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書籍詳細

鎮静ポケットマニュアル

鎮静ポケットマニュアル

安宅一晃  監修 / 駒澤伸泰  編著

B6判 226頁

定価(本体3,400円 + 税)

ISBN978-4-498-05542-1

2018年10月発行

在庫あり

鎮静が行われる場所,診療科はさまざまであり,鎮静の医療安全には多職種間のコンセンサスがきわめて重要である.ガイドラインの実践的な解説から,医療安全を維持するための注意点,鎮静中の急変対応のノウハウ,トレーニングのポイントなどを網羅した鎮静マニュアルの決定版.すべての医療職のポケットに備えてほしい1冊である.

緒 言

─院内多職種で創る鎮静医療安全─
米国麻酔科学会は,1993年に『非麻酔科医のための鎮静・鎮痛薬投与に関する診療ガイドライン』(Practice Guidelines for Sedation and Analgesia by Non-Anesthesiologists. An Updated Report by the American Society of Anesthesiologists Task Force on Sedation and Analgesia by Non-Anesthesiologists)を発表し,2002年に改訂した.このガイドラインは,全ての職種,診療科に対する鎮静の基本を示している.その後,鎮静に関するさまざまなガイドラインが上梓されたが全てはこれを基本にしている.
医学シミュレーション学会鎮静委員会は,各診療科の医師,歯科医師,看護師などを含めた医療従事者を対象とした鎮静トレーニングコース(SED実践セミナー,2016年に鎮静実践セミナーに改称)を開発した.学習目標を明確化し,コース開催を重ねる中で,教育工学を活用してコース設計改善を継続的に行っている.
多くのシミュレーション講習会と同様に,形式的な内容では,受講生の意識変化もしくはアクティブラーニング活性化にとどまると感じた.そして,学習効果をあらわすカークパトリックモデルのレベル1もしくはレベル2は超えられない,と考え,コース改良を目指した.この取組の中で気付いたことは,「鎮静が行われる場所,診療科はさまざまであり,鎮静の医療安全向上には多職種間のコンセンサスが必要」ということである.すなわち,1つの診療科,職種だけが安全を唱えても安全性は向上しない.鎮静の危険性を認識し,多職種連携で「鎮静の医療安全を創る」ことが求められている.そして,多職種連携により,各病院での実際の鎮静医療安全の向上につながるカークパトリックモデルのレベル4が達成できる,という結論に至った.
このポケットマニュアルは特定の診療科に限定されず,全ての鎮静に関わる医療スタッフを対象にしている.是非とも,病院全体でこの書をご覧いただき,多職種で鎮静医療安全を構築いただきたい.
現在,医療の質を評価するJoint Commission International(JCI)が注目されている.JCIの14分野1,220項目にわたる医療システム審査項目に「鎮静の質の向上」が含まれている.これは,適切な鎮静管理方法,副作用対応への危機意識を重視し,各分野での鎮静に対する医療安全意識の活性化を期待していることの裏付けである.このポケットマニュアルが,鎮静多職種連携における共通認識として機能し,鎮静医療安全体制が向上することを祈念する.

2018年10月吉日
編著者 記

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目 次

緒言 院内多職種で創る鎮静医療安全 〈駒澤伸泰〉

総論 鎮静ガイドラインと実践応用
 1.中等度鎮静の目的 〈安宅一晃〉
 2.鎮静の危険性 〈安宅一晃〉
 3.鎮静の適応 〈安宅一晃〉
 4.‌非麻酔科医のための鎮静・鎮痛薬投与に関する診療ガイドライン(ASA-SED) 〈駒澤伸泰〉
 5.鎮静前の絶飲食 〈駒澤伸泰〉
 6.鎮静前患者説明 〈駒澤伸泰〉
 7.鎮静前のリスク評価 〈駒澤伸泰〉
 8.鎮静前の気道・呼吸評価 〈駒澤伸泰〉
 9.薬剤投与の原則 〈羽場政法〉
 10.鎮静深度評価法 〈羽場政法〉
 11.鎮静中のモニタリング 〈瀬尾憲司〉
 12.鎮静終了時の注意点 〈瀬尾憲司〉
 13.拮抗薬投与時の注意点 〈瀬尾憲司〉
 14.鎮静後のモニタリング 〈植木隆介〉
 15.鎮静後酸素投与 〈植木隆介〉
 16.鎮静後の退室基準 〈植木隆介〉

