.介入法と注意点(特にがん患者に関して
5.せん妄の予防
3-9 てんかん,中枢神経病変に伴う認知機能への影響〈山田了士〉
A.てんかん
1.がん医療における現状
2.高齢発症てんかん
3.非けいれん性てんかん重積(NCSE)
B.他の中枢神経病変
3-10 ADHDによる認知機能への影響〈井上真一郎〉
1.がん医療における現状
2.認知機能障害の特徴
3.評価のポイントと注意点
4.介入法と注意点
4章●認知機能障害の存在による様々な影響
4-1 就学・就労の問題〈小橋美月,松岡真里〉
4-1-1 就学
1.小児およびAYA世代とがん
2.晩期合併症と認知機能障害
3.就学における認知機能の影響
4.認知機能障害に気づくために
5.認知機能障害に対する取り組みの現状と課題
4-1-2 就労〈平井 啓〉
4-2 意思決定の問題〈小川朝生〉
1.認知機能障害と意思決定能力
2.意思決定支援の流れ
4-3 体験者の声
A.体験者の声 ?〈桜井なおみ〉
B.体験者の声 ?〈前田留里〉
5章●認知機能障害の特徴と評価
5-1 認知機能障害の特徴
5-1-1 成人・高齢者における認知機能障害の特徴〈小川真?〉
5-1-2 小児における認知機能障害の特徴〈田畑阿美〉
5-2 認知機能障害の評価
5-2-1 認知機能評価の目的〈小川真寛〉
5-2-2 成人・高齢者に対する認知機能評価
A.質問紙評価〈小川真?〉
1.FACT-Cog
2.Cognitive Symptom Checklist Work 21(CSC-W21)
B.スクリーニング評価(MMSE, MoCA)〈小川真?〉
1.Mini-Mental State Examination(MMSE)
2.Montreal Cognitive Assessment(MoCA)
C.知能〈馬場千夏〉
D.記憶機能〈馬場千夏〉
E.注意機能とワーキングメモリー〈馬場千夏〉
F.遂行機能〈馬場千夏〉
5-2-3 小児に対する認知機能評価〈田畑阿美〉
A.観察・面接
1.観察
2.面接
B.知能の評価
1.日本版WISC-IV知能検査
2.日本版WPPSI-III知能検査
C.認知機能の評価
1.日本版KABC-II
2.日本版DN-CAS認知評価システム
D.記憶の評価
1.言語性記憶の評価
2.視覚性記憶の評価
3.包括的な記憶の評価
E.注意とワーキングメモリーの評価
F.視知覚・視覚認知の評価
1.日本版フロスティッグ視知覚発達検査
2.WAVES
6章●介入法(主に,ケモブレインを中心に)
6-1 がん患者の認知機能障害に対する薬物療法〈貞廣良一〉
1.認知症治療薬
2.中枢神経刺激薬
3.骨髄機能補助薬
4.その他の薬剤
6-2 非薬物療法
6-2-1 成人や高齢者を対象とした非薬物療法〈小川真?〉
1.患者教育
2.認知トレーニング
3.代償的方法
4.ストレスマネジメント
6-2-2 小児を対象とした非薬物療法〈田畑阿美〉
1.患者本人への介入 −認知機能障害に気付く・評価する−
2.家族への情報提供・指導 −支援する−
3.教育機関への情報提供・指導 −支援する−
7章●今後の展望〈谷向 仁〉
1.概念,診断基準の整備
2.簡易なスクリーニング法の開発
3.医療者および患者,家族への啓発
4.相談体制の整備
5.対応やケアの開発
6.多職種連携とリハビリテーションスタッフの配置・育成
7.病態解明に向けての研究促進
8章●評価尺度と啓発パンフレット
■ MoCA-Jの評価用紙
■ Rey-Osterrieth複雑図形
■ がん医療 認知機能障害啓発パンフレット
索引