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書籍詳細

健診・人間ドックハンドブック 6版

健診・人間ドックハンドブック 6版

日野原重明  監修

A5判 430頁

定価5,500円(本体5,000円 + 税)

ISBN978-4-498-01215-8

2016年10月発行

在庫なし(2022年2月改訂予定)

健診・人間ドックに必須の知識を凝縮したハンドブックの最新版.前回改訂以後の3年間余りの動きを織り込んで,新たな執筆者も得て内容を大きくブラッシュアップした.各種検査所見解釈のコツや対応のノウハウ,指導法などについて,各分野のエキスパートが,それぞれのポイントを実践的にわかりやすく解説する.医師,看護師,保健師,労働安全衛生管理者など,健診・人間ドックに携わる,すべての医療者必携の一冊である.

改訂6版の序


 本書は2003年の初版以来,版を重ねてきました.健診・人間ドックの制度や各学会のガイドラインの変更に沿って改訂を加えてきました.本書は予防医学,健診,人間ドックについてのスタンダードの教科書としての評価が定まり,編集者として大きな社会的責任を感じています.今後とも内容をさらに充実させ,読者の皆さまのご期待に添うよう努力したいと考えております.

 今版では永年編集に携われてきた田村政紀先生,猿田享男先生がご引退され,新たに北村 聖先生,天野隆弘先生に編集に加わっていただきました.本書を予防医学教育の教科書としてさらによいものとすべく編集者一同重責を感じながら鋭意作業をつづけています.初版以来ご協力いただいておりますご執筆の先生方,中外医学社の編集スタッフの方々のご努力に感謝しております.


2016年7月
日野原重明
小川哲平
天野隆弘
北村 聖

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 このたび,私の監修,小川哲平教授,猿田享男教授並びに田村政紀日本総合健診医学会会長の三名の編集のもとに本著,「健診・人間ドックハンドブック」が出版されることになった.

 本書は生活習慣病の一次ないし,二次予防に重点を置いて効果的な総合健診がなされるように,所見の読み方と対応の仕方を中心に,医師,看護師,保健指導専門職,人間ドックに従事する各医療職,労働衛生管理者や栄餍士,並びにこれらの専門職餍成機関の教職のために用意されたハンドブックである.

 これは次の3部に分類されている.

 1.生活習慣病の予防

 2.健診所見の読み方と対応

 3.サプリメントと食品添加物

 本書の分担としては,それぞれの専門家に担当してもらい,必要な文献も添えてある.

 最新の知見を収めた本ハンドブックが総合健診を実施する各施設関係者各員により広く活用されることを切に望む次第である.


2003年12月
聖路加国際病院名誉院長
日野原 重明

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目 次

1 健康増進と健診の意義
 1.生活習慣病と健康日本21〈高久史麿〉
  A.健康日本21計画
  B.たばこ
  C.アルコール
  D.栄養・食生活
  E.身体活動・運動
  F.生活習慣病と健康寿命
  G.健康日本21の改正
 2.高齢社会に求められる健康政策  「家庭力と地域力」を活かして健康づくり〈佐原五大 黒川 清〉
  A.医療政策から健康政策へ
  B.世代間の知恵と協力が築く健康コミュニティ
  C.「自分たちの健康は自分たちで守る」意識を育てる
 3.特定健康診査および特定保健指導について〈津下一代〉
  A.生活習慣病の現状と医療制度改革
  B.特定健診・保健指導の概要
  C.後期高齢者支援金の加算・減算
  D.市町村などにおいて実施されるポピュレーションアプローチとの連動
 4.がん対策推進協議会〈門田守人〉
  A.「がん対策基本法」と「がん対策推進協議会」
  B.がん対策推進基本計画の策定
  C.第2期がん対策推進基本計画の内容
  D.第2期がん対策推進基本計画の中間報告

