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書籍詳細

脳神経内科グリーンノート

脳神経内科グリーンノート

桑原 聡  編著

B6変型判 352頁

定価(本体4,600円 + 税)

ISBN978-4-498-32838-9

2019年05月発行

在庫あり

2010年に刊行された「神経内科ポケットリファレンス」を大幅改訂・改題.臨床現場で本当に必要な情報を凝縮したグリーンノートシリーズの脳神経内科編として満を持して登場.図表,実際の画像・波形,フローチャートを随所に盛り込み,多忙な臨床医であっても視覚的に,そして短時間に臨床神経学を理解できる内容となっている.ベッドサイドや外来診察室などの臨床現場における必携の一冊である.



本書はポケットブックであり,ベッドサイドや外来診察室の臨床現場ですぐ知りたい,確認したいと思う神経解剖,臨床評価スケール,診断基準,治療ガイドラインなどについて,多忙な臨床医に対し最も短時間に最適な情報を提供することを目的としたものである.対象は脳神経内科専門医を目指す若手医師を想定するが,脳神経内科をローテーションする研修医,一般内科医にも広く利用できるものとした.例えば腕神経叢の解剖や筋の髄節支配を記憶することは難しいが,覚える必要はなく,本書のp.333〜335を参照して白衣のポケットから出してすぐに確認すればよい.MRI 解剖,診断基準や臨床評価スケールも同様である.本書では図表,実際の画像・波形,フローチャートを多用して,視覚的に短時間で理解できることを重視した構成を意識した.ベッドサイドや診察室で使うことを想定しているので系統的な解説書にはなっていないが,診察手技や診断のコツを補助するために,ポイントを箇条書きで述べた.
本書ではMRI 解剖学を多く取り入れ,「運動野,角回,縁上回の同定法」,「ラクナ梗塞と血管周囲腔の鑑別法」,「海馬萎縮の同定法」,「ADC-mapの意義」など有用なMRI 診断の知識や理論を掲載した.また「コラム」欄を多く設けて臨床の現場に役立つ豆知識やトピックスを提供した.例えばC8根障害と尺骨神経麻痺の症状は酷似するが2-3指と4-5指の姿位が解離するイメージを知っていれば1秒で尺骨神経麻痺と診断できる(at-a-glance Neurology,p.20参照).4-5指のPIPとDIP関節が屈曲する理由は虫様筋麻痺によりMP関節が過伸展するためである.筋萎縮性側索硬化症にほぼ特異的にみられる小手筋萎縮(split hand)とその病態仮説を述べた.この所見を診た瞬間に診断は確定する.また,過換気症候群では現場で学生や研修医に「何故しびれるんですか?」と尋ねられると実際は結構困る.正解は「神経軸索に発現するNa チャネルの1〜2%は安静時に開口している持続性Naチャネルであり,これが呼吸性アルカローシスにより著明に活性化されて内向きのNa電流によって軸索に異所性脱分極が起こるから」である.臨床の現場でよく遭遇する症状の発現機序を知って診療することには意義があり,またこれらを当然のように即答すると後輩には尊敬される(かもしれない).
現在はインターネットの時代であり得られる情報は膨大であるが,一瞬で目的とする項目にアクセスすることは難しい.本書では白衣のままPCに向かう際に簡便に知識を広げることができる有用なウェブサイトに関しても臨床に役立つと思われるものを掲載した.ワシントン大学のNeuromuscular Homepageに飛ぶと,その年に発表された神経・筋疾患についての新規疾患関連遺伝子やその臨床像を数分で理解できる.
臨床神経学の楽しさは部位診断から分子病態機序に即した治療にまで広がりつつある.本書は短時間で簡便にそれらの過程を補助することを意図したものであり,ポケットから出して該当部分を一瞥するだけで多忙な臨床医の診療の助けとなり,ひいては患者のためにも役立つことを望みたい.

2019年4月
桑原 聡

本書は2010年刊行の「神経内科ポケットリファレンス」を改訂・改題したものである.

