目 次
I 総論
1.バスキュラーアクセス診断の現状 [春口洋昭]
1.透析に生じるトラブル
2.患者に生じるトラブル
3.トラブルの診断法
4.定期的なチェック
2.バスキュラーアクセス診断法の実際と歴史的背景 [天野 泉,池田 潔]
1.DSA(デジタルサブトラクション血管造影)または,透視下血管造影
2.超音波法
3.クリットラインTMモニター
4.超音波流量計HT310とHD02
5.クリアランスギャップ法(CL-Gap法)
6.再循環率
7.VAトラブルスコアリング
3.内シャントの病理学的変化と内膜肥厚の原因[大平整爾,増子佳弘,久木田和丘,川村直之]
1.正常な動脈および静脈の組織像
2.動脈の病的変化
3.AVFおよびAVGの術式
4.AVFおよびAVGの機能不全: 動脈化静脈の内膜肥厚の原因
5.AVFおよびAVGにおける狭窄の好発部位
6.長期間使用した前腕末梢作製内シャントの肉眼所見
7.維持血液透析に使用したAVF,AVGの組織学的変化
4.内シャントの血行動態 [小川智也]
1.良好なバスキュラーアクセスとは
2.内シャント造設前の心機能と四肢血流
3.内シャント造設と血流開始前後の状況判断
4.全身循環動態へ及ぼすシャントの影響
5.シャントと心負荷の関係を理解する
5.シャント機能とは? [春口洋昭]
1.ツールとしてのシャント
2.シャント機能と心機能の違い
3.透析に表れる症状を規定するもの
4.シャント血流量をどのように考えるか
5.シャント血流量は閉塞を予測できるか?
6.再循環の考え方
7.血管抵抗指数
8.治療への応用
II 各論
(1)バスキュラーアクセス作製周術期の機能検査 [松田政二]
1.VA作製における術前検査
2.術前評価の手順
3.VA作製術中の機能評価
4.VA作製後の形態・機能評価と管理
(2)透析室における日常のバスキュラーアクセス診断法
1.血流量(HD02,クリットライン,BUN法など) [横手卓也]
1.体外循環中(透析中)に,動静脈逆接続下において再循環率を求め,算出式に代入しVA血流量を測定する方法
2.CRIT-LINE?TQAによる測定法
2.再循環測定 [小野淳一]
1.再循環とは?
2.再循環の測定方法とその特徴について
3.VA機能不全のモニタリングとしての再循環測定の意義
3.静脈圧測定 [土田健司,水口 潤]
1.動的静脈圧
2.静的静脈圧
3.日本透析医学会のガイドラインでの圧力モニタリングの有用性
4.実血流量測定 [小野淳一]
1.実血流量とは?
2.実血流量測定の意義
3.実血流量の評価方法について
4.VA機能不全のサーベイランス検査としての実血流量測定の意義
5.クリアランスギャップ [小野淳一]
1.VA機能と透析効率の関係について
2.透析量(Kt/V)の質的管理法「CL-Gap」の理論について
3.CL-Gapの臨床的有用性について
4.CL-Gapの使用方法について
6.GPI,SPI計測によるバスキュラーアクセス機能評価 [若林正則]
1.SPI測定の原理,方法
2.GPI測定の原理,方法
7.エコーによるスクリーニング検査 [村上康一]