2 生活習慣の改善
 1.特定保健指導〈津下一代〉
  A.保健指導の目的と基本的なスタンス
  B.特定保健指導の流れ
  C.保健指導の具体的な内容
  D.保健指導の評価
 2.酒〈樋口 進〉
  A.酒に関する基本事項
  B.アルコールによる健康影響
  C.アルコールによる社会的影響
  D.アルコール依存症
  E.飲酒習慣の改善指導
 3.たばこ〈山口直人〉
  A.喫煙の健康影響
  B.受動喫煙
  C.禁煙支援
  D.総合的なたばこ対策の推進に向けて
 4.ストレス〈大野 裕〉
  A.ストレス因子:ユーストレスとディストレス
  B.ストレス反応の個人差
  C.ストレス反応
  D.ストレス対処の基本
 5.栄養・食生活〈三好美紀 吉池信男〉
  A.特定保健指導において求められる栄養・食生活の専門知識
  B.食生活指導のための食事調査
  C.食生活指導の方法
  D.食生活指導における留意点
  E.自己チェック,モニタリング
  F.食生活指導後の評価
 6.運 動〈勝川史憲〉
  A.メディカルチェック
  B.一般的な健康目的のための運動療法
  C.肥満および合併症改善のための運動療法
  D.高齢者の虚弱予防とレジスタンス運動
  E.がんと身体活動
  F.身体活動とウェアラブル端末
  G.運動継続のためのフレームワーク
 7.がん予防のための生活習慣改善指導〈津金昌一郎〉
  A.科学的根拠に基づくがん予防
  B.発がんにかかわるリスク・予防要因の因果関係評価の国際的現状
  C.日本人のエビデンスに基づいた因果関係評価の現状
  D.日本人のためのがん予防法
  E.がん予防法:その他の注意点

