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書籍詳細

ここが知りたい 循環器の薬と使い方

ここが知りたい 循環器の薬と使い方

佐藤幸人 編著

A5判 346頁

定価5,500円(本体5,000円 + 税)

ISBN978-4-498-13430-0

2017年03月発行

在庫あり

急性期のファーストタッチから予防まで,循環器に必要な薬と,その使い方をエビデンスに基づいてわかりやすく解説する書.薬の解説のみならず,対象疾患の病態,歴史的背景,処方のコツなどにも踏み込み,また目次が単なる疾患の羅列にならないようにリスク予防、慢性疾患、急性疾患として章を分けることにより,内科医,プライマリケア医,さらに循環器に携わる関連メディカルスタッフなど幅広い職種の方にも読める内容となっている



 日本は世界に先駆けて高齢化が進んでいる先進国のひとつである.その中で,ガンと並んで心血管病の予防・治療も大変重要な課題である.死亡数が多いだけでなく,入退院を繰り返すことによる医療費の多さも問題となっている.このような社会的背景を受けて,2016年12月に日本脳卒中学会・日本循環器学会を中心として「脳卒中と循環器病克服5ヵ年計画」が発表された.特記すべき方向性として,予防の観点と地域包括医療の観点が盛り込まれた.そうなると今後の循環器病の本は専門家だけでなく,予防・在宅の観点から幅広い職種に興味を持っていただけるような内容に整えなければいけないということになる.現在,循環器病の各疾患についてはガイドラインが出版されているが,その内容に準拠した読みやすい本が必要である.

 そこで,本書の特徴を2つ設けることにした.ひとつはクスリの解説書でありながら,疾患の病態,歴史的な背景,ちょっとした投薬のコツなどにも踏み込んだ書とすることにした.次に,目次が単なる疾患の羅列にならないように,リスク予防,慢性疾患,急性疾患を章として分けることにした.こうすることにより,幅広い職種の方にも実践的なとらえ方ができるようになると考えた.実際に出来上がった本を手に取ってみると,最初から読み物として順番に読んでも楽しいし,実際に患者を目の前にして各疾患だけを読んでもいいし,さらに時間がない場合は目次から実際のクスリの投与量だけを調べることも可能な出来上がりとなった.

 各項目はそれぞれの第一線のご専門の先生にご執筆いただいた.激務の中,これだけの内容を盛り込んでいただくことは大変な労力であったと思われるが,その分非常に読み応えのあるかつ読みやすい書になった.心よりお礼申し上げる次第である.本書が日本の将来を担う多くの方に読まれることを心より願っている.

2017年3月

佐藤幸人

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目 次


I リスク管理

A.高血圧
 1 高血圧総論 勝谷友宏
  1.わが国の高血圧の現状と課題
  2.家庭血圧測定の重要性
  3.降圧目標をめぐる最近の話題
  4.総論としての降圧薬の使い分け
 2 薬剤各論 勝谷友宏
  1.Ca拮抗薬
  2.ACE阻害薬・ARB
  3.利尿薬
  4.β遮断薬
  5.α遮断薬,アルドステロン拮抗薬およびその他の薬剤
B.脂質異常症
 1 脂質異常症総論 荒井秀典
  1.脂質異常症の疫学,社会背景について
  2.治療における投薬の組み立て方
  3.一次予防のための脂質管理
  4.二次予防のための脂質管理
  5.脂質管理におけるnon HDLコレステロールの有用性
  6.高トリグリセライド血症
  7.低HDLコレステロール血症
 2 薬剤各論 荒井秀典
  1.HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)
  2.フィブラート
  3.ニコチン酸
  4.プロブコール
  5.レジン
  6.n-3系不飽和脂肪酸(エイコサペントエン酸,ドコサヘキサエン酸)
  7.エゼチミブ
  8.PCSK9阻害薬
C.糖尿病
 1 糖尿病総論 中村嘉夫
  1.糖尿病と冠動脈疾患
  2.心血管イベント予防を目指した血糖コントロール
  3.糖尿病以外の動脈硬化リスクファクターの管理
 2 薬剤各論 下田平眞生子,中村嘉夫
  1.スルホニル尿素(SU)薬
  2.速効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)
  3.DPP-4阻害薬
  4.ビグアナイド薬
  5.チアゾリジン薬
  6.α-グルコシダーゼ阻害薬
  7.SGLT2阻害薬
D.禁煙
 1 禁煙総論 飯田真美,早川由香
  1.喫煙の生体影響と疫学 社会背景
  2.治療における投薬の組み立て方
  3.禁煙外来の仕組み
 2 薬剤各論 早川由香,飯田真美
  1.ニコチン(ニコチネル® TTS®)
  2.バレニクリン(チャンピックス®)
  3.Bupropion,Cytisine

