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書籍詳細

Dr.野口の診断推論 症例帖

ケースとロジックから学ぶ

Dr.野口の診断推論 症例帖

野口善令 著

A5判 150頁

定価(本体2,800円 + 税)

ISBN978-4-498-01018-5

2018年04月発行

在庫あり

いまや内科診断学において欠かすことのできない「診断推論」や「臨床推論」という考え方を、まだ日本に馴染みが薄かったころから普及させるべく提唱してきた筆者が書きおろした一冊。「この症例を診断する思考プロセスの裏にはこんなロジックがあるんだよ」ということを伝えるべく、実際のケースから思い起こして診断推論へと至るロジックを陥りそうになる“禁じ手”や“ピットホール”を交えながらに丁寧に解き明かす研修医医必携の書。

野口善令(のぐち よしのり)

名古屋第二赤十字病院副院長・総合内科部長
福島県立医科大学白河総合診療アカデミー客員教授
京都大学大学院医学研究科非常勤講師
医学博士,Master of Public Health

1982年名古屋市立大学医学部卒.名古屋市立大学第三内科,SLセントラル病院で研修後,社会保険浜松病院,国立浜松病院,Beth Israel Medical Center,Tufts-New England Medical Center,Harvard School of Public Health,京都大学医学部附属病院総合診療部,藤田保健衛生大学医学部一般内科などを経て現職.

代表的な著書に,『誰も教えてくれなかった診断学』(医学書院),『ヒラメキ!診断推論』(南江堂),『この1冊で極める不明熱の診断学』(文光堂)など.

診断の思考プロセスを言語化してわかりやすく伝達できるようにすることに一番の興味を持って活動している.

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 日本では馴染みが薄かった「診断推論」や「臨床推論」という用語も最近では臨床医に市民権を得て,特に研修医や若手医師の間では共通言語になりつつあります.日本の医療現場に診断推論の考え方を普及させるべく長年努力してきた筆者にはたいへんうれしいことです.
 中外医学社から本書の企画をいただいたとき,診断推論を体系的に解説することはすでに上梓した拙著『誰も教えてくれなかった診断学』で行いましたので,事例から思い起こして診断推論のロジックを解き明かす本を書いてみたいと思いました.
 診断推論の理論だけでは臨床医にとって退屈になりかねず,逆に症例の医学的解説をするのみでは普通の症例集になってしまいますので,「この症例を診断する思考プロセスの裏にはこんなロジックがあるんだよ」という内容を伝えるべく努力したつもりです.体系的な理論の書ではありませんので,どの症例から読み始めても,診断の背景にある考え方を勉強できるようになっています.
 診断推論は,「この症状にはこのくすり」といったファーストエイド的な知識ではなく速効性はないかもしれませんが,日常診療のなかで意識してくり返し鍛錬することにより診断に筋が通ってブレないようになります.
 本書が,読者の皆さんの診断推論能力の向上に,ひいては患者さんのアウトカムの改善に役立てば幸いです.

2018年3月吉日 名古屋にて
野口善令

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Contents

chapter 0 総論:診断推論とは?
 直感:システム1
 推論:システム2
 ベテラン臨床医の実際的な診断推論
 仮説形成に際して注意すべきこと
 仮説検証に際して注意すべきこと

chapter 1 海外帰りの発熱〜推論に定石あり〜
 鑑別診断のカード
 症例の経過
 なじみのない輸入感染症の臨床像
  ●column● マラリア除外診断には,なぜ複数回の検査が推奨されるのか?

chapter 2 嘔気と冷や汗〜危険な雰囲気を感じ取る〜
 危険な状況を直感的に認識する
 鑑別診断のカード
 嘔気・嘔吐のメカニズムと代表的な原因領域
 嘔気・嘔吐のcritical & common.
 症例の経過
  ●column● 急性胃腸炎はゴミ箱病名
  ●column● 他人に説明できない嫌な感覚

chapter 3 寒気とふるえ〜手がかりのない発熱〜
 原因不明の発熱に対する考え方
 ここに注目しよう
 ちょっと見,不明熱へのアプローチ
 症例への診断推論
 特発性細菌性腹膜炎(SBP)とは?
  ●column● 「よくわからない発熱には抗菌薬」の末路

chapter 4 発熱しかないがCRP高値〜ちょっと見,不明熱?〜
 症例への診断推論
 症例の経過
 ちょっと見「不明熱」,発熱早期のアプローチ
 発熱が遷延したら
  ●column● 古典的不明熱と3 週間ルール
  ●column● 原因不明の急性熱性疾患に抗菌薬を使わず経過を見たら

chapter 5 突然の右側腹部痛〜直感から始める診断推論〜
 症例の経過
 直感から始める診断推論〜中級者のためのストラテジー
 鑑別診断のカード

chapter 6 長引く倦怠感〜体系的な診断推論が肝要〜
 倦怠感を主訴とする患者へのアプローチ
 鑑別診断のカード
 病歴の注意点
 追加の病歴
 身体診察の注意点
 身体所見
 プロブレムリスト
 検査は何をオーダーするか?
 症例の経過

chapter 7 受診理由は転倒打撲〜直接的な理由の奥に潜むもの〜
 Critical disease の中身
 この症例に対する診断推論的アプローチ
 最終診断へのプロセス
  ●column● 入院適応について
  ●column● 肝・胆道系酵素異常の読み方
  ●column● R/O critical disease とは?

chapter 8 発熱,意識障害,項部硬直とそろえば〜迷わず抗菌薬の定石〜
 どのようなときに細菌性髄膜炎を疑うか?
 臨床現場での迷い
 抗菌薬開始が遅れる理由は?
 腰椎穿刺前の画像診断
 実際の臨床の流れ
 症例の経過
 入院後の経過
  ●column● 細菌性髄膜炎の治療について

chapter 9 頭痛と発熱以外は元気〜現場での悩ましさ〜
 第一の迷い:頭痛,発熱を訴える患者を診たら腰椎穿刺をするか?
 第二の迷い:身体所見で髄膜炎を除外できるか?
 第三の迷い:無菌性髄膜炎に抗菌薬を投与するか?
 無菌性髄膜炎の鑑別診断
 髄液糖低下は要注意
 症例の経過
  ●column● 無菌性髄膜炎
  ●column● 感度・特異度,尤度比の読み方
  ●column● 髄膜をめぐる医療紛争事例

chapter 10 「めまい」の意味するもの〜病歴は推理小説を読むように〜
 病歴は2段階で聴取する
 患者の言葉を医学用語に置き換える
 失神,意識障害,痙攣の区別ポイント
 失神の鑑別診断カード
 症例の経過
  ●column● 失神とTIA

索引

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執筆者一覧

野口善令 名古屋第2赤十字病院 副院長 著

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