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目 次

I 神経診断学:病歴から診断への基本的な考え方 〈桑原 聡〉

II 神経症候のみかた 〈桑原 聡〉
 II-1 意識障害
 II-2 精神症状
 II-3 認知機能障害
 II-4 失語・失行・失認
 II-5 めまい
 II-6 脳神経障害
 II-7 運動麻痺
 II-8 感覚鈍麻,しびれ・痛み
 II-9 不随意運動
 II-10 運動失調
 II-11 手の症候学(At-a-glance Neurology)

III 検査法と所見の読み方
 III-1 画像診断
  A.MRI 〈伊藤彰一〉
   A-1 撮像法
    各撮像法の特徴
     1)T2強調画像(T2-weighted imaging:T2WI)
     2)T1強調画像(T1-weighted imaging:T1WI)
     3)FLAIR画像(Fluid level attenuated inversion recovery:FLAIR)
     4)T2*(スター)強調画像(T2*-weighted imaging:T2*WI)
     5)拡散強調画像(Diffusion-weighted imaging:DWI)
     6)MR angiography(MRA)
     7)MR venography(MRV)
    目的別の撮像プロトコール
     1)病変部位と撮像方向
     2)疾患と撮像法・撮像方向
   A-2 MRI正常解剖
   A-3 血管支配領域
    内頸動脈/中大脳動脈領域
   A-4 一次運動野の機能局在(ホモンクルス)
  B.核医学 〈平野成樹〉
   B-1 脳血流SPECT
   B-2 67Gaシンチグラフィ
   B-3 123I-MIBGシンチグラフィ
   B-4 ドパミントランスポーターシンチグラフィ(123I-FP- CIT SPECT)
   B-5 18F-FDG-PET
 III-2 電気診断 〈三澤園子〉
  A.脳波・誘発電位
  B.神経伝導検査・筋電図
 III-3 髄液検査 〈三澤園子〉
 III-4 神経・筋生検 〈三澤園子〉
  A.筋生検
  B.神経生検
 III-5 自己抗体 〈三澤園子〉