II 慢性期疾患別

A.狭心症
 1 狭心症総論 坂田泰彦
  1.狭心症の疫学
  2.虚血性心疾患の社会背景・病理学的背景の変容を考慮した二次予防
  3.狭心症における二次予防:神経体液性因子の管理
  4.狭心症における二次予防:狭心症における投薬の組み立て方
 2 硝酸薬,カルシウム拮抗薬,β遮断薬 樋口義治
  1.硝酸薬
  2.カルシウム拮抗薬
  3.β遮断薬
 3 抗血小板薬とその変遷 築山義朗,新家俊郎
B.慢性心不全
 1 慢性心不全総論 佐藤幸人
  1.慢性心不全の疫学,社会背景について
  2.心不全治療における投薬の組み立て方
  3.心不全治療における内服治療の問題点
 2 ACE阻害薬,ARB 佐藤幸人
 3 β遮断薬 佐藤幸人
 4 ループ利尿薬,トルバプタン 柴 昌行
  1.ループ利尿薬(フロセミド,トラセミド,アゾセミド)
  2.トルバプタン
 5 抗アルドステロン薬 小笹寧子
 6 ジギタリス 小笹寧子
◆トピックス
    LCZ696 桑原宏一郎,木村 剛
    Ivabradine 桑原宏一郎,木村 剛
C.不整脈
 【慢性心房細動】
  1 慢性心房細動総論 八木直治,山下武志
   1.慢性心房細動の診断と疫学
   2.慢性心房細動に対する治療
  2 リズムコントロール,レートコントロール 八木直治,山下武志
   1.レートコントロール
   2.リズムコントロール
   3.カテーテルアブレーション
  3 ワルファリン,DOAC 赤尾昌治
 【発作性心房細動】
  4 発作性心房細動総論 水上 暁,鈴木 誠  
   1.発作性心房細動の疫学,社会背景について
   2.治療における投薬の組み立て方
  5 β遮断薬,Ca拮抗薬,I群抗不整脈薬 水上 暁,鈴木 誠
   1.β遮断薬
   2.Ca拮抗薬
   3.I群抗不整脈薬
 【発作性上室性頻拍】
  6 発作性上室性頻拍総論 水上 暁,鈴木 誠
   1.発作性上室性頻拍の疫学,社会背景について
   2.治療における投薬の組み立て方
  7 房室結節抑制薬(Ca拮抗薬,ATP) 水上 暁,鈴木 誠
D.肺高血圧
  1 肺高血圧症総論 江本憲昭
   1.疫学,社会的背景
   2.治療における投薬の組み立て方
  2 プロスタグランジン,抗エンドセリン,PDE-5阻害薬 江本憲昭
E.閉塞性動脈硬化症
 1 閉塞性動脈硬化症総論 佐賀俊介,福原 怜
  1.下肢閉塞性動脈硬化症の疫学と社会背景
  2.治療における投薬の組み立て方
 2 抗血小板薬 佐賀俊介,福原 怜