各論I 患者対応と医療安全
 1.鎮静前の不安への対応 〈虻川有香子〉
 2.鎮静前の病棟からの申し送りで確認・注意すること 〈虻川有香子〉
 3.点滴確保時の注意点 〈上嶋浩順〉
 4.経皮的酸素飽和度(SpO2)の評価と注意点 〈上嶋浩順〉
 5.主な鎮静薬・鎮痛薬とその注意点 〈安宅一晃〉
 6.処置時鎮静における局所麻酔薬の意義と注意点 〈森本康裕〉
 7.鎮静中の看護師の役割 〈森本康裕〉
 8.鎮静後の患者さんの移動・搬送時の注意点 〈中川雅史〉
 9.鎮静終了後の患者退室時申し送り事項と患者指導 〈森本康裕〉

各論II 各領域の鎮静医療安全
 1.歯科鎮静時の問題点と注意点 〈川邊睦記 岸本裕充〉
 2.消化器内視鏡鎮静時の問題点 〈駒澤伸泰〉
 3.カテーテル検査鎮静時の注意点 〈植木隆介〉
 4.気管支鏡鎮静の問題点と注意点 〈國政 啓 木村円花〉
 5.局所麻酔時の鎮静の問題点と注意点 〈羽場政法〉
 6.小児処置鎮静時・MRI鎮静時の注意点と問題点 〈鹿原史寿子 香川哲郎〉

各論III 鎮静中の急変対応の注意点
 1.鎮静のセーフティーネットとしての院内急変対応システム 〈駒澤伸泰〉
 2.過鎮静時の急変─現場対応者と応援者がするべきこと 〈日下あかり〉
 3.過鎮静時の緊急対応─基本的な考え方 〈古谷健太〉
 4.鎮静時に用意すべき救急カート 〈古谷健太〉
 5.過鎮静時の気道確保 〈駒澤伸泰〉
 6.過鎮静時の心停止対応 〈駒澤伸泰〉

各論IV 院内の鎮静医療安全を高めるための訓練
 1.国際認証における鎮静医療安全の位置づけ 〈野村岳志〉
 2.鎮静医療安全向上のために 〈駒澤伸泰〉
 3.鎮静多職種連携構築のためのシミュレーション教育の意義 〈駒澤伸泰〉
 4.シミュレーションを用いた鎮静トレーニング 〈駒澤伸泰〉
 5.鎮静トレーニングコースにおける気道確保の目的 〈駒澤伸泰〉
 6.鎮静トレーニングコースにおける薬剤カードを用いたグループディスカッション 〈駒澤伸泰〉
 7.鎮静トレーニングコースにおけるシナリオトレーニングの意義 〈駒澤伸泰〉
 8.院内型鎮静トレーニングコースの必要性 〈羽場政法〉
 9.院内鎮静トレーニングコースの学習目標の設定 〈羽場政法〉

巻末資料 米国麻酔学会『処置目的の中等度鎮静に関するガイドライン2018年度版』のまとめ

あとがき

索引

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執筆者一覧

安宅一晃  奈良県総合医療センター集中治療部部長 監修
駒澤伸泰  大阪医科大学麻酔科学教室助教 編著
羽場政法  国保日高病院麻酔科部長 
瀬尾憲司  新潟大学歯学部歯科麻酔学教授 
植木隆介  兵庫医科大学麻酔科学疼痛制御科学講座講師 
虻川有香子 東京慈恵会医科大学附属病院麻酔科学講座講師 
上嶋浩順  昭和大学病院麻酔科講師 
森本康裕  宇部興産中央病院麻酔科診療科長 
中川雅史  東京女子医科大学集中治療科准教授 
川邊睦記  兵庫医科大学歯科口腔外科学講座助教 
岸本裕充  兵庫医科大学歯科口腔外科学講座主任教授 
植木隆介  兵庫医科大学麻酔科学疼痛制御科学講座講師 
國政 啓  大阪国際がんセンター呼吸器内科診療主任 
木村円花  大阪国際がんセンター呼吸器内科診療主任 
鹿原史寿子 兵庫県立こども病院麻酔科医長 
香川哲郎  兵庫県立こども病院麻酔科部長 
日下あかり 島根大学麻酔科 
古谷健太  新潟大学地域医療教育センター魚沼基幹病院麻酔科特任講師 
野村岳志  東京女子医科大学集中治療科教授 

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