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書籍詳細

外科医のためのインフェクションコントロール

外科医のためのインフェクションコントロール

森兼啓太  編著

A5判 116頁

定価(本体2,600円 + 税)

ISBN978-4-498-05046-4

2016年04月発行

在庫あり



 外科手術は,患者さんに大きな身体的負担(侵襲)を伴うものであり,様々な合併症のリスクが伴う.術後合併症のなかでも,感染症はその頻度や重大さにおいて,筆頭にあげられる「厄介物」と言えるのではないだろうか.
 「感染症内科」という標榜を掲げている病院が増えてきている.しかし,「感染症外科」という標榜科は聞いたことがない.では,感染症は内科医が診るべき疾患であり,外科医は知らなくてもよいものだろうか? そんなはずはないことは,外科医自身が一番よく知っている.外科医は,術後感染症という厄介物にしょっちゅう悩まされるのだから.
 術後感染症をゼロにすることはできない.世界中どこに行っても,術後感染症のない外科医療は存在しない.しかし,それを減らすこと,限りなくゼロに近づけることはできる.それこそが感染制御,すなわち本書のタイトルにある「インフェクションコントロール」である.
 第1章では感染制御の基本,第2章では術後感染症の予防,第3章では治療にも踏み込みつつ感染制御の視点からみた抗菌薬と耐性菌について,それぞれ1名の著者が書き下ろした.外科医の皆さんに関心を持って頂けるよう,極力外科に関連した内容となっている.内科的感染症に関する説明は,他書をご参照願いたい.また,どの章から読んで頂いても構わない.
 本書が,皆さんの大切な患者さんを術後感染症から守り,その結果として外科医としての本来の仕事である外科手術になるべく多くの時間を使えることに,少しでも役に立てば幸いである.

2016年3月
山形大学医学部附属病院検査部/感染制御部
森兼啓太

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目 次

1章 感染症の基本〈森兼啓太〉
 A.感染経路,感染予防策
   はじめに
   伝播する疾患としての感染症
   感染症の伝播経路
   経路別予防策
 B.標準予防策
   はじめに
   経路別予防策との関連
   標準予防策という考え方の必要性
   標準予防策は,標準的な予防策ではない
   患者の体の中で,病原体を多く含む物質や部位
   体の部位の中で,外からの病原体の侵入に対して弱い場所
   医療従事者が病原体の運び屋にならないためにはどうすればよいか
 C.手指衛生
   はじめに
   手指衛生とは
   手指衛生の必要性
   手指衛生の父:ゼンメルワイス
   手指衛生のエビデンス
   手指衛生の方法
   アルコールで手荒れ?
   実施率・遵守率
   5つのタイミングを理解する
   おわりに:手指衛生は永遠の課題
 D.個人防護具
   はじめに
   個人防護具の種類
   正しい着用
 E.針刺し切創・血液体液曝露予防
   はじめに
   針刺しによる感染症の伝播
   針だけではない:血液体液粘膜曝露の恐ろしさ
   珍しいことなのか? HCV職業感染
   伝播する病原体
   HCV以外の職業感染の現状
   職業感染は労務災害
   針刺しの推定件数
   防止できる針刺し
   ゼロにすべき針刺し:使用後
   血液体液の粘膜曝露
2章 術後感染症の予防〈清水潤三〉
 A.リスク因子
   SSIのリスク因子
   リスクインデックス
   対応可能なリスク因子と対応不可能なリスク因子
 B.各種予防策(CDCガイドラインの項目を中心に)
   術前
   術中
   手術後の創処置
   サーベイランス
 C.術前:禁煙,血糖コントロール,除毛,シャワー浴
   禁煙
   術前の血糖コントロール
   除毛
   シャワー浴
 D.術中:術野の清潔操作,外回りの清潔操作,手袋,ガウン,覆布
   術野の清潔操作
   外回りの清潔操作
   手袋
   ガウンと覆布
 E.術後:ドレーンの管理,創の管理
   ドレーンの管理
   創の管理
 F.洗浄・消毒・滅菌
 G.注目される新たな対策:保菌患者の除菌,正常体温,高濃度酸素,抗菌縫合糸
   MRSA保菌患者の対策
   正常体温
   高濃度酸素
   抗菌縫合糸
 H.SSIサーベイランス
   SSIの定義
   SSIの診断に困るもの
   SSIサーベイランス
   サーベイランスの対象決定
   サーベイランスの実施期間
   収集する項目と収集方法
   データ活用方法
   対象部署の理解と協力の獲得
   データ収集しケース判定を行う
   感染率の算出とベンチマーキングを行う
   ベースラインを明らかにする
   プロセスサーベイランスを通して対策を評価する
   フィードバック
3章 抗菌薬と耐性菌〈小林美奈子〉
 A.抗菌化学療法の基本
   抗菌薬使用の目的を明らかにする
   抗菌薬選択のポイント
   感染原因菌の検索を可能な限り行う
   抗菌薬投与3〜4日後には必ず効果判定を行う
   培養結果,薬剤感受性結果をもとに標的治療に切り替える
 B.抗菌薬の種類
   ペニシリン系
   セフェム系
   キノロン系
   カルバペネム系
   アミノグリコシド系
   マクロライド系およびリンコマイシン系
   ST合剤およびテトラサイクリン系,メトロニダゾール
   グリコペプチド系およびオキサゾリジノン系,ダプトマイシン(抗MRSA薬)
 C.抗菌薬のはじめ方,やめ方
 D.予防抗菌薬
   予防抗菌薬の目的
   予防抗菌薬の選択
   投与タイミング
   投与量・再投与
   投与期間
 E.薬剤耐性菌
   MRSA (メチシリン耐性ブドウ球菌)
   ESBL (ESBL産生グラム陰性桿菌)
   MDRP (多剤耐性緑膿菌)
   CRE(カルバペネム耐性腸内細菌科細菌)

索引

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執筆者一覧

森兼啓太  山形大学医学部附属病院検査部/感染制御部部長,病院教授 編著
清水潤三  大阪労災病院肝胆膵外科部長 
小林美奈子 三重大学大学院医学系研究科生命医科学専攻 先進医療外科学講座先端的外科技術開発学講師 

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外科医のためのインフェクションコントロール
   定価2,808円(本体2,600円 + 税)
   2016年04月発行
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