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書籍詳細

PICSのすべて Q&A40

PICSのすべて Q&A40

西田 修  監修 / 小谷穣治  監修 / 井上茂亮  編著

A5判 196頁

定価(本体2,800円 + 税)

ISBN978-4-498-16620-2

2020年03月発行

在庫あり

ICU長期入室は,しばしば退院後も生存者に肉体的・精神的ダメージを与え続け,社会復帰を困難にする.この問題をとらえた,集中治療後症候群(post intensive care syndrome,PICS)に関する本格的入門書.本邦の第一人者がおくる本書は,救命率が向上すればするほど要介護者が増加するというパラドキシカルな問題を解決するための羅針盤となろう.

巻頭言

集中治療の進歩により,重症病態の救命率は著しく改善してきている.一方で,ICUに長期間入室した生存者の多くは,退院後も長期にわたり身体的,精神的な問題を抱え,社会復帰が困難となっていることが明らかになり,集中治療後症候群(PICS)として認識されてきている.さらに,家族への影響も甚大である.少子高齢化が進む中で,救命率が向上するにつれ,要介護となる人々が増える構図は社会的に健全な状態とは言えず,救急・集中治療の存在自体が揺るぎかねないパラドキシカルな問題をはらんでいる.
集中治療は,集中治療を受ける患者の救命の先にある社会復帰を目標とすべきものである.このためには,集中治療に携わる医師・スタッフのみならず,集中治療に直接関わらない医療従事者との連携も含めて社会全体で取り組むべき課題であると考える.近い将来,超高齢化社会は確実に到来する.今こそ,われわれが直面するPICSについて改めて考え,ICUを退室した患者一人一人の「生活の質」の改善に,少しでも寄与できる対策を打ち立てる必要がある.そのため,日本集中治療医学会では,「PICS対策・生活の質改善検討委員会」を立ちあげ,積極的に活動を行っている.本書はその委員長であり,日本におけるPICS研究の第一人者である井上茂亮先生を中心に立案され,それぞれの分野のトップランナーが執筆している.2018年に提唱されたばかりの小児PICSについても詳しく書かれており,これほどまでに詳細にあらゆる側面からPICSについてわかりやすく書かれた書物は他にない.まさに“All About PICS”というべき内容となっている.
PICSは単に医療問題ではなく社会問題としてとらえていく必要がある.本書が,集中治療に携わる医療従事者のみならず,広く人々に読まれ,健康寿命の長い高齢化社会に実現の一助となれば幸いである.

2020年1月吉日
藤田医科大学医学部 麻酔・侵襲制御医学講座
西田 修

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目 次

I PICSの背景因子
 Q1▶▶なぜ今PICSなのか? 〈井上茂亮〉
 Q2▶▶PICSとは何か,3つのドメインは? 〈井上茂亮〉
 Q3▶▶どのような年齢層や性別がPICSに陥りやすいか? 〈福家良太〉
 Q4▶▶どのような基礎疾患を有する患者がPICSに陥りやすいか? 〈福家良太〉
 Q5▶▶ICUケアからみたPICSの原因は?(治療介入因子,環境因子,精神因子) 〈福家良太〉

II 身体機能障害
 Q6▶▶ICU-AWとは何か?CIM, CIPとの関連は? 〈大野雄康〉
 Q7▶▶ICUでどのようにICU-AWの診断をすべきか? 〈畠山淳司〉
 Q8▶▶ICU-AW発症の関連因子は? 〈畠山淳司〉

III 認知機能障害
 Q9▶▶ICUにおける認知機能障害とは? 〈近藤 豊〉
 Q10▶▶ICUで認知機能障害を診断するにはどうすればよいか? 〈近藤 豊〉
 Q11▶▶ICUにおける認知機能障害は長期予後と関連しているか? 〈近藤 豊〉

IV 精神障害
 Q12▶▶どのようなメンタルヘルス障害があるか?
 (不眠,記憶障害,PTSD,不安,うつなど) 〈一二三 亨〉
 Q13▶▶不眠が患者のQOLに与える影響は? 〈一二三 亨〉
 Q14▶▶ICUにおけるメンタルヘルス障害の評価法は? 〈一二三 亨〉
 Q15▶▶ICUメンタルヘルス障害と長期予後は? 〈一二三 亨〉

