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書籍詳細

尿路結石ハンドブック

尿路結石ハンドブック

宮澤克人 編著

B5判 174頁

定価(本体5,800円 + 税)

ISBN978-4-498-06426-3

2016年04月発行

在庫あり

遭遇する頻度が高く,診断・治療に専門的知識が必要な尿路結石は,泌尿器科医にとって避けられない疾患である.近年,ガイドラインが改訂されたがその特性上,個々の内容については深く言及されていないなど,実臨床の場で必要な情報が必ずしも網羅されているわけではない.本書では,ガイドラインの内容を踏まえながらも,それだけでは対応できない事柄において,より具体的な診療および治療について解説した実践書である.



 「尿路結石」は泌尿器科医として日常診療で避けて通ることができない疾患のひとつです.その理由は疾患の頻度が高いこと,および専門的知識と技術に基づく診断と治療が必要となるためで,これは泌尿器科専門医のみならず救急医や一般医家にいたる共通認識であると思われます.
 1984年に我が国にも導入された体外衝撃波結石破砕術(ESWL)は尿路結石の外科的治療に大変革をもたらしました.また,医療工学やICTの進歩は画像装置や内視鏡および周辺機器の革新を起こし専門性を高めています.
 近年,多くの診療ガイドライン(GL)が刊行され大いに活用されています.尿路結石症診療ガイドラインは日本泌尿器科学会公認の最初のGLとして2002年12月に発刊され,2013年9月に書式をClinical Question形式に全面改訂した第2版が刊行されています.GLはエビデンスの相対評価,益と害のバランスなどから患者と医療者の意思決定を支援するため推奨を提示していますが,実臨床で遭遇するすべての事例や最新の情報が必ずしも網羅されているわけではありません.また,個々の内容については深く言及されていないことも稀ではありません.
 一方,海外においては既刊のGLに加え2014年米国泌尿器科学会(AUA)がMEDICAL MANAGEMENT OF KIDNEY STONES: AUA GUIDELINEを刊行するとAmerican College of Physicianや欧州泌尿器科学会(EAU)も追随してGLを発刊して予防医学の視点を含めた尿路結石のトータルマネージメントに対応するようになりました.
 このような背景から尿路結石について知っておくべき基礎知識から汎用性が高い診療の実践的な内容が網羅され,日常診療で遭遇する問題点や疑問点を解消するプラクティカルな書が要望されていました.今回,世界に多くの情報を発信している日本の尿路結石研究と診療のエキスパートの先生に可能な限り平易な言葉と多くの図表および写真を提示していただき,手に触れやすく,理解しやすい書としていただくとともに,?専門家が行っている診療や治療の技術:「エキスパートのポイント」,?初学者が陥りやすい:「PITFALL」,?プラスαとして:「SideMemo」などを記載していただき内容の充実を図りました.
 医療はより低侵襲かつ費用対効果をも考慮した診断・治療ならびに指導の選択が必要な時代に突入しています.本書が尿路結石診療においてその一助となることを心から願っています.
 ご推薦のお言葉を賜った日本尿路結石症学会理事長 市川智彦先生ならびにご執筆いただいた先生方と企画・出版にご協力をいただいた株式会社 中外医学社の鈴木真美子様はじめ関係各位の皆様に深甚の謝意を表します. 

2016年3月
宮澤克人

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推薦の言葉

 「尿路結石ハンドブック」の発刊にあたり,推薦の言葉を述べさせていただきます.
 2013年に尿路結石症診療ガイドライン第2版が発刊され,臨床現場で広く活用されていると思います.泌尿器科医であれば誰もが診療の機会を持つ尿路結石症ではありますが,細径内視鏡の導入など診療技術の進歩はめざましく,最新の情報を絶えずupdateする必要があります.この「尿路結石ハンドブック」は疫学・診断・治療・予防など尿路結石症に関するすべての領域を網羅しており,これから診療に取り組む医師にとってとても役に立つ内容にまとめられていると思います.その特徴として,Clinical Questionが中心となるガイドラインでは扱いにくい項目を取り上げていることがあります.また,総論的な説明ではわかりづらいところを,実際の症例を提示することにより具体的に理解しやすくしているところも本書を編集された宮澤克人主任教授の心遣いかと思います.文字中心ではなく図表が多いことも,尿路結石症をこれから学ぶ若手泌尿器科医にとってとても親しみやすいと思います.「SideMemo」,「PITFALL」,「エキスパートのポイント」として随所にまとめられた記述は,読者の理解を深め,さらに学術的な興味を喚起することにもつながっていくと思います.本書とガイドラインを縦糸と横糸のように上手に利用することにより,より実践的に尿路結石症の診療に取り組むことができるものと確信しています.冒頭の「SideMemo」に記載されているように,2015年1月〜12月にかけて尿路結石全国疫学調査が行われ,現在その集計作業が進んでいます.この疫学調査は10年に1回実施されており,今回は第6回目になります.調査結果は今後広く発表していく予定ですが,そのデータを読み解く上でも本書は大変役立つものと思います.
 尿路結石症診療ガイドライン第2版は鈴木孝治前金沢医科大学泌尿器科主任教授が委員長を務められました.その教室を引き継がれた宮澤克人主任教授によって本書が編集されたことも大変意義深いことかと思います.本書の執筆に携われた我が国における尿路結石症診療のエキスパートの先生方にも心から敬意を表したいと思います.
 泌尿器科専門医のみならず,多くの実地医家の先生方にも臨床現場で幅広く活用していただくことを期待したいと思います.

