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書籍詳細

小児科漢方16の処方 改訂2版

小児科漢方16の処方 改訂2版

黒木春郎 著

A5判 138頁

定価(本体2,400円 + 税)

ISBN978-4-498-06905-3

2017年10月発行

在庫あり

小児プライマリケアの現場で漢方を活用する著者が,これから漢方を用いようとする医師に向けて小児科漢方のエッセンスをわかりやすくまとめた,好評書の改訂版.外来でしばしば遭遇する具体的な場面を16ケース取り上げ,処方すべき漢方をズバリ紹介.今回は,システムバイオロジーの考えかたによる漢方方剤の分析など,最新の知見も盛り込んだ.

黒木春郎(くろきはるお)

医療法人社団嗣業の会 外房こどもクリニック 理事長

◇経歴
昭和32年 東京都出身
昭和59年 千葉大学医学部卒業  医学博士
千葉大学医学部付属病院小児科医局に所属し,関連病院勤務を経て,
平成10年より千葉大学医学研究院小児病態学教官
平成14年より医療法人永津会齋藤病院小児科勤務
平成17年6月 外房こどもクリニック開業
平成21年4月 医療法人社団嗣業の会開設

【現在】
医療法人社団嗣業の会外房こどもクリニック理事長
千葉大学医学部臨床教授
日本外来小児科学会理事・学会誌編集長
日本小児科学会専門医
日本感染症学会専門医・指導医・評議員
医療法人社団鉄蕉会亀田メディカルセンター小児科アレルギー外来担当

【著書,訳書】
『プライマリケアで診る小児感染症 7講』中外医学社(2015年)
『プライマリケアで診る発達障害』中外医学社(2016年)
『最新感染症ガイド R-Book 2015』岡部信彦監修 日本小児医事出版社
共著 『インフルエンザ菌 小児耐性菌感染症の治療戦略』砂川慶介 編  医薬ジャーナル社 ほか多数

千葉大学ヒマラヤ登山学術調査隊(沼田真総隊長)に参加
昭和56年(1981年) ネパールヒマラヤ バルンツェ峰7,200m 初ルート登頂
昭和60年(1985年) ブータンヒマラヤ ナムシラ峰 6,000m 初登頂

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2版の序
 
 小児科の臨床でもっと積極的に漢方薬を使用できるようにと、4年前に本書の初版を執筆しました。その後刷数を重ね、改訂版を出せることになりました。読者の皆様に感謝申し上げます。
 初版でも記載しましたが、本書の対象疾患は、多くは小児科領域のプライマリケアで遭遇する疾患です。医療・医学は、まれな難治性疾患のみを対象とするのではなく、日ごろよく診る、日常生活の中にある疾患から出発すると考える所以です。
 東アジア伝統医学が日本で発展したものが「漢方」です。この伝統医学には「証」(しょう)という概念が基底にあります。「証」とはいわば治療への反応性です。「証」に着眼して処方の効果を実証し、それによって漢方薬を現在に復権できると考えています。
 また、現在の生物医学にsystems biologyという新しい領域があります。systems biologyはこれまでの要素還元主義の限界を超える方法論です。本書ではsystems biologyの知見を新たに取り入れました。生物界の多様性をシステムとして捉えるsystems biologyは、疾患を全体としてとらえる東アジア伝統医学と相似的です。今後、医療は個別医療・患者志向・precision medicineへ向かいます。この視点と方法論は東アジア伝統医学の中に継続してきたものです。新しい視点から東アジアの伝統医学にアプローチし、漢方の伝統の中にある科学性を皆さんと共有できれば幸いです。
 本書によって多くの方が漢方に親しんでくださることを祈りつつ。

2017年7月
著者

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総 論

I 本邦医学小史
  はじめに
  わが国における医学の起こり
  わが国における医学の基礎
  江戸期の医学
  明治維新と漢方医学
  漢方医学の復興
  戦後の漢方医学
  世界的にもまれな日本医療の優位点

II 小児科漢方処方にあたって知っておきたいこと
  1. はじめに
  2. 漢方治療の特徴
   漢方薬は生薬の組み合わせ
  コラム❶ 超多成分薬剤としての漢方
   漢方は「異病同治」
   漢方は「随証治療」
   「証」とは何か−システム病理生物学(Systems Pathobiology)との類似性
   漢方とEBM
   小児科漢方について
  3. 漢方薬の作用
   漢方薬は生体反応調節作用を有する
   免疫調節作用
   情緒安定作用
   消化機能改善作用
   水分調節作用
  4. 個別医療としての漢方
  5. システムバイオロジー(Systems Biology)と漢方
   漢方薬の作用機序を解析するには
   ロングテール(long tail)分布とは
   ロングテールドラッグ(long tail drug)としての漢方薬
   システムバイオロジーとは
  コラム❷ システムバイオロジーとオフターゲットエフェクト
   麻黄湯とNA阻害剤の作用機序の違い
   システムバイオロジーに基づいた麻黄湯の研究
  6. 漢方薬の処方量と飲ませ方
   漢方薬の処方量
   漢方薬の飲ませ方
   桔梗石膏はガラガラごっくん
   重複処方に要注意