V PICS-F
 Q16▶▶PICS-Fとは何か? 〈櫻本秀明〉
 Q17▶▶何がICU患者家族のメンタルヘルスに影響を及ぼすか?(リスクファクターなど) 〈櫻本秀明〉
 Q18▶▶ICU生存患者家族における睡眠障害のインパクトは?その原因は? 〈櫻本秀明〉
 Q19▶▶PICS-Fをどのように認知するべきか? 〈櫻本秀明〉

VI PICS-P
 Q20▶▶PICS-Pとは何か? 〈川崎達也〉

VII 予防と治療
 Q21▶▶ABCDEFGHバンドルとは何か? 〈西田岳史 山川一馬〉
 Q22▶▶ABCDEFGHバンドルはPICSを予防できるか? 〈西田岳史 山川一馬〉
  コラムABCDEFGHバンドルに“I(愛)”を加えたら… 〈西田岳史〉

VIII 早期リハビリテーション,理学療法
 Q23▶▶PICSの予防に早期リハビリテーションを行うか? 〈飯田有輝〉
 Q24▶▶ICU-AWの予防に神経筋電気刺激を行うか? 〈飯田有輝〉
 Q25▶▶ICU-AWの予防に他動関節運動療法を行うか? 〈對東俊介〉

IX 栄養管理
 Q26▶▶ICU患者における低栄養と長期予後の関係は? 〈西岡心大〉
 Q27▶▶ICU患者に早期から栄養を開始するにはどのようにすべきか? 〈中村謙介〉
 Q28▶▶早期経腸栄養はPICSを予防するか? 〈中村謙介〉
 Q29▶▶高齢者がPICSに陥らないための栄養療法は何か? 〈西岡心大〉

X 環境整備・日記
 Q30▶▶耳栓や音楽療法による騒音対策はPICSを予防するか? 〈剱持雄二〉
 Q31▶▶ICU患者における日記の効果は? 〈剱持雄二〉
 Q32▶▶メンタルケアはPICSを予防するか? 〈櫻本秀明〉

XI 看護ケア
 Q33▶▶PICS予防のためにICUルーチンシステムをいかに変えるか? 〈鎌田未来 宇都宮明美〉
 Q34▶▶患者・家族のPICS対策はどのようにすべきか? 〈河合佑亮〉
 Q35▶▶家族の面会制限を行うか? 〈河合佑亮〉

XII 多職種連携
 Q36▶▶ICUにおける多職種とは? 各職種の役割と意義は? 〈河合佑亮〉
 Q37▶▶PICSを予防するために,どのように多職種で連携をとるべきか?その秘策は? 〈河合佑亮〉

XIII PICS外来・フォローアップ
 Q38▶▶PICS外来とは何か? 〈中村謙介〉
 Q39▶▶PICS外来立ち上げのプロセスは? 〈中村謙介〉
 Q40▶▶PICS外来の意義は? 〈中村謙介〉

索引

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執筆者一覧

西田 修  藤田医科大学医学部麻酔・侵襲制御医学講座主任教授 監修
小谷穣治  神戸大学大学院医学研究科外科系講座 災害・救急医学分野教授 監修
井上茂亮  神戸大学大学院医学研究科外科系講座 災害・救急医学分野特命教授 編著
福家良太  イムス明理会仙台総合病院内科 
大野雄康  神戸大学大学院医学研究科外科系講座 災害・救急医学分野 
畠山淳司  国立病院機構東京医療センター救命救急センター 
近藤 豊  順天堂大学医学部附属浦安病院救急診療科准教授 
一二三 亨 聖路加国際病院救急部副医長 
櫻本秀明  茨城キリスト教大学看護学部看護学科准教授 
川崎達也  静岡県立こども病院小児集中治療センター長 
西田岳史  大阪急性期・総合医療センター高度救命救急センター  
山川一馬  大阪急性期・総合医療センター高度救命救急センター 
飯田有輝  海南病院リハビリテーション技術科理学療法士 
對東俊介  広島大学病院診療支援部リハビリテーション部門理学療法士 
西岡心大  長崎リハビリテーション病院人材開発部副部長・栄養管理室室長 
中村謙介  日立総合病院救命救急センターセンター長 
剱持雄二  東海大学医学部付属八王子病院看護部集中ケア認定看護師 
鎌田未来  東京ベイ・浦安市川医療センターICU/CCU/SCU急性・重症患者看護専門看護師 
宇都宮明美 京都大学大学院医学研究科臨床看護学講座急性・重症患者看護専門看護師 
河合佑亮  藤田医科大学病院看護部集中ケア認定看護師 

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