IV 神経疾患各論:診断と治療
 IV-1 脳血管障害 〈鵜沢顕之〉
  A.無症候性脳血管障害
  B.一過性脳虚血発作(TIA)
  C.脳梗塞
  D.脳出血
  E.くも膜下出血
  F.脳血管奇形
  G.脳卒中の危険因子とその管理
 IV-2 頭痛 〈杉山淳比古〉
  A.一次性頭痛
  B.二次性頭痛
 IV-3 めまい 〈杉山淳比古〉
  A.誘因のある発作性・再発性めまい症候群(triggered episodic vestibular syndrome: t-EVS)
  B.自発性の発作性・再発性めまい症候群(spontaneous episodic vestibular syndrome: s-EVS)
  C.外傷性・中毒性の急性めまい症候群(traumatic/toxic acute vestibular syndrome: t-AVS)
  D.自発性の急性めまい症候群(spontaneous acute vestibular syndrome: s-AVS)
 IV-4 髄膜炎・脳炎 〈鵜沢顕之〉
  A.ウイルス性髄膜炎
  B.単純ヘルペス脳炎
  C.細菌性髄膜炎
  D.結核性髄膜炎
  E.真菌性髄膜炎
 IV-5 パーキンソン病および関連疾患 〈平野成樹〉
  A.パーキンソン病(Parkinson’s disease)
  B.家族性パーキンソン病(familial Parkinson’s disease)
  C.進行性核上性麻痺(progressive supranuclear palsy)
  D.大脳皮質基底核変性症(cortico basal degeneration)
  E.多系統萎縮症(multiple system atrophy)
  F.Huntington病(Huntington disease)
  G.脳血管性パーキンソニズム(vascular parkinsonism)
  H.正常圧水頭症,慢性硬膜下血腫
 IV-6 認知症:アルツハイマー病および関連疾患 〈平野成樹〉
  A.アルツハイマー病(Alzheimer’s disease)
  B.家族性アルツハイマー病
  C.レビー小体型認知症(Dementia with Lewy bodies)
  D.前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)・ピック病(Pick’s disease)
  E.脳血管性認知症(vascular dementia)
  F.クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob disease)
  G.正常圧水頭症(normal pressure hydrocephalus)
  H.慢性硬膜下血腫(chronic subdural hematome)
 IV-7 白質脳症 〈杉山淳比古〉
  A.エオジン好性核内封入体病(neuronal intranuclear inclusion disease: NIID)
  B.神経軸索スフェロイド形成を伴う遺伝性びまん性白質脳症(hereditary diffuse leukoencephalopathy
    with spheroids:HDLS)
  C.CADASIL(cerebral autosomal-dominant arteriopathy with subcortical infarcts and
    leukoencephalopathy)
 IV-8 内科疾患による神経障害・中毒 〈杉山淳比古〉
  A.糖尿病に伴う神経障害
  B.Wernicke脳症(Wernicke-Korsakoff症候群)
  C.肝性脳症
  D.傍腫瘍性神経症候群
 IV-9 てんかん 〈鵜沢顕之〉
 IV-10 多発性硬化症・視神経脊髄炎 〈鵜沢顕之〉
  A.多発性硬化症(multiple sclerosis:MS)
  B.視神経脊髄炎(neuromyelitis optica:NMO)
 IV-11 脊椎・脊髄疾患 〈伊藤彰一〉
  総論
   A.髄節徴候
   B.長経路徴候
  各論
   A.脊椎変性疾患
   B.脊髄血管障害
   C.脊髄炎
   D.HTLV-I関連脊髄症(HAM)
   E.脊髄腫瘍
   F.脊椎腫瘍
   G.その他の脊髄疾患
 IV-12 末梢神経疾患 〈三澤園子〉
  A.ギラン・バレー症候群(GBS)
  B.フィッシャー症候群(Fisher症候群)
  C.慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)
  D.糖尿病性ニューロパチー
  E.薬剤性ニューロパチー
  F.圧迫性ニューロパチー
  G.Charcot-Marie-Tooth病
 IV-13 神経筋接合部疾患 〈鵜沢顕之〉
  A.重症筋無力症(myasthenia gravis: MG)
  B.Lambert-Eaton筋無力症様症候群(LEMS)
 IV-14 筋疾患 〈鵜沢顕之〉
  A.多発性筋炎・皮膚筋炎
  B.免疫介在性壊死性ミオパチー(immune-mediated necrotizing myopathy:IMNM)
  C.進行性筋ジストロフィー
 IV-15 脊髄小脳変性症 〈平野成樹〉
  A.多系統萎縮症
  B.晩発性皮質小脳萎縮症
  C.遺伝性脊髄小脳変性症
  D.家族性(遺伝性)痙性対麻痺
 IV-16 運動ニューロン疾患 〈三澤園子〉

