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書籍詳細

医学部に行きたいあなた、医学生のあなた、そしてその親が読むべき勉強の方法

医学部に行きたいあなた、医学生のあなた、そしてその親が読むべき勉強の方法

岩田健太郎 著

四六判 216頁

定価(本体1,600円 + 税)

ISBN978-4-498-04854-6

2017年09月発行

在庫あり

本書は巷間に溢れる「受験を突破する方法」を論じる本ではなく、「勉強の方法」について徹底的に考え抜いた本です。本書で示されるのは「最小効率で医学部に入学できる方法」ではありませんが、医師になったあとの数十年間、医学の世界を生き延びていくために最適な学びの方法です。医学部に入りたい人、子どもを医学部に入れたい親、医学部を既に卒業した人たちに送る、根源的な学びの力を涵養するための「急がば回れ」の教育論。

著者略歴

神戸大学大学院医学研究科感染症内科教授。1971年島根県生まれ。1997年島根医科大学(現・島根大学)卒業、沖縄県立中部病院、ニューヨーク市セントルークス・ルーズベルト病院、同市ベスイスラエル・メディカルセンター、北京インターナショナルSOSクリニックを経て2004年より千葉県の亀田総合病院の総合診療・感染症科部長などを歴任、2008年より現職。2017年より感染症総合誌『J-IDEO』編集主幹。著書、論文多数。
『抗菌薬の考え方、使い方 ver.3』(中外医学社)
『目からウロコ! 外科医のための感染症のみかた、考えかた』(中外医学社)
『ワクチンは怖くない』(光文社新書)
『感染症医が教える性の話』(ちくまプリマー新書)ほか

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はじめに

 本書は将来医学部に進学したいと思っている中学生や高校生、現在の医学生、そしてその親を想定読者にした「勉強の方法」をまとめたものである。
 とはいえ、医学部に行きたくないと思っている人、すでに医者になった人が読んでも本書は役に立つ。もっとも、役に立つけれども、中には不快に感じ、憤慨する人もいるかもしれない。
 なぜならば、本書は現状の全否定だからだ。
 では、なぜ全否定なのか。現状にどんな問題があるのか。新しいパラダイムは存在するのか。具体的にどうすればよいのか。
 それをまとめたのが本書である。
 本書は「勉強の方法」を論ずる本だ。「受験を突破する方法」ではないことに注意しよう。
 受験を突破するのはみなさんの目標ではない。もちろん、医者になりたければ医学部に入学する以外に方法はない。しかし、医学部入学は「前提」であり「手段」であり、決して「目的」ではない。医学部卒業すら「目的」ではない。医師国家試験に合格して医師資格を得ることも「目的」ではない。そこはまだスタートラインですら、ない。
 問題は、その後だ。
 受験勉強に疲れはて、医学生になってから勉強を止めてしまう人は多い。医者になってからもほとんど勉強しない場合も多い。ベテラン・ドクターになると、きちんと勉強している方のほうが少数派になる。
 これではいけない。医者は一生勉強し続けなければならない存在だ。一生勉強し続ける覚悟のない者は、医者になるべきではない。もちろん、勉強しない医者は日本にたくさんいるが、現状維持を許容してはいけない。
 では、なぜ現在の医学生や医者の多くは勉強しないのか。なぜ、彼らは(本当は)勉強しなくてはならないのか。そして、どうやったら勉強できるようになるのか。
 それを説明するのが本書の目的である。
 だから、本書は決して「医学部受験突破法」ではない。とはいえ、そういう受験突破のための「傾向と対策」を知りたい読者であっても本書は決してムダにはならないはずだ。悪いことは言わないから、ぜひ一度読んでみてほしい。そのうえで、ご批判やご意見は甘んじて受ける。

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CONTENTS

なぜ今、医学部なのか
医者は実は頭がよくない?
能力は努力なしでは劣化する
英語力のない日本の医学生
日本人は英語が苦手、の誤謬
なぜ医学生は英語を学ばないのか
外的動機付けがなくても
効率と非効率
なぜ日本人は勉強熱心ではないのか
『学問のすすめ』はアンチ学問的
学歴の問題
医学生の勉強と構造的なショートカット
シラバスが壊す好奇心
パワーポイントも意欲をそぐ
「効率はよい」は「効率が悪い」
ポイントを覚えるな、ポイントを探しだす能力を養え
ノウハウ主義の行方
経験主義が老害を生む
製薬メーカーがスポイルする
なぜ風邪に抗生物質が出され続けるのか
質問をしない人生
「質問する能力」と臨床医療
研究の第一歩も質問から始まる
阿倍野の犬
官僚的知性とは
結論ありきの研究
知性とキャラの関係
嫉妬心というキャラ
「わかっていない」に注目する
質問には「よい質問」がある
「わかる」「わからない」問題はややこしい
エピソード記憶の罠
「わかる」と「一般化」
「わかっている」の深さ
ちゃんとした教科書とは
ネットに蔓延する「わかったつもり」
「頭がよい」とはどういうことか
人の話を聞くために大切な「たった1つのこと」
昭和の知性と平成の知性
物知りよりも、「一般的な」知性を
なぜトンデモ科学にだまされるのか
医学が科学であるために
EBMと、学生に課すレポート
教えることが、学ぶこと
失敗は実は失敗ではない
レジリエンスの涵養
強く印象に残る過去の挫折経験
「わからない」は、本当にわからないか?
勤勉な人は面倒くさがらない
受験勉強は特殊である
大人が勉強する動機
語学の勉強法
外国語学習が広げる世界
日本人にマルチリンガルは可能か
語学学習は勉強のガソリン
研究という勉強法
読書のすすめ
読書のスピードについて
クリティカル・リーディングとは
数学は学び直せるか
勉強方法の選択について
三日坊主は正しい
コンディショニングの問題
「飛躍」について
医学部に行きたいみなさんへ

おわりに

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執筆者一覧

岩田健太郎  著

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