3 健診所見の読み方と対応
 1.肥満・やせの評価と対応〈勝川史憲〉
  A.肥満の評価
  B.肥満の対応
  C.やせの評価と対応
 2.高血圧と低血圧の評価と対応〈猿田享男〉
  A.健診時における血圧の測定法
  B.血圧の測定値の評価と対応
 3.血液検査〈小川哲平〉
  A.赤血球数(RBC),ヘモグロビン量(Hb),へマトクリット(Ht)
  B.白血球
  C.血小板
  D.赤血球沈降速度(赤沈)
  E.CRP(C反応性蛋白)
 4.脂質異常症(高脂血症)〈高橋 諭 寺本民生〉
  A.診断
  B.治療
 5.動脈硬化検査〈男澤悠貴 寺本民生〉
  A.頸動脈超音波検査
  B.脈波伝搬速度(PWV)/足関節不腕血圧比(ABI)
  C.CT(computed tomography)検査
  D.眼底検査
 6.糖代謝異常と対応〈河盛隆造〉
  A.糖尿病の診断基準
  B.“糖のながれ”を考えよう
  C.2型糖尿病の病態をふまえた治療のあり方は
  D.経口糖尿病薬による治療効果
  E.HbA1cとグリコアルブミンの差異
 7.尿酸値の異常と対応〈大野岩男 細谷龍男〉
  A.高尿酸血値,低尿酸血値の定義
  B.血清尿酸値と心血管障害
  C.高尿酸血症に対する対策
 8.肝機能異常と対応〈尾城啓輔 金井隆典〉
  A.健診・人間ドックで行われる肝機能検査
  B.肝機能異常をみたら
  C.病態の疾患別の対応
 9.ウイルス肝炎検査〈西崎泰弘〉
  A.健診・人間ドックにおける肝炎ウイルス検査とは
  B.肝炎ウイルス検査陽性時の着眼点
  C.B型肝炎ウイルスについて
  D.C型肝炎ウイルスについて
 10.電解質異常と対応〈遠藤正之〉
  A.ナトリウム濃度の異常
  B.カリウム濃度の異常
  C.カルシウム・リン濃度の異常
 11.尿所見の異常と対応〈田内一民〉
  A.健診での異常出現率
  B.健診での検査項目と結果の解釈
  C.健診の問題点
  D.対 応
  E.腎臓専門医への紹介
 12.心電図異常と対応〈山根禎一〉
  A.Normal variant
  B.ST−T変化
  C.左室肥大
  D.不整脈
 13.負荷心電図,心エコー,冠動脈CT  〈高橋敦彦 久代登志男〉
  A.負荷心電図
  B.ホルターHolter心電図
  C.心エコー(心臓超音波検査)
  D.その他の検査
 14.肺機能の異常と対応〈海老原明典 桑平一郎〉
  A.スパイロメトリーで測定される基本的肺気量
  B.フローボリューム曲線の生理学的意義と病態
  C.換気障害の分類と異常値への対応
  D.スパイロメトリーによるCOPD重症度分類
  E.喫煙の肺機能への影響
 15.腹部超音波検査異常と対応〈桑島 章〉
  A.健診における腹部超音波検査の意義と特徴
  B.腹部超音波検査所見と事後指導
  C.健診で遭遇しやすい肝・胆道疾患の診断不のポイント
  D.健診で遭遇しやすい膵と脾所見の診断不のポイント
  E.健診で遭遇しやすい尿路と後腹膜所見の診断不のポイント
 16.便潜血反応陽性と対応〈光宗皇彦〉
  A.便潜血検査
  B.2日法
  C.便潜血反応の問題点
  D.事後管理
  E.精密検査
 17.不部消化管検査〈杉野吉則〉
  A.X線検査について
  B.内視鏡検査について
 18.胸部X線写真・胸部CT検査異常とその対応〈江口研二〉
  A.肺がんの位置づけ
  B.肺がんのリスク因子と注意すべき症状
  C.胸部X線写真と胸部CT像
  D.血清腫瘍マーカー
  E.異常時の精査のポイント
  F.低線量CTによる検診
 19.乳房健診〈馬場紀行〉
  A.乳房健診の目標
  B.乳がん検診の実績
  C.乳房健診の着眼点
  D.乳房健診の問題点と対策
  E.乳房健診の展望
 20.脳ドック〈篠原幸人 高橋若生〉
  A.脳ドックでみつかる主な疾患
  B.脳ドックでみつかる所見の対応
 21.骨密度検査の異常と対応〈萎沢利行〉
  A.骨粗鬆症検診に必要な項目
  B.骨密度検査の異常と対応
  C.骨粗鬆症性骨折の予防
 22.婦人科検診とは〈木口一成〉
  A.子宮頸がん検診と検査内容
  B.子宮体がん検診
  C.卵巣がん検診
 23.泌尿器科健診〈松下一男〉
  A.検尿の異常
  B.エコーでみつかる泌尿器疾患
  C.PSAの異常値
  D.さらに一歩進んだ泌尿器科健診
 24.眼科検診〈小口芳久〉
  A.視力検査
  B.眼圧検査
  C.眼底検査
 25.耳鼻科健診(難聴,耳鳴)〈小川 郁〉
  A.選別聴力検査
  B.純音聴力検査
  C.難聴と耳鳴
 26.ヘリコバクターピロリ菌検査〈西?泰弘〉
  A.健診・人間ドックにおけるヘリコバクターピロリ菌検査の意義
  B.ヘリコバクターピロリ菌の検出方法とその特徴
  C.ヘリコバクターピロリ菌陽性時の対策と問題点
 27.腫瘍マーカー異常と対応〈宮地勇人〉
  A.検診項目としての腫瘍マーカー検査
  B.検査所見の解釈と対応
 28.PET検診〈安田聖栄〉
  A.PET検査とは
  B.PETによるがんの診断
  C.PET検診の特徴
  D.PET検診の現状
  E.PET検診の課題
  F.低線量被曝
 29.ゲノム検診〈宮地勇人〉
  A.遺伝学的検査の定義と分類
  B.遺伝学的検査の利用
  C.検査のプロセスと対応
 30.ストレスチェック制度〈中村 純〉
  A.ストレスチェック制度成立の背景
  B.ストレスチェック制度の実際と課題
 31.健診成績の判定基準〈前川真人〉
  A.基準検査項目
  B.判定区分と判定基準
 32.基準範囲〈前川真人〉
  A.基準範囲
  B.共用基準範囲
  C.臨床判断値
 33.健診データの信頼性と精度管理〈福武勝幸〉
  A.優良総合健診施設/更新基準(臨床検査にかかわる部分を中心に)
  B.外部精度管理調査の管理成績の見方
  C.総合健診の信頼性
 34.健診時の薬剤服用の注意  ─薬剤による検査値への影響─〈小池 亨 尾崎由基男〉
  A.検査値に対する直接妨害と間接妨害
  B.薬剤による副作用
 35.健診と医療安全〈光宗皇彦〉
  A.プライバシー保護
  B.精度管理
  C.感染予防
  D.医療事故
  E.機器の安全管理
  F.防災対策

4 サプリメントと食品添加物
 1.サプリメントの基礎知識〈千葉 剛〉
  A.保健機能食品制度の成り立ち
  B.サプリメントの形態と品質
  C.不確かな情報の氾濫
  D.健康被害が疑われる事例
  E.医薬品との相互作用
  F.医療関係者の役割
 2.食品添加物の基礎知識 〈佐藤恭子〉
  A.添加物の定義
  B.指定制度
  C.種類
  D.表示
  E.規格,基準
  F.安全性評価
  G.摂取状況
  H.サプリメントに含まれる添加物

