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書籍詳細

医療コーチング ワークブック

医療コーチング ワークブック

対話的コミュニケーションのプラットフォーム

日本摂食嚥下リハビリテーション学会教育委員会 編集 / 出江紳一 著 / 安藤 潔 著 / 曽我香織 著

A5判 168頁

定価(本体2,800円 + 税)

ISBN978-4-498-04870-6

2019年05月発行

在庫あり

医療が複雑化したことにより多職種協働が当たり前の時代となった今、医療コーチングが注目されています。コーチングは、安全で効率的な医療を提供し、他職種を尊重し職種間で学びあう組織の構築を目指すために有効な手段です。本書は、随所にエクササイズやディスカッションを盛り込み、医療現場に活かせる具体的なコーチングスキルを学べる書となっています。

出江紳一 東北大学大学院医工学研究科リハビリテーション医工学,
     同医学系研究科肢体不自由学教授

安藤 潔 東海大学医学部血液・腫瘍内科教授

曽我香織 株式会社Süperiieur代表取締役社長/
     一般社団法人日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会代表理事

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序文

 コーチングは相手の自発的な行動を引き出し,その人の目標達成を支援する対話的コミュニケーションです.人材育成の手法としてスポーツやビジネスの世界で取り入れられ,近年では医療界でも知られるようになってきました.しかし,これまでは,指導医と研修医,看護管理者と看護チームといった同一職種内の上下関係の中で人材育成に活用する事例が主であったと思われます.医療が複雑化し多職種協働が当たり前となった現代では,職種間の横のつながりが重要です.このつながりは,普段から対話する組織文化の中で醸成されるものでしょう.では,他職種を尊重し職種間で学びあう医療組織を構築するにはどのようにしたらよいのでしょうか.
 2000年頃からコーチングが患者の健康状態を改善するとのエビデンスが蓄積されてきました.ガイドラインに基づいて包括的指導を行う従来型の疾患管理プログラムには,個々のニーズの反映が少なく,持続的効果を得にくいという課題がありました.それに対して,health coachingは患者中心のプロセスであり,患者の自己決定と自己責任が重視されます.患者の主体性が尊重される点での意義は認められますが,health coachingには目標が健康関連ゴールの達成に限定されているという批判もあります.それに対して真の意味で患者主体の目標達成を支援するlife coachingという言葉もあります.筆者は後者寄りの研究を行ってきた中で,患者の物語りに基づく医療の実践が医療組織の文化となるには対話的コミュニケーションと,それが交わされる仕組み作りが必要であり,両方にコーチングの技術は貢献できると考えています.
 本書は,安全・効率的で変化に強い医療組織を構築しながら多職種連携医療により目標を達成する過程において,コーチングがどのように活用できるのかを読者が考え,実践するために企画されました.コーチングの哲学的・心理学的・社会学的背景を踏まえ,保健医療福祉分野におけるコーチングのエビデンスを理解した上で,具体的なコーチングスキルを学ぶ構成となっています.また,それぞれの現場に合った学習を進められるよう,随所に職場の仲間とのエクササイズやディスカッションを入れました.
 本書をきっかけとして,読者の皆様が医療分野のコーチングの醍醐味を知って実践を深めて下さり,それが患者さんのケアの向上に繋がったならば,私たち著者にとって最高の喜びです.

日本摂食嚥下リハビリテーション学会 教育委員会 委員長
出江紳一

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目 次

Chapter I コーチングの基礎的理解
 Chapter I-1 コーチングとは何か 〈曽我香織〉
  ▶コーチングの概要
  ▶コーチングの3原則
  ▶コーチに求められる資質・スキル
  ▶コーチングと混同されやすい手法・コーチングへの誤解
  ▶医療分野のコーチングで注意すべきこと
 Chapter I-2 コーチングの歴史と背景 〈安藤 潔〉
  ▶コーチングの歴史
  ▶言語論的転回
  ▶コミュニケーションの社会学
  ▶メディカルコーチング
 Chapter I-3 保健医療福祉分野におけるコーチングのエビデンス 〈出江紳一〉
  ▶患者をクライアントとしたコーチングの概要
  ▶脊髄小脳変性症者へのコーチング
  ▶コーチングの教育研修
  ▶エビデンス構築に向けた今後の課題