III 緊急疾患

A.急性心筋梗塞
 1 急性心筋梗塞総論 西本裕二
  1.急性心筋梗塞の疫学,社会背景
  2.STEMIにおける投薬の組み立て方
  3.NSTE-ACSにおける投薬の組み立て方
 2 ヘパリン,抗血小板薬,硝酸薬 西本裕二
  1.ヘパリン
  2.抗血小板薬
  3.硝酸薬
B.急性心不全
 1 急性心不全総論 加藤貴雄
  1.急性心不全 ファーストタッチ
  2.次の評価
  3.診断と評価
  4.入院以後 治療のゴール
 2 血管拡張薬 加藤貴雄
 3 強心薬 長央和也
 ◆トピックス
    リラキシン 佐藤直樹
C.致死性心室性不整脈
 1 致死性心室性不整脈総論 中島健三郎,野田 崇
  1.致死性心室性不整脈の疫学,社会背景
  2.致死性心室性不整脈における投薬の組み立て方
  3.致死性心室性不整脈予防の慢性期薬物療法
 2 アミオダロン,ニフェカラント,ソタロール,ランジオロール 中島健三郎,野田 崇
  1.アミオダオロン
  2.ニフェカラント,ソタロール
  3.ランジオロール
D.急性肺血栓塞栓症
 1 急性肺血栓塞栓症総論 土肥 薫,山田典一
  1.急性肺血栓塞栓症の疫学,病態および診断
  2.急性肺血栓塞栓症治療の考えかた
 2 薬剤各論 土肥 薫,山田典一
E.大動脈解離
 1 大動脈解離総論 小林泰士,当麻正直
  1.大動脈解離の定義と分類
  2.大動脈解離の症状
  3.大動脈解離の診断
  4.大動脈解離の治療法とその選択
 2 急性期薬剤,慢性期薬剤 小林泰士,当麻正直
  1.急性期
  2.慢性期

索引

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執筆者一覧

佐藤幸人  兵庫県立尼崎総合医療センター循環器内科部長 編著
勝谷友宏  勝谷医院院長 
荒井秀典  国立長寿医療研究センター副院長 
中村嘉夫  兵庫県立尼崎総合医療センター糖尿病・内分泌内科部長 
下田平眞生 兵庫県立尼崎総合医療センター糖尿病・内分泌内科医長 
飯田真美  岐阜県総合医療センター内科・総合診療科部長 
早川由香  岐阜大学医学部第2内科 
坂田泰彦  東北大学大学院医学系研究科循環器内科准教授 
樋口義治  大阪警察病院循環器内科部長 
築山義朗  神戸大学大学院医学研究科循環器内科 
新家俊郎  神戸大学大学院医学研究科循環器内科准教授 
柴 昌行  兵庫県立尼崎総合医療センター循環器内科 
小笹寧子  京都大学大学院医学研究科循環器内科 
桑原宏一  信州大学医学部循環器内科教授 
木村 剛  京都大学大学院医学研究科循環器内科教授 
八木直治  心臓血管研究所付属病院循環器内科副医長 
山下武志  心臓血管研究所所長 
赤尾昌治  国立病院機構京都医療センター循環器内科部長 
水上 暁  亀田メディカルセンター循環器内科部長代理 
鈴木 誠  亀田メディカルセンター循環器内科部長 
江本憲昭  神戸薬科大学臨床薬学講座教授 
佐賀俊介  兵庫県立尼崎総合医療センター循環器内科医長 
福原 怜  兵庫県立尼崎総合医療センター循環器内科医長 
西本裕二  兵庫県立尼崎総合医療センター循環器内科 
加藤貴雄  京都大学大学院医学研究科循環器内科 
長央和也  大阪赤十字病院心臓血管センター循環器内科 
佐藤直樹  日本医科大学武蔵小杉病院循環器内科教授 
中島健三  国立循環器病研究センター不整脈科 
野田 崇  国立循環器病研究センター不整脈科医長 
土肥 薫  三重大学医学部附属病院循環器内科講師 
山田典一  三重大学医学部附属病院循環器内科准教授 
小林泰士  兵庫県立尼崎総合医療センター循環器内科医長 
当麻正直  兵庫県立尼崎総合医療センター循環器内科部長 

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ここが知りたい 循環器の薬と使い方
   定価5,500円(本体5,000円 + 税)
   2017年03月発行
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