5 総合健診に必要な関連法規
 総合健診に必要な関連法規〈吉田勝美〉
  A.わが国の健康増進の歴史
  B.特定健診特定保健指導
  C.産業保健
  D.ストレスチェックテスト
  E.健康日本21(第二次)
  F.健診と個人情報保護
  G.健診機関の医師として

索 引

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執筆者一覧

日野原重明  聖路加国際病院名誉院長 監修
小川哲平   相模原中央病院顧問 編集
天野隆弘   山王メディカルセンター名誉院長 編集
北村 聖   東京大学医学教育国際研究センター教授 編集
高久史麿   日本医学会会長 
佐原五大   NPO法人日本医療政策機構 
黒川 清   NPO法人日本医療政策機構 
津下一代   あいち健康の森健康科学総合センターセンター長 
門田守人   がん研究会有明病院名誉院長 
樋口 進   国立病院機構久里浜医療センター院長 
山口直人   東京女子医科大学医学部衛生学公衆衛生学第二講座教授 
大野 裕   ストレスマネジメントネットワーク代表 
三好美紀   国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄餍研究所国立健康・栄餍研究所 
吉池信男   青森県立保健大学健康科学部栄餍学科教授 
勝川史憲   慶應義塾大学スポーツ医学研究センター教授 
津金昌一郎  国立がん研究センター社会と健康研究センターセンター長 
猿田享男   慶應義塾大学名誉教授,日本臨床内科医会会長,医療研修推進財団顧問 
高橋 諭   帝京大学医学部附属病院内科 
寺本民生   帝京大学臨床研究センターセンター長 
男澤悠貴   帝京大学医学部附属病院内科 
河盛隆造   順天堂大学大学院医学研究科スポートロジーセンターセンター長 
大野岩男   東京慈恵会医科大学総合診療内科教授 
細谷龍男   東京慈恵会医科大学名誉教授,慢性腎臓病病態治療学教授 
尾城啓輔   慶應義塾大学医学部消化器内科 
金井隆典   慶應義塾大学医学部消化器内科教授 
西崎泰弘   東海大学医学部付属東京病院副院長・健診センター長 
遠藤正之   元東海大学医学部腎内分泌代謝内科教授 
田内一民   順天堂大学医学部臨床病態検査医学特任教授 
山根禎一   東京慈恵会医科大学循環器内科准教授 
高橋敦彦   日本大学短期大学部食物栄餍学科教授 
久代登志男  ライフプランニング・クリニック所長 
海老原明典  東海大学医学部付属東京病院呼吸器内科学准教授 
桑平一郎   東海大学医学部付属東京病院呼吸・循環器センター長,呼吸器内科学教授 
桑島 章   PL東京健康管理センター画像診断アドバイザー 
光宗皇彦   一般財団法人淳風会健康管理センター名誉センター長 
杉野吉則   慶應義塾大学病院予防医療センター特任教授 
江口研二   帝京大学医学部難治疾患支援学講座特任教授 
馬場紀行   東京共済病院乳腺科部長 
篠原幸人   国家公務員共済組合連合会立川病院顧問(前病院長) 
高橋若生   東海大学医学部付属大磯病院神経内科准教授 
萎沢利行   藤和会藤間病院理事長 
木口一成   公益財団法人東京都予防医学協会検査研究センター長 
松下一男   東海大学医学部付属東京病院非常勤教授 
小口芳久   慶應義塾大学名誉教授 
小川 郁   慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科教授 
宮地勇人   東海大学医学部基盤診療学系臨床検査学教授 
安田聖栄   東海大学医学部消化器外科教授 
中村 純   北九州病院北九州古賀病院院長 / 産業医科大学名誉教授 
前川真人   浜松医科大学医学部臨床検査医学教授 
福武勝幸   東京医科大学臨床検査医学主任教授 
小池 亨   アーク調剤薬局 
尾崎由基男  康麗会笛吹中央病院病院長 
千葉 剛   国立健康・栄餍研究所情報センター健康食品情報研究室長 
佐藤恭子   国立医薬品食品衛生研究所食品添加物部長 
吉田勝美   産業医科大学産業衛生教授 

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健診・人間ドックハンドブック 6版
   定価5,500円(本体5,000円 + 税)
   2016年10月発行
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健診・人間ドックハンドブック 6版
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   2016年10月発行
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