2016年3月
日本尿路結石症学会理事長 市川智彦

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目次


第1章 尿路結石の疫学   〈宮澤克人 井口正典 鈴木孝治〉
  1.年間罹患率,有病率,生涯罹患率
  2.結石存在部位と性差および好発年齢
  3.結石成分
  4.遺伝的素因
  5.季節変動
  6.地域差と人種差
  7.肥満と生活習慣病との関係
  8.治療法と治療後の再発率

第2章 診断
 2-1 初期診断   〈永田仁夫〉
    1.症状の問診と理学所見
    2.症状以外に必要な問診
    3.検査
    4.鑑別診断
 2-2 尿路結石症の画像診断(X-P,US,IVU,CT,MRI)   〈納谷幸男〉
    1.超音波
    2.KUB(kidney,-ureter,-bladder)
    3.IVU(経静脈的尿路造影)
    4.単純CT(NCCT)
    5.MRI(magnetic resonance imaging)

第3章 治療法の選択   〈荒川 孝〉
  1.尿管結石の治療法選択
  2.腎結石の診療ガイドライン
  3.サンゴ状結石の診療ガイドライン
第4章 緊急処置   〈松崎純一〉
  1.尿路結石による疼痛に対する緊急処置
  2.尿管結石による複雑性腎盂腎炎における緊急処置
  3.腎機能障害に対する緊急処置
  4.尿道結石陥頓
  5.腎杯憩室結石の陥頓
  6.尿路結石に対する積極的治療

第5章 保存的治療
 5-1 疼痛コントロール   〈諸角誠人 矢野晶大〉
    1.疼痛のメカニズム
 5-2 生活指導(排石促進)と薬物療法(排石促進と溶解療法)   〈井口太郎 仲谷達也〉
    1.生活指導
    2.薬物による結石排石促進療法(MET)
    3.溶解療法

第6章 侵襲的(積極的)治療
 6-1 ESWL   〈岡田淳志〉
    1.ESWLの基礎知識
    2.ESWLの適応
    3.ESWL治療の実際
    4.ESWL後の管理
 6-2 TUL   〈加藤祐司〉
    1.治療指針
    2.術前術後の注意点
    3.使用機器と手術手技
 6-3 PNL   〈山田 仁〉
    1.特徴
    2.適応
    3.穿刺ライン
    4.穿刺法
    5.腎盂鏡とトラクト径,シース
    6.腎杯へのアクセス
    7.トラブルシューティング
    8.合併症
 6-4 ECIRS(TAP)   〈?本周造〉
    1.治療指針
    2.術前術後の注意点
    3.手技
    4.合併症
    5.ピットフォール
    6.エキスパートのポイント
 6-5 Laparoscopic surgery   〈辻畑正雄〉
    1.治療指針
    2.術前術後の注意点
    3.手術手技
    4.合併症

第7章 再発予防
 7-1 検査・診断   〈高山達也〉
 7-2 飲水・食事   〈山口 聡〉
    1.ガイドラインにおける栄養食事指導
 7-3 薬物療法   〈安井孝周〉
    1.薬物療法の対象
    2.結石成分と薬物療法
    3.尿路結石の予防に用いられる薬剤

第8章 下部尿路結石   〈森田展代 鈴木孝治 宮澤克人〉
  1.膀胱結石
  2.前立腺結石
  3.尿道結石

第9章 特殊な結石(遺伝性結石と薬剤性結石)   〈坂本信一〉
  1.遺伝性結石
  2.薬剤性結石

索引

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執筆者一覧

宮澤克人 金沢医科大学泌尿器科学主任教授 編著
井口正典 市立貝塚病院名誉院長 
鈴木孝治 金沢医科大学泌尿器科学名誉教授 
永田仁夫 浜松医療センター泌尿器科医長 
納谷幸男 帝京大学ちば総合医療センター泌尿器科教授 
荒川 孝 国際医療福祉大学三田病院尿路結石破砕治療センター長 
松崎純一 大口東総合病院副院長/泌尿器科部長 
諸角誠人 埼玉医科大学総合医療センター泌尿器科准教授 
矢野晶大 埼玉医科大学総合医療センター泌尿器科講師 
井口太郎 大阪市立大学大学院医学研究科泌尿器病態学講師 
仲谷達也 大阪市立大学大学院医学研究科泌尿器病態学教授 
岡田淳志 名古屋市立大学大学院医学研究科腎・泌尿器科学分野講師 
加藤祐司 北腎会坂泌尿器科病院泌尿器科長 
山田 仁 医仁会武田総合病院泌尿器科部長 
濱本周造 名古屋市立大学大学院医学研究科腎・泌尿器科学分野助教 
辻畑正雄 大阪労災病院泌尿器科部長 
高山達也 自治医科大学腎泌尿器外科学講座泌尿器科学部門准教授 
山口 聡 仁友会北彩都病院副院長/尿路結石センター長 
安井孝周 名古屋市立大学大学院医学研究科腎・泌尿器科学分野教授 
森田展代 金沢医科大学泌尿器科学 
坂本信一 千葉大学大学院医学研究院泌尿器科学 

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尿路結石ハンドブック
   定価6,264円(本体5,800円 + 税)
   2016年04月発行
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