Annual Review 神経 2016
【編集】 編集 / 鈴木 則宏 慶應義塾大学教授 編集 / 祖父江 元 名古屋大学特任教授 編集 / 荒木 信夫 埼玉医科大学教授 編集 / 宇川 義一 福島県立医科大学教授 編集
B5判 276頁
定価10,780円(本体9,800円 + 税)
ISBN978-4-498-22854-2
2016年01月発行
在庫なし
Annual Review 神経 2016
【編集】 編集 / 鈴木 則宏 慶應義塾大学教授 編集 / 祖父江 元 名古屋大学特任教授 編集 / 荒木 信夫 埼玉医科大学教授 編集 / 宇川 義一 福島県立医科大学教授 編集
B5判 276頁
定価10,780円(本体9,800円 + 税)
ISBN978-4-498-22854-2
2016年01月発行
在庫なし
注目すべきトピックを厳選し,その分野の第一人者が内外の文献を踏まえて最新の進歩を展望する.定評あるシリーズの最新年度版である.
序
本書「Annual Review神経」は1986年の創刊以来30年以上にわたり,神経各専門家によるレビューをまとめ,各年の神経学分野の進歩を伝えてきました.2010年版から現在の編集委員での体制となり,今回で7回目の編集となりました.
本書の基本方針は,臨床神経学を専門とする医師を対象に,基礎および臨床研究の最新の動向を専門家に解説していただき,実地臨床の質の向上につなげることであります.神経学は非常に広汎で,その進歩をとらえるには膨大な時間と費用を要します.本書をうまく活用することにより,効率よく各分野の新しい知見を理解し,臨床の場でその知識を活用していただければと願っております.
本書は「Basic Neuroscience」,「本年の動向」そして「各種疾患」の3つの章からなりますが,いずれの章の企画も新しく注目される知見を中心に,その道の専門家にまとめていただくようにしております.学会,研究会や厚生労働省班会議などで話題に上ったトピックスをいち早く取り上げ,新進気鋭の研究者に原稿を依頼するよう心掛けています.
本年度の内容も豊富で,「Basic Neuroscience」では,基礎神経科学や画像脳科学の最近の動向が私たち臨床家にも理解しやすくまとめられています.必ず皆様のお役に立つものと確信しています.「本年の動向」では,まだ文献レベルにまでいっていないような極めて新しい情報も取り入れられております.「各種疾患」では,プリオン病の診断の進歩,脳血管内治療のめざましい進歩,脳腫瘍の新しい治療,頭部外傷,変性疾患,代謝性疾患,脱髄疾患,末梢神経・筋疾患などの研究の進歩,自律神経,てんかん研究の新たな展開などを中心に興味深い内容が並んでいます.これらは日々多忙を極めていらっしゃる先生方にとって,最新の病態生理の理解の一助になるものと思います.日々の臨床に本書を大いに活用していただければ,編集者一同,喜びとするところです.
2016年1月
編集者一同
I.Basic Neuroscience
1.神経生理
1) | 時計と小脳 〈山崎 匡〉 |
2) | ドーパミンと可塑性 〈柳下 祥 河西春郎〉 |
1) | Hodotopyと言語 〈前澤 聡 二村美也子 藤井正純〉 |
2) | 多発性硬化症は脱髄疾患か 〈中原 仁 鈴木則宏〉 |
1) | 運動神経疾患におけるグリア細胞の関与 〈山中宏二〉 |
2) | 「補体C1qファミリー分子」とシナプス形成・維持 〈掛川 渉 松田恵子 柚崎通介〉 |
1) | ブレイン・マシン・インターフェイス研究の最新動向 〈花川 隆〉 |
2) | 7 Tesla MRIによる脳画像解析 〈佐々木真理〉 |
1) | ALS病態におけるubiquilin2の役割 〈逢坂麻由子 伊東大介〉 |
2) | ミクログリアと皮質拡延性抑制 〈柴田 護〉 |
3) | 家族性パーキンソン病 〈松島隆史 西岡健弥 服部信孝〉 |
4) | デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対するエクソン53 スキップ薬開発の試み 〈青木吉嗣 武田伸一〉 |