Chapter II 多職種連携医療に活かすコーチングスキル
 Chapter II-1 理想的なチーム医療の姿 〈出江紳一〉
  ▶組織のタイプ
  ▶価値共創型組織の事例
 Chapter II-2 医療従事者がコーチングを学ぶ意義 〈出江紳一〉
  ▶患者との対話
  ▶患者中心医療の組織作り
 Chapter II-3 信頼関係とペーシング 〈曽我香織〉
  ▶職場の信頼関係を考える
  ▶信頼されない人の特徴
  ▶相手の安心感を生み出し,信頼関係を築くスキル「ペーシング」
 Chapter II-4 聴く 〈曽我香織〉
  ▶なぜ,「聴く」必要があるのか
  ▶話を聴く際のポイント
  ▶相手の自発的な気づきを生み出す
 Chapter II-5 タイプ分けTM 〈曽我香織〉
  ▶「タイプ分けTM」とは
  ▶職種別のタイプ傾向
  ▶「タイプ分けTM」の活用法・注意点
 Chapter II-6 承認 〈曽我香織〉
  ▶「承認」とは
  ▶承認のレパートリーを増やす
  ▶個別対応を意識した承認を行う
 Chapter II-7 フィードバック 〈曽我香織〉
  ▶自己認識力を高める
  ▶「フィードバック」とは
 Chapter II-8 アカウンタビリティ 〈曽我香織〉
  ▶主体性の高い組織,低い組織
  ▶アカウンタビリティを発揮する
  ▶ビクティムの扱い方
  ▶「アカウンタビリティを引き出す」コーチング
 Chapter II-9 提案・要望 〈曽我香織〉
  ▶コーチングスキル「提案」
  ▶コーチングスキル「要望」
 Chapter II-10 コーチングフロー 〈曽我香織〉
  ▶コーチングの「型」を知る
  ▶3分間コーチング
 Chapter II-11 効果的な質問をする 〈安藤 潔〉
  ▶人は「質問」に支配されている
  ▶コーチングスキル「質問」
  ▶質問のバリエーションを広げる
 Chapter II-12 リーダーシップ 〈曽我香織〉
  ▶良いリーダー,悪いリーダー
  ▶コーチ型リーダーが求められる理由
  ▶タイプ別リーダーシップ発揮方法
 Chapter II-13 多職種コミュニケーションを活性化させる 〈安藤 潔〉
  ▶ファシリテーションのポイント
  ▶多職種コミュニケーションを考える
  ▶院内多職種チームミーティングでの方針策定(事例)
  ▶地域医療連携における医療と介護の円滑な情報共有(事例)
 Chapter II-14 対患者コミュニケーションとコーチング 〈安藤 潔〉
  ▶対患者コミュニケーションを考える
  ▶対患者コーチングのケーススタディ

索引

コラム
 ▶1 NLP(Neuro-Linguistic Programming)
 ▶2 『社会構成主義の理論と実践 関係性が現実をつくる』(ケネス・ガーゲン著)の紹介
 ▶3 コミュニケーションの意味の変遷
 ▶4 学生にコーチングを教える
 ▶5 医療の質
 ▶6 コーチングが活かされる組織
 ▶7 訪問リハビリテーションとコーチング
 ▶8 地域包括ケアとコーチング
 ▶9 『マネジメント 基本と原則』(ピーター・ドラッカー著)の紹介
 ▶10 アカデミックコーチへの期待
 ▶11 『「チーム医療」とは何か 医療とケアに生かす社会学からのアプローチ』(細田満和子著)の紹介
 ▶12 『病いの語り 慢性の病いをめぐる臨床人類学』(アーサー・クライマン著)の紹介

本書I-1,II-3〜II-10については,著者が株式会社コーチ・エィで学んだことを参考にしている.

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執筆者一覧

日本摂食嚥下リハビリテーション学会教育委員会   編集
出江紳一 東北大学医学部肢体不自由児学教授 著
安藤 潔 東海大学医学部血液・腫瘍内科教授 著
曽我香織 株式会社Superiieur代表取締役社長 著

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医療コーチング ワークブック
   定価3,024円(本体2,800円 + 税)
   2019年05月発行
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