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書籍詳細

救急救命士のための気道管理ケースファイル

救急救命士のための気道管理ケースファイル

浅井 隆  編著 / 上嶋浩順  編著

B5判 108頁

定価(本体2,800円 + 税)

ISBN978-4-498-07694-5

2019年05月発行

在庫あり

気道管理は現在,医師のみならず救急救命士にとっても必須の知識となった.適切に気道を確保,呼吸を管理するための選択肢の多さは,そのエキスパートである麻酔科医とほぼ同レベルである.しかし,救急救命士に向けた統一したガイドラインはない.そこで本書では,救急救命士にとって必要な知識と技術を凝縮.現場で起こりうるケースを設定し,その行動手順に沿って解説した.実現場で使える確かな力が身に付く1冊だ.

序 言

 気道の適切な管理は,傷病者の生命を守る上で最も重要である.現場においては,各人の呼吸状態を正確に把握し,呼吸をしている人に対しては気道が閉塞しないように注意し,気道が閉塞あるいは呼吸が停止している人に対しては,直ちに適切な気道確保を行い,呼吸の管理をする必要がある.
 救急救命士による気道管理の選択肢としては,過去にはバッグ・バルブ・マスクおよび食道閉鎖式エアウェイのみであった.現在,ラリンジアルマスクを代表とする声門上気道デバイスの使用,そして気管挿管も可能となり,挿管器具も従来のマッキントッシュ型喉頭鏡のみならず,ビデオ喉頭鏡の使用も認められている.これらの選択肢の多さは,気道管理のエキスパートである麻酔科医とほぼ同じになっている.
 心肺機能停止状態の事例では,気道の管理のみならず,血液循環の管理も必要となる.循環の管理に関しては,胸骨圧迫,自動体外式除細動器(AED)による除細動,アドレナリン投与など,ACLSの普及により世界中において標準化されており,日本においても各救急救命士はこれらの特定行為を正しく認識し,現場において実施している.
 一方,気道および呼吸の管理に関しては,日本のみならず,海外においても標準化がされていないと言わざるをえない.特定行為で認められている多様な気道確保器具の選択肢の中から,各事例に対して適切な気道確保器具を選択し,適切な気道および呼吸の管理を行う必要があるが,日本においては各地区により方策の違いがある.また,気管挿管の適応事例においても指示医師の違いにより気管挿管が必要か否かの判断にしばしば違いがあり,さらにはマッキントッシュ型喉頭鏡を用いるのか,それともビデオ喉頭鏡を優先して用いるのかなどはエビデンスに基づいて決められていない.そのため,気道確保に関しても循環管理のように標準化する必要があるが,全国の救急救命士が集まり,地区間の気道確保法の違いの実態を把握し,比較検討した上で,より迅速に適切な方法を検討する機会がほとんどないという問題があった.
 2017年に気道管理学会を創設した.そしてその場において,例えばどのような事例において,どの声門上気道デバイスを用いるのか,それともバッグ・バルブ・マスクを用いるべきか,などについての具体的な検討をし,また現在あるエビデンスに基づいて特定行為を含む気道管理をする上での器具および気道確保法の選択法を確立させていく機会を提供できれば,と思っている.その主旨のもと,これまで存在していなかった救急救命士を対象とする気道管理法の書籍を発行することとした.
 本書では,気道管理法の基礎と気道確保器具のまとめのあとに,数多くの事例を紹介している.これらの事例を読んで,自分であればどのような器具と方法を用いるだろうか,などを検討していただれば,と思っている.
 本書が,救急救命士のみなさんが日々の気道管理をより自信を持って施行できるようになるきっかけとなることを望むばかりである.
 
2019年4月
気道管理学会 代表 浅井 隆

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目次

総論
 1 基礎・適応について 〈上嶋浩順〉
  ● 救急現場における気道確保の特殊性
  ● 概要と問題点
 2 アドバンスト 〈中澤弘一〉
  ● 気道確保時における酸素化と換気の評価
  ● 気管挿管
  ● ビデオ喉頭鏡
  ● 声門上気道デバイス(SGA/SAD)
  ● 声門下アプローチ
 3 機器の選択,使い方
 (1)ビデオ喉頭鏡とは 〈畠山稔弘 松島久雄〉
   ● ビデオ喉頭鏡の一般的な特徴
   ● 病院前救護でのビデオ喉頭鏡の位置付け
   ● ビデオ喉頭鏡の特徴
   ● 病院前救護でのビデオ喉頭鏡使用時の留意点
 (2)声門上気道デバイス 〈水本一弘〉
   ● 声門上気道デバイスの利点
   ● 声門上気道デバイスの欠点,注意点
   ● 主な声門上気道デバイス

症例
 Case
  1 落下物により頭部外傷を呈した症例 〈古谷健太〉
  2 妊婦の交通外傷 〈古谷健太〉
  3 ロードレース中にガードレールに激突し,顔面外傷をきたした症例 〈古谷健太〉
  4 交通事故で自動車運転席に閉じ込められた症例における気道確保法 〈上嶋浩順〉
  5 胸骨圧迫中の気道確保法(成人) 〈上嶋浩順〉
  6 胸骨圧迫中の気道確保法(小児) 〈上嶋浩順〉
  7 狭隘な場所における気管挿管について(注意点と代替手段など) 〈杉木大輔 松島久雄〉
  8 異物窒息CPA症例における気道確保法の選択について 〈上笹貫俊郎 松島久雄〉
  9 カプノメータの波形が確認できなかった気管挿管症例 〈上原克樹 松島久雄〉
  10 食事中の誤嚥による窒息で現場到着時には既に心肺停止であった症例における気道確保法 〈水本一弘〉
  11 フグ中毒による呼吸停止をきたした高度肥満症例における気道確保法 〈水本一弘〉
  12 海水浴場での溺水で,発見時心肺停止であった症例における気道確保法 〈水本一弘〉
  13 炎天下の海水浴場での心肺停止 〈浅井 隆〉
  14 瓦葺き民家の屋根の上で心肺停止となった作業員 〈浅井 隆〉
  15 食物誤嚥による窒息からの心肺停止症例:気管挿管困難症例から,
     気管挿管のリスクを考える 〈大野雄康〉
  16 高位頚髄損傷による心肺停止症例:頚椎可動域制限がある症例で最適な喉頭鏡は? 〈大野雄康〉

索引

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執筆者一覧

浅井 隆  獨協医科大学埼玉医療センター麻酔科教授 編著
上嶋浩順  昭和大学医学部麻酔科講師 編著
中澤弘一  東京医科大学麻酔科学分野教授 
畠山稔弘  獨協医科大学埼玉医療センター救命救急センター・救急医療科 
松島久雄  獨協医科大学埼玉医療センター救命救急センター長・救急医療科教授 
水本一弘  和歌山県立医科大学附属病院医療安全推進部部長 
古谷健太  新潟大学医歯学総合病院麻酔科講師 
杉木大輔  獨協医科大学埼玉医療センター救命救急センター・救急医療科講師 
上笹貫俊郎 獨協医科大学埼玉医療センター救命救急センター・救急医療科 
上原克樹  獨協医科大学埼玉医療センター救命救急センター・救急医療科 
大野雄康  神戸大学大学院医学研究科外科系講座災害・救急医学分野 

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救急救命士のための気道管理ケースファイル
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