5) | ミトコンドリア脳筋症MELAS の脳卒中様発作に対するタウリン療法の開発 〈砂田芳秀〉 |
6) | Super-Passive Language Mapping for awake craniotomy 〈田村有希恵 鎌田恭輔〉 |
7) | シヌクレイノパチーの新たな病態仮説・治療ターゲット−異常タンパク伝播 〈長谷川隆文〉 |
8) | 胚細胞腫瘍の遺伝子解析 〈福島慎太郎 市村幸一〉 |
1) | プリオン病の新規診断法と新規治療法 〈浜口 毅 山田正仁〉 |
1) | 新しい脳血管内治療の展開−急性脳動脈閉塞に対して 〈山田清文 吉村紳一〉 |
2) | 脳卒中治療ガイドライン2015 改訂のポイント 〈伊藤義彰〉 |
3) | 頭蓋内ステントを利用した脳動脈瘤の治療 〈結城一郎 村山雄一〉 |
1) | ゲノム・エピゲノム・トランスクリプトーム統合解析から見えてきた次世代型脳腫瘍治療 〈大岡史治 鈴木啓道 夏目敦至 若林俊彦〉 |
2) | 膠芽腫に対するBevacizumab 療法 〈成田善孝〉 |
1) | 重症頭部外傷と血液凝固異常 〈横堀將司 横田裕行〉 |
2) | 頭部外傷における target temperature management 〈黒田泰弘〉 |
1) | 遺伝性痙性対麻痺の現状 〈瀧山嘉久〉 |
2) | パーキンソン病とMRI 〈鎌形康司 波田野 琢 青木茂樹〉 |
1) | Fabry病の臨床と治療 〈米澤久司〉 |
2) | Pompe病の臨床 〈西川敦子 西野一三〉 |
1) | 慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチーにおける自己抗体の重要性 〈緒方英紀 山崎 亮 吉良潤一〉 |
2) | 重症筋無力症と自己抗体 〈樋口 理〉 |
1) | ギラン・バレー症候群の新規標的抗原 〈桑原 聡〉 |
2) | 遠位型遺伝性運動性ニューロパチー(distal hereditary motor neuropathy)の診断と病態 〈橋口昭大 高嶋 博〉 |
1) | HMERF(hereditary myopathy with early respiratory failure) 〈漆葉章典 鈴木重明 西野一三〉 |
1) | 皮膚自律神経におけるα-シヌクレイン沈着 −パーキンソン病のバイオマーカーとしての可能性 〈仙石錬平〉 |
2) | 摂食・エネルギー代謝における自律神経の関与 〈石井信之 上野浩晶 中里雅光〉 |
3) | 顔面におけるVIP 含有副交感神経血管拡張線維について 〈和泉博之〉 |
1) | 非けいれん性てんかん重積の臨床的意義 〈中本英俊 久保田有一 川俣貴一〉 |
2) | てんかんにおけるBorderzone 〈小林勝哉 人見健文 松本理器 池田昭夫〉 |
執筆者一覧
【編集】 編集
鈴木 則宏 慶應義塾大学教授 編集
祖父江 元 名古屋大学特任教授 編集
荒木 信夫 埼玉医科大学教授 編集
宇川 義一 福島県立医科大学教授 編集
川原 信隆 横浜市立大学教授
【著者】
山崎 匡 柳下 祥 河西春郎
前澤 聡 二村美也子 藤井正純
中原 仁 鈴木則宏 山中宏二
掛川 渉 松田恵子 柚崎通介
花川 隆 佐々木真理 逢坂麻由子
伊東大介 柴田 護 松島隆史
西岡健弥 服部信孝 青木吉嗣
武田伸一 砂田芳秀 田村有希恵
鎌田恭輔 長谷川隆文 福島慎太郎
市村幸一 浜口 毅 山田正仁
山田清文 吉村紳一 伊藤義彰
結城一郎 村山雄一 大岡史治
鈴木啓道 夏目敦至 若林俊彦
成田善孝 横堀將司 横田裕行
黒田泰弘 瀧山嘉久 鎌形康司
波田野 琢 青木茂樹 米澤久司
西川敦子 西野一三 緒方英紀
山崎 亮 吉良潤一 樋口 理
桑原 聡 橋口昭大 高嶋 博
漆葉章典 鈴木重明 仙石錬平
石井信之 上野浩晶 中里雅光
和泉博之 中本英俊 久保田有一
川俣貴一 小林勝哉 人見健文
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