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書籍詳細

パートスタッフ中心のクリニックがプロフェッショナルチームになる13の方法

パートスタッフ中心のクリニックがプロフェッショナルチームになる13の方法

根本和馬 著

四六判 202頁

定価(本体2,400円 + 税)

ISBN978-4-498-04862-1

2018年09月発行

予約受付

人材不足や経営的理由、またはスタッフ側の事情などにより、クリニックがパートスタッフを雇用することはよくあることです。パートスタッフの当事者意識が低ければ運営に支障をきたしますが、適切な対策を講じることで院の理想に向かって邁進するプロフェッショナルチームをつくることも可能です。本書では、そのために必要な方法を解説すると共に、成功事例クリニックの院長先生やパートスタッフのインタビューを収録しました。

[著者紹介]
 根本和馬 ねもとかずま

アンリミテッド株式会社代表取締役
医経統合実践会主宰・医経統合コンサルタント

競争の激しい歯科クリニック専門のコンサルティング会社で経験と実績を積んだ後、その先進的な経営ノウハウを内科、眼科、耳鼻科などの医科クリニックに活用するため「医経統合実践会」を設立。
2011年、アンリミテッド株式会社を設立。代表取締役に就任。
3カ月に1度開催される通年制セミナー「医経統合実践塾」は、医院経営に対して意識の高い院長、スタッフが120名以上日本全国から集まり、自院の実践事例を共有し合う学びの場となっている。2018年は150名が参加。
著書に『なぜあのクリニックは待ち時間があっても満足度が高いのか?─待ち時間対策24の手法』(中外医学社)、『診療所機能アップのためのクリニック・マネジメント入門─クリニックを「プロ集団」に変える33の秘訣』(医学通信社)、『歯科医院増患プロジェクト─スタッフみんなで取り組む26の手法』(デンタルダイヤモンド社)。その他クリニック経営誌にコラム、連載掲載多数。

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はじめに

 人口減少に伴う労働力不足は、日本全体が抱える大きな問題点となっています。もちろんクリニックなどの医療機関においても例外ではありません。

 大手企業が『週休3日制』『在宅勤務可能』『保育士がいる保育スペースの提供』『出勤の際にペットの同伴可能』など、勤務条件を充実して人材の獲得に躍起な中で、規模のことだけを考えたら零細企業と言わざるを得ないクリニックは、ますます応募が減っている状況です。

 「5年前は求人誌に広告出したら20〜30人の応募があったけど、今はせいぜい3〜4人、しかもよい人材となると、ほとんどいないなぁ…」

 遠い目をして、このように言う院長は決して少なくありません。

 そんな状況ですので、本当は正社員を雇用したい思いはあるものの、あまりの募集の少なさにパートスタッフを採用しているクリニックは多くありますし、「パートだとボーナスを払わなくてよいので、パート中心のスタッフ構成にしている」という考えの院長も一定数います。

 一方、育児や介護など様々な理由によって「本当は正社員で働きたい気持ちもあるけど、すぐにそれは難しいからひとまずパートとして働きたい」という人もいますので、クリニックがパートスタッフを雇用するというのは現実的によくあることです。

 私は2005年からクリニック専門の経営コンサルタントとして活動してきましたが、概ね正社員よりもパートスタッフの方が「当事者意識」が低いことが多いです。

 ちなみに、本書における「当事者意識」とは、「クリニックで起こっている全ての出来事は、自分に関係があるという意識のこと」を指し、逆に、「私はその日休みだったから知りません」「私は看護師であって、受付ではありませんので、それは私の仕事ではありません」「そのことは私は知りません」などの感情を「非当事者意識」と表現します。

 こう考えると、ほとんどのパートスタッフは「非当事者意識」で働いていることがわかります。何かの悩みがあって本書を手に取られた院長先生も「こ、これは、うちのスタッフのことが書いてあるじゃないか!」と思うかも知れません。

 現実的な話として、パートスタッフよりも正社員の方が勤務日数が多く、勤務時間が長いこともあり、仕事に費やす時間やエネルギーが多いので当事者意識になりやすいのに対し、パートスタッフは「まだ子供が小さいから、無理なく働きたい」「子供が小学校から帰ってくるまでの間、仕事をしたい」「親の介護もあるので、長時間仕事ができない」など、何らかの制約の中で仕事をしています。よって「ここから、ここまでが、自分の仕事」と、仕事に対する境界線が正社員のそれと比べてはっきりしていることが当事者意識を低くしている一因です。

 しかし、だからと言って「うちはパートスタッフが多いんだから、当事者意識が低いのは仕方がない」で済ませてしまっては「人口減少」「保険点数減少」「競合クリニックの増加」「ネット社会の今、患者がクリニックを選ぶ時代」など、年々厳しくなるクリニック経営環境において、長く生き残っていくことはできません。

 私は2011年に創業し、これまで7年間会社経営をしておりますが、秘書・事務スタッフのほとんどがパートスタッフです。この経験を通して確信していることは「どうせパートスタッフだから…」という固定観念がパートスタッフの当事者意識の低下を加速化させ、逆に、パートスタッフ中心の組織でも、必要な対策を講じればプロフェッショナルチームは作れるということです。

 本書はこれまでの13年以上に渡るクリニック経営コンサルタントとしての、そして7年以上に渡る自身の会社経営の経験を基に、パートスタッフ中心のクリニックがプロフェッショナルチームになる13の手法をご紹介します。