各論:小児科漢方処方16

No.1 虚弱体質の子ども
 99 小建中湯〔しょうけんちゅうとう〕
  何となく元気がない子ども
  小児漢方のエース「小建中湯」
No.2 疲れやすい子ども
 41 補中益気湯〔ほちゅうえっきとう〕
  子どもも疲れる
  「補剤」の代表選手、補中益気湯
  そのほかの臨床効果など
No.3 アトピー性皮膚炎に
 98 黄耆建中湯〔おうぎけんちゅうとう〕
  治療が難しいアトピー性皮膚炎
  アトピー性皮膚炎へのファーストチョイスは黄耆建中湯
  そのほかの漢方処方
No.4 感冒 インフルエンザ
 1 葛根湯〔かっこんとう〕
 27 麻黄湯〔まおうとう〕
  感冒は、もっともcommonな疾患ですが……
  感冒には『麻黄剤』
  インフルエンザと『傷寒論』
  インフルエンザ=麻黄剤の適応、か?
  麻黄剤の作用機序とエビデンス
  インフルエンザ治療のアルゴリズム
No.5 「ノドチク」の風邪
 桔梗石膏〔ききょうせっこう〕
 109 小柴胡湯加桔梗石膏
  風邪で喉が痛いという訴え
  「喉イタ喉チク」の風邪に桔梗石膏
  小柴胡湯加桔梗石膏
No.6 喉の腫れ、ほてりに
 34 白虎加人参湯〔びゃっこかにんじんとう〕
  喉が赤く腫れているが、あまり痛がらない
  ほてりには白虎加人参湯
No.7 水っぽい鼻水、痰に
 19 小青竜湯〔しょうせいりゅうとう〕
  水っぽい鼻水、痰には小青竜湯
  アレルギー性鼻炎にも小青竜湯
No.8 ウイルス性上気道炎、反復性扁桃炎
 9 小柴胡湯〔しょうさいことう〕
 10 柴胡桂枝湯〔さいこけいしとう〕
  急性期は過ぎたけれど
  インフルエンザ・感冒の亜急性期には小柴胡湯、柴胡桂枝湯
  重度心身障害児の反復感染対策に
  反復性扁桃炎(PFAPA;アフタ性口内炎を伴う周期性発熱)に柴胡桂枝湯
No. 9 風邪をひきやすい、疲れやすい子どもに
 99 小建中湯〔しょうけんちゅうとう〕
  易感冒とは?
  風邪をひきやすい体質
  風邪をひきやすい子どもには小建中湯
No.10 嘔気、嘔吐に
 17 五苓散〔ごれいさん〕
  嘔気、嘔吐に効く漢方
  五苓散の利水作用
  五苓散とアクアポリン
  吐き気のある子ども
  ではどうするか
  救急外来に五苓散を!
No.11 便秘に
 100 大建中湯〔だいけんちゅうとう〕
  意外に見過ごされる子どもの便秘
  小児の便秘には大建中湯
  緩下剤とのちがい
  便秘に対するその他の漢方薬
No.12 反復感染に
 48 十全大補湯〔じゅうぜんたいほとう〕
  十全大補湯とは
  小児の反復感染に十全大補湯
  子どもに同行する母親にも
No.13 胃食道逆流症に
 43 六君子湯〔りっくんしとう〕
  乳児の胃食道逆流症
  胃食道逆流症には六君子湯
  六君子湯の由来
  グレリンと六君子湯
  重度心身障害児医療と漢方
 コラム❸ 特定病因論から複雑系の時代へ
  特定病因論の時代
  複雑系の時代
  漢方は複雑系?
No.14 子供に同行する母親に(婦人科の三大漢方)
 23 当帰芍薬散〔とうきしゃくやくさん〕
 24 加味逍遥散〔かみしょうようさん〕
 25 桂枝茯苓丸〔けいしぶくりょうがん〕
  同行する母親自身の訴えにも対応できる小児科医になろう
  婦人科の三大処方
  漢方を使うようになると見えてくるもの
No.15 夜泣き、夜驚症、発達障害に
 72 甘麦大棗湯〔かんばくたいそうとう〕
  日常生活に役立つ医療
  夜泣きには甘麦大棗湯
  甘麦大棗湯とあくび
  甘麦大棗湯の発達障害、特に自閉スペクトラム症への効果
 コラム❹ 発達障害へのもう一つの処方
  抑肝散、抑肝散加陳皮半夏
No.16 夜尿症に
 34 白虎加人参湯〔びゃっこかにんじんとう〕
  お泊り行事を嫌がる子ども
  漢方なら白虎加人参湯

あとがき

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執筆者一覧

黒木春郎 外房こどもクリニック院長 著

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