Annual Review Online
ログアウト中です。

トップページ循環器・血管 > その心房細動,治しますか?付き合いますか? 4版

書籍詳細

その心房細動,治しますか?付き合いますか? 4版

その心房細動,治しますか?付き合いますか? 4版

山根禎一 著

A5判 126頁

定価(本体2,400円 + 税)

ISBN978-4-498-13635-9

2017年03月発行

在庫あり

心房細動とは,いったいどんな病気なの? 命の危険はあるの? 一生薬を飲み続けなければならないの? 根治治療はあるの?などの基本的かつ素朴な疑問から,根治を目指すカテーテル・アブレーション手術の紹介まで“心房細動の第一人者”である著者が,かかりつけ医と患者のために書き下ろした入門書の最新刊.第4版では心原性脳梗塞や新規抗凝固薬の使い分けなど,実臨床で役立つ内容を新たに加筆.さらに充実した内容となった.

改訂第4 版の発行に際して

 本書の初版が世に出たのは2010 年8 月でした。当時は心房細動のカテーテルアブレーション手術はまだまだ一般的な治療ではなく、年間の手術例も1 万人に達していませんでした。あまりにも多くの心房細動の患者さんが、カテーテルアブレーション手術を受けることなく慢性化してゆく状況を何とかしたいと思って、この本を7 年前に上梓しました。
 時は移り2017 年の現在、国内の年間心房細動カテーテルアブレーション症例数は4 万人を超え、全国の多くの病院で手術が可能となっています。7 年前と比してはるかに一般的な治療になった一方で、逆に多くの手術不要な患者さんがわざわざ専門施設を訪れ、そしてあまり意味のない手術を受けていることが指摘されています。心房細動の患者さんには手術をした方が良い人もいますし、逆に薬でうまく付き合ってゆく方が適した人もいるのです。
 本書は、心房細動と診断された患者さんが自分の置かれている立ち位置を知り、今後の治療方針を考える手助けとしてご好評を頂き、今回第4 版をお届けすることになりました。心房細動をもっている患者さんが自分の治療方針を他人任せにせず、自分で考えるための一助になれば本当に嬉しく思います。一緒に考えてゆきましょう。

2017 年3 月
東京慈恵会医科大学循環器内科教授
山根禎一

すべて見る

はじめに

 心房細動は長い間不治の病でした。治すという概念が欠如し、どのようにしてコントロールしてゆくのか、という点に主眼が置かれてきました。一度心房細動になった人はそこから足を洗うことは難しく、生涯にわたって心房細動と付き合っていかなくてはならない、そういう病気でした。不整脈としては直ちに命に関わるものではないから、そして治す方法がないから、そうするしかなかったわけです。
 しかし、心房細動の治療はこの10 年間で大きな変化と進歩を遂げました。20 世紀中には不治の病とされていた病気が、2010 年の今日、十分に根治を目指すことが可能となってきているのです。でも、残念ながら全員が治るわけではありません。他の進行性疾患と同様に心房細動においても、高い治療効果を得るためには早期発見、早期治療が原則です。
 このような治療法の変化を一般の患者さんに理解していただく目的で本書を書きました。心房細動と診断された患者さんにとって、自分の置かれている状況と今後の治療方針を考えるうえで参考になる本がとても少なくて困っているという話をよく聞きます。私が外来で詳しいお話をすると、「そんなことは知らなかったし、どこにも書かれていなかった」という人が多いので、是非そういった患者さんのための本を作りたいと思っていました。
また、本書はかかりつけ医の先生方にも是非読んでいただきたいと思っています。心房細動を根治することが可能となってきたことで、患者さんが始めに訪れる、かかりつけ医の先生方の役割はますます大きくなっています。現場の先生方に現在の心房細動治療の流れを理解していただき、その治療チームの中に入っていただくことが、私が本書を作成したもう一つの目的です。
 本書が、多くの心房細動の患者さん、および実地臨床家の方々のお役に立てば、望外の幸せです。

2010 年8 月吉日
東京慈恵会医科大学
山根禎一

すべて見る

目次

第 1 部 心房細動ってどういう病気なんだろう
 ・心房細動のイメージをもっていただくために
 ・心房細動の原因
 ・心房細動と年齢
 ・心房細動があると何がよくないの?
 ・心房細動は進行性の病気です
 ・心房細動って良性? 悪性?
 ・心房細動ってどうしたらいいの?

第 2 部 心房細動の治療法について
 ・心房細動にはどのような治療法があるの?
 ・レートとリズム
 ・心臓だけ見ていてもだめ
 ・抗不整脈薬の使い方
 ・抗不整脈薬はなぜ心房細動に効きにくいのか?
 ・「サンリズム獏一生飲め」
 ・発作性から慢性への進行
 ・どのような人が専門施設に行くべきか
 ・よく話し合うことからすべて始まる

第 3 部 脳梗塞の予防
 ・なぜ、脳梗塞の予防が重要なの?
 ・CHADS2 スコアとは?
 ・ワルファリンについて
 ・直接作用型抗凝固薬
 ・直接作用型抗凝固薬の使い分け

第 4 部 目の前の心房細動の患者さんを分析しよう
 ・患者さんの状態を把握するためのトライアングル
 ・年齢
 ・症状
 ・心房細動の進行度

第 5 部 カテーテルアブレーションとはどんな治療なのか?
 ・カテーテルアブレーションの原理
 ・心房細動に対するカテーテルアブレーション治療
 ・最近のカテーテルアブレーション:バルーンアブレーション
 ・カテーテルアブレーションの治療成績
 ・心房細動アブレーションを受ける時期について
 ・心房細動を治すことは患者さんの予後を改善するのかどうか?
 ・大きな分かれ道

第 6 部 心房細動をいかにして早期発見するか:かかりつけ医の役割
 ・早期発見がなぜ大切か(かかりつけ医の立場から)
 ・どうやって早期発見するか(患者さんの立場から)
 ・すでに慢性心房細動になってしまった方へ

第 7 部 心房細動周辺の諸々のお話
 ・アップストリーム治療
 ・医療費のこと

第 8 部 具体例で見る心房細動の患者さんの治療
 ・症例1 心房細動カテーテルアブレーション治療記
 ・症例2 ペースメーカーが必要って言われたけど
 ・症例3 高齢だからって治療しなくていいの?
 ・症例4 慢性で無症状の患者さん
 ・症例5 心不全と心房細動
 ・症例6 妊婦さんの心房細動
 ・症例7 「治ると聞いて来たのに
 ・症例8 状態が悪すぎて治らなかった人
 ・症例9 ご本人が手術を希望されなかった人
 ・症例10 一度の発作であれば,まだ様子を見たほうがいい
 ・症例11 健診で見つかった時から持続性心房細動の人116
 ・症例12 外科手術で治った人

第 9 部 心房細動のイメージ
 ・心房細動の患者さんは、徐々に拡がる川を舟に乗って下っている

索 引

すべて見る

執筆者一覧

山根禎一  東京慈恵会医科大学循環器内科教授 著

すべて見る
  • 考え方・使い方
  • グリーンノート
  • 考え方・使い方
  • 神経内科Clinical Questions
  • Clinical Neuroscience
  • 中外医学社Facebook

中外医学社 公式Twitter

  • 中外医学社をフォローする
  • 中外医学社についてつぶやく

株式会社中外医学社 〒162-0805 東京都新宿区矢来町62 TEL 03-3268-2701/FAX 03-3268-2722