 社会人になってからのセミナー参加、他院・他業種見学、そして読書などの、いわゆる「勉強や学び」というのは、実践のためにするものです。本書に紹介している手法をひとつでも多く実践し、貴院がさらにプロフェッショナルチームに近付いたとしたら、著者として、これ以上の喜びはありません。



おわりに

 本書を読むくらい、仕事への意識が高いあなた様のことです。おそらく多くの人から必要とされ、多忙な毎日を過ごしていることと思います。そのような中で本書を最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 ダイエットに関する本をいくら読んでも痩せないように、また、貯金に関する本をいくら読んでもお金が貯まらないように、本書もただ読んだだけでは、単なる読み物として終わってしまいます。本書からぜひひとつでも多くの実践へと繋げて頂きたいです。

 本書を書くにあたって、定期的にコンサルティングにお伺いしているクライアント様、医経統合実践塾をはじめとする弊社セミナーにご参加頂いているクリニック様に、心より感謝申し上げます。本書で紹介している取り組みの多くが、クライアント様と共に実践してきた血と汗と涙の結晶です。

 また、前著『なぜあのクリニックは待ち時間があっても満足度が高いのか? 待ち時間対策24の手法』に引き続き、中外医学社の岩松宏典様と上村裕也様には多大なるお力添えを頂きました。

 日々の診療だけでもお忙しい中、貴重なお話を聴かせて下さった、上六ツ川内科クリニック様の三島 渉先生、湘南台はた眼科様の秦 淳也先生、ふくおか耳鼻咽喉科様の北原 瞳さん。お三方の単なる綺麗ごとではないリアルな実体験は、多くの院長先生、パートスタッフ様の学びや活力になったことと思います。ありがとうございました。

 本書の中でもお伝えしている通り、医経統合実践会は「スタッフをクリニック経営に巻き込む」ということをコンセプトにしておりますので、医経統合実践会のセミナーには多くのスタッフ様が参加されますが、刊行する書籍もそれと同様に「根本が出す本なら全スタッフに読んでもらおう」と、スタッフ様全員分を注文して下さる院長先生も多くいらっしゃいます。

 そのような背景もあり「より多くのスタッフ様に、カフェや移動中の電車で安心して本が開けるようにしたい」という思いから、今回の表紙はイラストにしたいと思っておりました。

 本書のカバー画を、大著『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー著/キングベアー出版)をわかりやすく漫画で表現した『まんがでわかる 7つの習慣』(宝島社)のイラストを描かれた小山鹿梨子先生に描いて頂くことができました。小山先生のおかげで、本書がさらにスタッフ様の手に取りやすい作品になりました。小山先生、素敵なイラストをありがとうございました。

 また、私を経営コンサルタントとして一から教育して下さった、経営戦略研究所株式会社の岩渕龍正社長にも御礼申し上げます。会社を経営されながら、全くの素人であった私を経営コンサルタントとして育成するのがいかに大変なことだったのか、私自身が起業したからこそ、痛切にわかるようになりました。今の私や弊社があるのは、これまで支えて下さった多くのお客様と岩渕社長のおかげです。これからもご声援頂けましたら幸いです。

 そして弊社スタッフ。私が今回自信を持って本書のテーマで執筆できたのは、パートスタッフでありながら大きく成長してきたメンバーを間近で見ることができたからです。相変わらず至らぬ経営者ですが、これからも医療業界の発展のために、皆さんの力を貸してもらえたら嬉しいです。

 最後に父と母へ。二人が愛情を持って私を育ててくれたからこそ、今の私があります。本書の中で弊社スタッフとお揃いのポロシャツを着てディズニーランドに行ったと書きましたが、その日のブログを読んだ父から「私たち家族の分のポロシャツもほしい」と弊社に電話があったそうです。そのようにしていつまでも見守ってくれる存在があるからこそ、全力で仕事に打ち込めるのだと改めて思いました。

 本書を読んで下さったあなた様と今後、何かしらの機会にお会いできますことを楽しみにしています。一緒に医療業界を盛り上げていきましょう!

 アンリミテッド株式会社 代表取締役
 医経統合実践会 主宰
 根本 和馬

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目次

はじめに

 1 理念を浸透させよう
 2 採用の仕組みを強化しよう
 3 面接時に大切な情報を伝えよう

インタビュー院長に聞く1 三島 渉 先生(上六ツ川内科クリニック)
 「伝え続ける」ことで、パートスタッフもぐんぐん成長する

 4 教育制度を確立しよう
 5 個人面談を実施しよう
 6 情報共有の仕組みを構築しよう

インタビュー院長に聞く2 秦 淳也 先生(湘南台はた眼科)
 数々のトラブルを経て、キラキラ輝く最高のチームを実現

 7 親睦会を実施しよう
 8 ポジティブな感情が集まる文化を創ろう
 9 リーダーを決めよう
 10 スキルアップの機会を作ろう
 11 配偶者(パートナー)の理解を得よう

インタビュースタッフに聞く 北原 瞳 さん(ふくおか耳鼻咽喉科)
 感謝と思いやりの言葉が「働きたい!」クリニックをつくる

 12 正社員雇用制度を構築しよう
 13 スタッフが辞意を伝えてきたら…

おわりに

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執筆者一覧

根本和馬 アンリミテッド株式会社 代表取締役/医経統合実践会 主宰 著

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