V 臨床に役立つ付録
 V-1 診断基準
  A.アルツハイマー病 〈平野成樹〉
  B.パーキンソン病 〈平野成樹〉
  C.レビー小体型認知症 〈平野成樹〉
  D.多系統萎縮症の診断基準 〈杉山淳比古〉
  E.筋萎縮性側索硬化症 〈三澤園子〉
  F.多発性硬化症・視神経脊髄炎 〈鵜沢顕之〉
  G.CIDP 〈三澤園子〉
 V-2 主要疾患臨床評価スケール 〈平野成樹・鵜沢顕之〉
  A.パーキンソン病
   A-1 Hoehn & Yahrの修正重症度分類
   A-2 Unified Parkinson's Disease Rating Scale(UPDRS)PartIII
  B.認知機能
   B-1 改訂長谷川式簡易知能評価スケール
   B-2 Mini-Mental State Examination(MMSE)
   B-3 Alzheimer’s Disease Assessment Scale(ADAS)
  C.運動失調評価スケール:International
   C-1 Co-operative Ataxia Rating Scale(ICARS)
   C-2 SARA調査用紙
  D.多発性硬化症:Expanded Disability Stats Scale(EDSS)
  E.重症筋無力症
   E-1 MGFA分類
   E-2 Quantitative MG Score(QMG score)
   E-3 MG composite scale
   E-4 MG ADLスケール
  F.ギラン・バレー症候群の重症度スケール:Hughesのfunctional grade
  G.脳卒中:modified NIH Stroke Scale
 V-3 遺伝子疾患と遺伝子座 〈平野成樹〉
  A.パーキンソン病
  B.ジストニア
  C.舞踏運動
  D.脊髄小脳変性症
  E.痙性対麻痺
  F.Charcot-Marie-Tooth病
  G.筋ジストロフィー
  H.運動ニューロン疾患
  I.脳血管疾患
 V-4 臨床に役立つ図譜
 V-5 脳死判定 〈桑原 聡〉
 V-6 インターネット検索に有用なサイト集 〈三澤園子〉

$コラム$
 1 なぜ神経障害でしびれ・痛みが生じるか?
 2 過換気症候群ではどうしてしびれるか?
 3 軟口蓋ミオクローヌスはミオクローヌスか振戦か?
 4 筋萎縮性側索硬化症におけるsplit handのメカニズム
 5 T2強調画像とT1強調画像
 6 拡散強調画像とADC map
 7 一次運動野の同定
 8 言語野の同定
 9 一次視覚野の同定
 10 神経・筋疾患の診断における神経伝導検査の位置づけ
 11 腰椎穿刺後頭痛の予防と治療に関するエビデンス
 12 小梗塞と血管周囲腔
 13 ラクナ,ラクナ梗塞,ラクナ症候群
 14 脳底動脈先端症候群
 15 抜歯,消化管内視鏡時に抗血小板薬・抗凝固薬の中止は必要か?
 16 後頭神経痛
 17 Bow hunter症候群
 18 Braak仮説.パーキンソン病はどこから始まるのか
 19 L-dopaと脱炭酸酵素阻害薬(DCI)
 20 パーキンソン病の人達の性格傾向と外来指導
 21 PSP-Parkinsonism(PSP-P)
 22 若年性アルツハイマー病と高齢発症アルツハイマー病との違い
 23 認知症を伴うパーキンソン病とレビー小体型認知症
 24 前頭側頭葉変性症の分類と脳内異常蓄積蛋白質
 25 遷延する拡散強調像での高信号
 26 Wernicke脳症と視神経脊髄炎
 27 ウレアーゼ産生菌による閉塞性尿路感染症からの高アンモニア血症
 28 Brown-Séquard症候群
 29 間歇性跛行
 30 脊髄梗塞の誤解
 31 脱髄型,軸索型を区別することの臨床的意義
 32 Fisher症候群の治療適応
 33 糖尿病患者のしびれ
 34 糖尿病による神経障害性疼痛の治療
 35 抗がん剤によるニューロパチー
 36 Phalen徴候と逆Phalen徴候
 37 胸腺摘出術後のクリーゼは予測可能か
 38 LEMSの命名
 39 脊椎手術はALSの進行に影響するか

索引

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執筆者一覧

桑原 聡  千葉大学大学院医学研究院脳神経内科学教授 編著
伊藤彰一  千葉大学大学院医学研究院医学教育学教授 
平野成樹  千葉大学大学院医学研究院脳神経内科学講師 
三澤園子  千葉大学大学院医学研究院脳神経内科学准教授 
鵜沢顕之  千葉大学大学院医学研究院脳神経内科学助教 
杉山淳比古 千葉大学大学院医学研究院脳神経内科学特任助教 

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脳神経内科グリーンノート
   定価5,060円(本体4,600円 + 税)
   2019年05月発行
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